《勘違い底辺悪役令嬢のスローライフ英雄伝 ~最弱男爵家だし貴族にマウント取れないから代わりに領民相手にイキってたらなぜか尊敬されまくって領地かになってあと王子達にモテたのなんで???~》24:ズルい?
「なんだ? 自ら剣を放り投げて……降參だってか?」
武を手放した私に打ち込むことが出來ず、オージンは腹の中を探ろうとする。
……こうやってあっさりと観念するくらいならわざわざ三回勝負なんてしない。なにか裏があるのではないかと、怪しんでいるのだ。
失禮するわね。裏なんてないわ。
ただし――後ろには注意した方が――!
「なーるほど、そういうことねっ! はァ!」
オージンは、まさか私の思考でも読んだのだろうか。
ニヤリと笑って振り返り……!
目前まで迫ってきていた魔法の水弾を……!?
「――いやデカくねェ!? ぶおあああ!?」
あ、思考が読まれたわけではないようだ。もしそうなら、アルクの水魔法の威力を知らないはずがないもの。
大砲の弾よりも……いやもう人よりもおおきなその水塊は、振り向きざまに切り落とそうとしたオージンの棒きれをその思ごと飲み込んで、ドッパーン! 彼を吹き飛ばした。
私はそこへすかさず――放り投げた棒きれがちょうど落ちてくるタイミングを見計らって空中でキャッチして、見事にずぶ濡れに倒れ伏すオージンへ猛攻を仕掛けた!
手を踏んで棒をカン! と打ちその繋がりを斷つ。
さらにドスンとその背に乗っかり、腕を絡めて……完全に拘束した!
やったわ! ざまあみなさいっ!
まんまと引っかかったわね!
「う、ぐぐぅ……な、なにが……」
「うふふ。これで二対一ね。……ところで、この腕……もし折れても対戦続けるの?」
「は? 何言って……いでででっ!」
し強く締めあげて、関節とは逆方向に腕を押し倒す。
「私としてはもう疲れたから、これ以上はやりたくないんだけど……三回勝負って言っちゃったし、どっちか先に三本取らない子供たちも納得しないじゃない? だから……『事故で中斷』ってことにしてもいいのかなって、ね?」
「うへぇ……こわっあででっ!」
余計なことを口にしそうだったので即座にまた力を籠める。
オージンのうめき聲が心地よい……。
そしてようやく、彼は観念した。
「わ、わかった……わかった! 俺の負けだ。まいった!」
「ふふん、そうよ。もっと早く言ってれば痛い思いしなくてよかったのにねぇ?」
満足して立ち上がると……子供たちがしんとこちらを見ていた。
そうね。
――まあ『ズルい』って思われてるわよね。
でもそんなことも、私は想定済みでしてよっ!
「いい? あなたたち――」
私の言葉に皆がゴクリと息をのむ。
「これが――魔を討伐する戦よっ!」
「え!?」
あたりがどよめく。
オージンに手を差しべて立たせてから、その意味を放す。
「魔は強大よ。一人で相手にすることは絶対に許されない。だからこうして……オージンさまに協力いただいて、彼自をモンスターと想定した実踐訓練として皆に見て貰ったわ!」
即座にまた言葉を紡いで、子供たちのちいさな頭に余計な疑問を持たれる前に畳みかける!
「あなたたち、勘違いしてるんじゃなくて? 私は人間相手に勝つために剣を教えてるわけじゃないのよ? 我が領地の農作を食い荒らす魔を倒すための訓練をしていることを、今一度思い直しなさい!」
「お、おお……確かに……?」
カントがバカなりに納得したようで、リーダー的存在の彼に賛同して他の者達もしだいに肯定的にとらえていった。
「いいこと! 一一は強大な魔でも、皆で連攜して戦えば……このように打ち勝つことができるわ! 現にオージンは私よりも強かったけど、こうして一発の魔法に面食らって、まんまと倒されたじゃない? モンスターだって同じこと! みんなで戦えば、例え一人一人の力が及ばなくても絶対に勝てる! 今度からはそのような連攜訓練を行っていくから、そのつもりでいるようにね!」
「「「ハイッ!!!」」」
――ふぅ。なんとか、うまくいったわね。こんなこともあろうかと、アルクと合図の打ち合わせしといてよかったわぁ。
「は~、お前……すげぇな」
「それはどうも、オージンさま。というわけで、これからも剣指導、よろしくね?」
呆れ顔で頷くオージンだった。
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