《勘違い底辺悪役令嬢のスローライフ英雄伝 ~最弱男爵家だし貴族にマウント取れないから代わりに領民相手にイキってたらなぜか尊敬されまくって領地かになってあと王子達にモテたのなんで???~》39:懐
「うるせえぞガキ共ォ! ぶっ殺すぞ!」
初めてのお酒。そのめちゃくちゃなお味に、私達はなんだか無におかしくて、いつしかここの喧騒と一つになってゲラゲラ笑い合っていた。
しかしそんなやかましさすら一蹴してしまうほどの怒聲が響いたかと思うと、辺りは瞬く間にしんと靜まり返ってしまった。
私も突然の大聲に驚いて、そして『ガキ共』なんて年齢のお客さんなんて私達しかいないものだから、すぐに聲の主を探した。
その男は、向こうから歩み寄ってきた。
非常にお酒臭い、無ひげの生えたおデブな方ですわね。
私たちのテーブルをバン! と平手打ち、いやに獰猛な口調で再度私達を威嚇する。
「おいコラァ! いいご分だなァオイ! ガキのくせに生意気に酒なんざ飲みやがってよォ! アア!? 大人ナメてんのかァ!?」
怒聲をまき散らしながら、その都度バンバン! テーブルを叩く。唾が飛んで、非常に汚い。
それでいて私達三人を嘗め回すようにじろりと睨みつけ……より、その険しい顔つきに怒りのしわを刻んだ。
「なんだァテメェら! その目つきはッッ!」
その目つきって……いきなり見ず知らずの方に怒鳴られて、訳も分からずキョトンと目を丸くしていたのがそれほど気に食わなかったみたいね。
……おおかた、この威嚇にビビッてしり込みしてしまうのを想定していたんでしょう。涙目にでもさせれば大満足。といったところかしら。
――ぬるいわね。
ただ怒鳴るだけでしたら、アレンドーおじさまの方が百倍怖いわ。あの方は本當に、熊が目の前で吠えているようなんですもの。
それに、この方はひどく酔ってらっしゃるようね。酩酊一歩寸前といったところかしら?
対して私達は、結局最初の一杯を半分以上も殘して、あとはグダグダとご飯を食べてお口直しをしていたから、ぜんぜん酔ってない。……私たちがただの子供なら、きっとこのおじさまも抵抗されたところで返り討ちにできたのでしょう。
腰に差した剣と、使い込まれた當て等から、この方がある程度のベテラン冒険者であることが分かる。
きっと私達を冒険者のまねごとをして遊んでるクソガキなんて思っていらっしゃるんでしょうね。そうじゃないにしても、明らかに冒険者としてデビューしたて……。
先輩の威厳を見せつけてやろうって魂膽かしら?
まあなんて……いい趣味してるわね。
なんだか親近がわきますわ。
「あら、ごめんなさい。でもよろしければ、おじさまもこの席でご一緒なさりませんか? 先輩冒険者様から、是非いろいろとお話をお聞きしたいと思っていたんです」
「お!? ……お、え? いやだから……え、なんて?」
予想外の返答だったのだろう。おじさまはとたんにしどろもどろになって、これまでの勢いが完全に鎮火してしまった。
……あら、そんなに変なこと言いましたっけ?
まあいいわ。私達はまだ冒険者になったばかりの新米なんですもの。目上の者は敬わなければ。
「まあまあどうぞどうぞ。こちらにお座りになって下さいな。それで、今日はどのようなクエストをけられたのですか? 魔の討伐はなさりました?」
「う、あ、ああ……今日は『風霊もどき蠅(シルフフライ)』をだな……仲間達とよ……」
「ええ! すごいですわね! あのすばしっこい魔をどうやって!? あ、お酒飲みます?」
ベテラン冒険者の話は、非常に為になった。
お読みいただき謝でございます。
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