《世界最強はニヒルに笑う。~うちのマスター、ヤバ過ぎます~》最強は撲滅を目指す⑤
クラン戦開始まで、殘り4時間を切った。宿屋の部屋へとたどり著き、さっそく黒歴史を語ってもらう。
[[黒龍] んじゃま、ティタ逝ってこい]
[[宮様] 楽しみにしてるわ~ん]
[[宗乃助] 死地へ赴く戦友を見送る気分でござる]
[[大次郎先生] ティタ。凄いの期待してるから]
[[さゆたん] 楽しみでしゅね]
[[ティタ] くそっ]
皆ニヤニヤ顔がニヤついてますよ? て言うか、宗乃助に至っては敬禮しつつ、顔は笑ってるから……私も人のこと言えないけど……。
{[ティタ] 黒歴史=中學の時、仲良かった子が居て……話も合ったし
ラインとかもしてて正直、絶対俺の事好きだろうって思って
告白した}
{[ウルトラ萬] どなたか盟にりませんか~?}
{[ティタ] そしたら、返事ラインでいいかな? って言われて
うんつってさ。その日の夜彼からラインが屆いて}
{[ニーヤ] それで? 凄い気になる!}
{[ティタ] ごめん。本當はティタじゃなくて、ティタの親友の雄介君が
好きなの。協力して?って言われて、親友と彼が付き合う
まで協力した}
[[宮様] 黒歴史と言うより、悲ね……]
[[白聖] それ、黒歴史じゃない]
[[さゆたん] どんまい。ティタ]
[[黒龍] お前、黒歴史の意味分ってるか?
誰にも知られたくない過去の話しをするんだぞ?]
[[ティタ] こう言うのじゃないの?]
[[大次郎先生] まぁ、違うかな]
黒歴史の意味を履き違えたティタの悲しい過去が明らかになった。
お通夜の様な宿屋の一室で、皆が視線を泳がせている。
そんな中全チャではティタの悲を共に嘆いてくれるプレイヤーたちが、勵ましの聲をあげている……カオスだ。
[[ren] 次]
[[黒龍] そうだな! 次シロ行け]
[[白聖] はぁ。軽いよな……]
溜息をらし、恨めしそうな顔で黒を見つめたシロに、黒はニヤニヤと嫌な笑いを返していた。
{[まなぶ] 俺も似たような経験あるから、ティタ生きろ!}
{[白聖] 黒歴史2番手行きます。學生の頃テスト中時間余って暇で
解答用紙の裏にボンキュボンのメイドを書いた。
いつもなら、ちゃんと終わる前に消すんだけど}
{[禰] ティタさん元気出してください}
{[ニーヤ] ぉ? 新しい黒歴史!}
{[白聖] その日、書くのに集中しててチャイムがなって消さずに
集められたんだ……。
テストが帰って來て、裏に書いたメイドの絵に先生が}
{[ジェイド] 痛い。それは痛い!}
{[白聖] 惜しい。先生は程よい大きさが好みです。夢を持つことは大切
ですが勉強の方を頑張りましょう。ってコメントつきで
三角マーク+1點って書かれてた}
[[さゆたん] やばいでしゅ]
[[ティタ] 草]
[[キヨシ] うけるww]
[[宗乃助] それはまことでござるか?]
[[白聖] マジダゾ。その1點のおかげで赤點免れたけどなw]
凄くノリの良い先生だったんだろうな……。てか、赤點はまずいよ?
聲出して笑ってる黒、ティタ、先生、キヨシと同じように、ティタに向けられていたコメントが草に変わっている。そこそこうけが良かったようだ。
[[ren] 次]
[[ゼン] はい。と言ってもキヨシ君は知ってるけど……]
[[キヨシ] おぉ~。あれ話すの?]
[[ゼン] どれかわかんないけど、軽いのにする]
何を話すんだろう? て言うか……そんなにいっぱいあるの?
張した様子を見せるゼンさんに、心の中でそう突っ込んだ。
{[はるきよ] ヤバイ腹痛いわww}
{[ゼン] 黒歴史3番目行きます。僕が始めて告白した時の話です。
大學にって一目惚れして、告白したらOK貰えて}
{[マヒル] っ 正丸}
{[ニーヤ] それで?}
{[ゼン] 浮かれてたんだと思う。5回目のデートでキスしてった瞬間
ワンピースの裾から、何かがボロボロって落ちて……。良くみたら
パットで……実は男なんだって言われました……}
[[ren] うわー]
[[黒龍] まじ?]
[[キヨシ] まじだぞ。俺そいつ知ってるもん]
[[ティタ] 俺より酷い]
[[白聖] 初ちゅー?]
[[ゼン] はい……。はじめてでしたね……]
[[宮様] 可そうに!]
痛い、どこが痛いって心が痛い。可そうするぎる……。
ゼンさんの悲壯な黒歴史に全員が、彼の肩を叩きめた。全チャも草から、うわーとかにコメントが変わり、余計に悲壯を漂わせる。
[[キヨシ] それでも半年は付き合ってたけどな!]
[[黒龍] まじで?]
[[ゼン] はい。その……別れたいって言い出せなくて……]
[[大次郎先生] なむ~]
[[さゆたん] 食われたんでしゅか?]
[[ゼン] です]
[[白聖] そこでとかマジやめて!]
[[ゼン] ふふ……]
[[宗乃助] ちょっと神社探すでござるよ]
[[キヨシ] でも、マジ人だった~。男の娘でも付き合えるのはうらやましぃ~]
[[宗乃助] キヨシが壊れたでござるよ]
[[大次郎先生] それでも男なんでしょ?]
[[白聖] マジ? そこまで人だったの?]
[[ティタ] そこまでなの? 見たい!]
キヨシの一言から、半年付き合っていたという事実が分り、さゆたんの余計な一言で想像してしまったらしい、ティタ、先生、宮ネェ、宗乃助、ヒガキさんがブルっと震えたのも束の間、人だったことがわかると、シロとティタが食いついた。
流れを変えようと、ヒガキさんが自ら死地へと向う宣言をクラチャで流し、旅立って行った。
{[ニーヤ] それは悲慘すぎる……}
{[ヒガキ] 黒歴史四番目出撃します。小學1年の頃一人で寢ていたら、
とても怖い夢を見て両親の部屋に向ったんです}
{[カオスマン] ゼン生きろよ!}
{[ヒガキ] そしたら、奇聲をあげる母に父がで四つんばいになって
ケツを叩かれていたんです}
{[クズ] まじでー見ちゃったの!}
{[ヒガキ] 次の日の朝食の時、両親にそのことを聞いたら父が飲みかけの
コーヒーを噴出し、母は手に持ったパックを落としました}
{[ヒガキ] 慌てた父が、コーヒーを拭きながら俺にこう言いました。
昨日の私たちの姿は悪魔を払う儀式をしていただけだよ……と}
「ぶほっ」
「ぎゃははは」
「やべぇ~!」
クラチャを使うのを忘れて、笑する黒、シロ、キヨシ。他のメンバーも肩を揺らして笑っている。
酷い、慌てたからって……悪魔を払う儀式とか……笑える。
[[大次郎先生] 最高ですwww]
[[さゆたん] 面白いでしゅww]
[[宮様] ご両親素敵な方ねwww]
[[黒龍] はぁー。腹いてーw]
[[ティタ] 正丸?]
[[白聖] 久しぶりに酸欠になったわ!]
[[キヨシ] やべ~。最高だぁ~]
ひとしきり、笑い終わったのかクラチャで絶賛の聲を上げるメンバー。
全チャを見ればそちらも盛り上がっているようだ。
おおとりを勤めるキヨシへと促すためクラチャで伝えた。
[[ren] ラスト]
[[黒龍] その腹痛じゃねーよ]
[[キヨシ] おう!]
[[白聖] いやー、面白かった]
{[銀善] 父親最強だな! 草生えるわw}
{[キヨシ] ラストいくぜー。つっても黒歴史じゃないんだけど……笑える話だ}
{[ミナ姫] 悪魔を払う儀式……ぷぷぷぷっ}
{[キヨシ] 1ヵ月前の話だ。俺上司が廊下ですれ違いざま、更に上の
上司に頭下げたんだよ。俺も一緒に頭下げてその人見たら}
{[ニーヤ] 悪魔……笑}
{[キヨシ] その人が被ってた帽子を上に上げて會釈したんだよね。
そしたらさ、帽子にヅラがくっ付いてあがちゃって
ハゲが丸見えの狀態になったんだ}
{[しゅうえい] ハゲかー}
{[キヨシ] 上司は顔変えないから知ってたんだなって俺笑うの我慢してさ
エレベーター乗った瞬間、上司がエレベーターのボタン押して
階數下がるの見ながら}
{[キヨシ] ヅラかぁ~。って慨深く言ったんだよね。それ聞いて俺もう
我慢できなくて、笑しちゃったって話。どう?}
空気が重い……。
笑える事は笑えるけど、黒歴史じゃないし? キヨシだし……。
全チャも、冷え切っているのかコメントが帰ってこない。
唯一あったのが、悪魔……である。
[[大次郎先生] やり直し]
[[キヨシ] えー! 面白くない?]
[[宮様] 面白いけど、自分のことじゃないしね?]
[[黒龍] 卻下]
[[さゆたん] つまんでしゅ]
冷えた視線を送るメンバーに、キヨシは渋々もう1度やり直すことにしたようだ。
そうこうしているに、殘り2:23となっていた。
いつもありがとうございます。
章を腑分けし直しましたクラン戦まで時間がかかってしまい申し訳ありません。
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