《世界最強はニヒルに笑う。~うちのマスター、ヤバ過ぎます~》最強は撲滅を目指す③
全チャで煽りをれ終わり先生にクラン倉庫にいれても良いを確認する。まぁ、魔法書、スキル書は大丈夫だろう。すると今後のPKに必要になるであろう善悪の塔のスクロールがいいと言う。
ソロをしていたからこそだが、善悪の塔のスクロールで良ければ腐るほどある。溜まりに溜まった、善悪の塔のスクロール41層――自分が行ける範囲――までの分をクラン倉庫に押し込むように突っ込んだ。41層以降はどうしてもPT推奨となるし、ボスやって51層までの分は持っているが……どうしたものか?
[[ren] 41までで良い?]
[[黒龍] あぁ、善悪なら俺もあるかられとくわw]
[[大次郎先生] 十分!]
[[ren] 1000枚?]
[[キヨシ] スク100枚ぐらい売っても大丈夫そうだなぁ~www]
[[宮様] はっ?]
[[白聖] 數字がおかしい!]
[[ren] 1500枚までしかない]
[[ティタ] いや……ないって意味じゃない! キヨシ売るなw]
千枚ではないかもしれないけど、ソロだとこれがいっぱいだ。仕方ないので今後、自分分はまた集めようと思い手持ちをあるだけ再び倉庫に突っ込む。ついでに他にも使えそうなを目についた側から突っ込んでおいた。
クラン倉庫に何故か、私が2Mも出して買った黃金のオレンジがっているのだが……嫌がらせ?
倉庫を漁っているに、さゆたんと宗乃助がログインしてきた。
二人がクラチャで挨拶を流すと、見習いの二人が律儀に自己紹介をしていた。
そんなクラチャの會話をぶった切る。
[[さゆたん] よろしくでしゅよ~]
[[ren] 暇 闘技場いこ?]
[[ゼン] こちらこそ、よろしくお願いします]
[[白聖] 闘技場? いくいく]
[[ティタ] 參加 ノ]
[[キヨシ] 俺も~!]
[[黒龍] そう言うこともっと早くいえよー! 善悪登っちまった!]
[[宗乃助] いくでござるよ]
[[ren] 1vs1 負けたら、黒歴史 全チャで]
[[ヒガキ] 自分も參加したいです]
[[宮様] 黒歴史……全チャて]
[[ren] 參加者ネキュレネ カム]
暇すぎるので、対人の練習になればいいかなと考えて、闘技場でタイマンすることを提案してみればほぼ全員が參加できるようだ。先生、ゼンさんは返事がないから來ないのだろう。
黒は、どうするんだろうか?
來たいなら來るだろうと思考を打ち切り、闘技場へ向って歩き出した。
闘技場に到著して、ルールを考える。
罰ゲームは既に決まっているが、スキル、POTの使用をどうするか決めていなかった。
二次職の二人にはPOTの使用を許可して、クラン戦の事も考えて、スキルは無しするべきか?
そうなるとメイジ職のさゆたん、キヨシが有利になる……。
[[大次郎先生] ルールどうする?]
[[ren] POT有=新人 スキル1個固定?]
[[宮様] 私たちはPOT無しね。 スキル固定も面白そう]
[[大次郎先生] いいんじゃないか? 新人はスキル3つまで可にしよう]
[[ゼン] それって、僕とヒガキさんが優遇されすぎじゃないですか?]
[[黒龍] ゼン、心配しなくても即死するから大丈夫だ]
思考しているとクラチャで先生がルールについて聞いてくる。
相談の結果、タイマン。新人はPOT有、スキル3つまで使用可。他のメンバーは、POT無、スキル1つまで使用可。負けたら黒歴史を全チャで流す。と決まる。
心配するゼンさんに、諭しているつもりなのか? 煽っているのか? 良く判らない大丈夫を黒が告げていた。
參加者が集まる。どうやら全員參加だったようだ。
組み合わせを決めるため、強化の石を用意する。シード枠は、職的に一番不利な宮ネェと言うことになり、早速、宮ネェの持つ強化の石を、各々が見ないよう目を瞑って摑んでいく。
選の結果
A 黒 vs ティタ
B ゼン vs 先生
C さゆたん vs シロ
D 宗乃助 vs キヨシ
E ヒガキ vs ren
F シード枠 宮ネェ
こうなった。トーナメント戦と同じく、勝った者同士が、二回戦目を戦う。
そこで勝てば三回戦に進める。勝者は一人。他全員が全チャで黒歴史を流すことになる。
闘技場はタイマンするには広すぎるため、ゴミアイテムを芝生に捲き広さを固定する。
範囲から出た場合、罰として全員にゲームでお好み焼きを奢ることが追加された。
準備が整い、黒とティタが會場にる。
中央に、宮ネェが立ち二人に視線を送り確認を取る。
「準備いいかしらね?」
「おー」
「いける」
頷き答える二人に、頷くとカウントをはじめた。
「3……2……1……0」
0と同時に大きく手を振り下ろした宮ネェが、その場から離れるが早いかどうかのタイミングで、ティタが、猛然とダッシュして黒に突っ込んだ。
ガッツ
鈍い音を響かせ、盾と剣がぶつかり合う。
押し勝ったのは黒だった。盾を突き出しティタの勢を崩しにかかる。グイグイ盾を押し込み、左右へ揺らす。
必死に抵抗しているようだが、黒の盾の揺さぶりに足が縺れ、後へ倒れそうになる。
それを狙い済ましたかのように黒の剣が迫った。しかし、左手を地に著くと同時に、バクテンし避けるティタ。
ゲームの中だろうと、本人の持つ反神経や運神経は健在だ。
まさか、バクテンで避けるなんて思ってなかっただろう黒は、目を見開く。
「へ~。やるじゃん」
ティタを褒め、その顔に楽しそうな笑みを刻んだ。ここからが本番と言わんばかりに。
見詰め合う二人は、切り込むタイミングを計っているのだろう。
數秒の間をおいて、ニッと笑ったティタが己の職のスピードを生かし再度、黒へ突っ込む。正面から來ると読んだ黒は、重心を落とす。黒は多分、ティタの剣を盾で防ぎけるつもりだ。
剎那、ティタが右へ飛ぶ、それと同時に、ソウル エール――三次職の剣士のみが使える固有スキル、己のHPの半分と防力を犠牲に、ダメージ、クリティカル率、素早さを3倍に高める――を使うと、左足を使い著地し、見ているこちらが驚くほどの速さで、2メートルの距離を一気に詰めた。
「いくぜ~」
ティタが咆える。
反応が遅れた、黒の背中や肩にダメージを與えるも、黒のスキル アルティメット シールド――三次盾職の固有スキル、15秒間のみ己の防力を5倍に引き上げる――に阻まれ討ち取るには至らず、制を立て直した黒に、剣を打ち込まれダメージを食らう。
勝機とばかりに勢いを殺さず、黒が追撃する。負けじとティタも応戦するが、スキル使用のデバフを追った狀態では黒から與えられるダメージに耐え切れず。倒れ、勝敗が決まった。
勝負が終わり、黒が宮ネェを見る。
「黒 win」
宮ネェの聲に、汗を拭う素振りを見せた黒がこちらに戻る。それとれ替わるように、先生が立ち上がり決闘の場へと向う。張した面持ちで、立ち上がったゼンさんもそれに続いた。
二人の準備が整うのを待っていると、負けたティタが悔しそうな表を見せ、戻ってくる。
[[キヨシ] ティタ乙。惜しかったな!]
[[ティタ] くそー。負けたぁ]
[[黒龍] お前さ~。俺つーか盾職相手にあのスキル選択はねーだろw]
[[ティタ] 行けると思ったんだよ]
[[黒龍] タイミングはすげー良かったけどな]
クラチャで、想を言い合う二人を余所に、先生とゼンさんが位置に著く。
宮ネェの視線が二人を見る。
「準備いいわね?」
「あぁ。問題ない」
「はい」
返事を聞いた宮ネェが、カウントをはじめる。
「3……2……1……0」
0を合図に、先生がに似合わないほど大きな槌を肩に乗せ、短い足で必死に走り距離を詰める。
ゼンさんは、一歩もかず大剣を構えジッと先生を待っている。
[[さゆたん] 短足で鈍足でしゅ]
[[白聖] あれ遅すぎない?]
[[キヨシ] ドワ足遅い]
[[大次郎先生] お前ら煩い!]
クラチャで、足の遅さについて不満がでると戦うドワ爺(先生)から怒られる。
確かに、ティタと黒の戦いを見た後でこれを見ると、遅いと言わざるを得ない……。
大剣を構えた、ゼンさんに槌を橫に振りかぶり打ち込む先生。
Lv差がありすぎてそれだけで、飛ばされダメージを食らったようだった。
追撃するため走るが、やはり遅い。
先生が辿りつくより早く。
起き上がったゼンさんがPOTを飲み終え回復する。自分から先生との距離をつめる。
大剣を橫にして、その刀で先生の首を狙うように切りつけるが、先生の方が場數を踏んでいる。
槌で迫る刀に打ち込み跳ね返えす。
ガチンッ
その勢いのままスキル ストーム クラッシャー ――ドワ三次職特有のスキル。使用後30秒間、使用者に直デバフが付くが、攻撃力が4倍に跳ね上がる。ごと回転し、周囲にいる者全てを巻き込み大ダメージを與える範囲スキルだ――を使い、制の崩れたゼンさんへ容赦なく打ち込んだ。
クリティカル音が複數回なり、ゼンさんのHPが一気に0になり勝負がついた。
「大次郎先生 win」
やはり、二次職と三次職では、裝備する武や防、スキルやステの振り別けなどの違いから、ダメージ量に雲泥の差ができてしまう。そのため、POT有だとしても負ける。
ゼンさんが弱いと言う訳ではなく、ゲームの仕様の問題なのだと考える。
クラン戦開始まで殘り6:37――。
いつもありがとうございます。
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