《世界最強はニヒルに笑う。~うちのマスター、ヤバ過ぎます~》最強は撲滅を齎す⑭

バフの更新を終える前に、哀れなカイザーは黒によって討ち取られた。

[[ティタ] 次 ぐらんど……何だこの名前?]

[[大次郎先生] グランドクロスって名前にしたかったんだろうな]

[[キヨシ] Grand Crossじゃなくて、Grand Croseになってる~]

[[さゆたん] 可そうでしゅ]

ティタが頭を悩ませる名前のATKを取り囲みつつ、可そうな人を見る視線を送るメンバーは宮ネェのピュリファイのエフェクトが上がると同時に會話を止め、スキルや魔法を打ち込みはじめる。

アーマー ブレイク(+25)のエフェクトが、弾けると同時に囲まれていた、貓の獣人は帰還の護符を使ったのか消えてしまった。

[[黒龍] くそっ。逃がした]

[[ティタ] 次からバインド or サイレンス よろ。森]

[[ren] k]

逃がした事に、苛立つ黒。ティタの言葉に設置型魔法であるバインド(+18)を置くと同時に、次のターゲットの名を告げ、マーカーがそれを示す。

宮ネェが解除の魔法を使い、エフェクトが消えけるようになった森に、サイレンス(+25)をかけつつバインドを発させた。

サイレンスはレジられてしまったが、バインドに引っかかりそのを変させた。ついでに、ブレス オブ アローで攻撃する。

PKしてるのにただ見るだけなんて一番つまらないことはしたくない。

まぁ、今も大して面白くはないんだけど……本気で熱くなれる戦いがしたい。PK用の裝備使いたいな……ボス用じゃなくて……。

PK用の裝備、ボス用の裝備、街著の三つがあるのだが、実際PK用の裝備は出來た當初に一度使っただけだ。

同等LvのはずのATKが、豆腐のようにく脆かった。楽しいとじる暇もなく、空しさだけを殘し終わってしまった。それ以來、PK用の裝備は、軽く封印狀態になっていた。

[[ティタ] ガネゴン]

いつの間にか沈んでいたらしい森の死をチラリと視界にれ、ターゲットマーカーを探す。次の相手は、筋マッチョの熊だ。絶対リアルでもプロテイン飲んでるだろう? と聞きたくなるほどマッチョな熊に宮ネェがピュリファイをかけ、石化を解除する。

バインド(+18)を設置発させ、サイレンス(+25)を詠唱付きでかけた。

どちらかにすればいいのかもしれないが、耐に関してはその人の裝備次第……後、運次第? だ。

[[黒龍] なんかさー。ただ処理するだけってつまんねーな]

[[ren] y]

[[大次郎先生] 仕方ないだろ?]

[[宮様] 殘り8人でしょ! 頑張りなさい]

[[ティタ] 確かに、つまんない]

[[キヨシ] 超ワクワクしたいぜ]

[[宗乃助] 拙者も、これはつまらないでござるよ]

[[さゆたん] 処理終わらせるでしゅ]

[[白聖] んー。俺もなんか飽きてきた]

つまらないといいながらも、攻撃を止めることはない。シロのサンダーショットをけたガネゴンが、ピクピク痙攣しながら倒れ灰になる。

と……そこで、面白いことを思いつき提案してみることにする。

[[ren] 全員、石化解除してタイマン。帰還されたら、罰ゲームとか?]

[[キヨシ] いいじゃん! 面白そう~]

[[宮様] ふふっ、楽しそうだけど私參加できないわね]

[[大次郎先生] 遊びじゃないんだよ?]

[[宗乃助] 面白そうでござるよ]

[[白聖] ありじゃん]

[[黒龍] 罰ゲームの容次第]

[[ティタ] AYA。やるのはいいけど、殘り7だw]

AYAにターゲットマーカーがあてられる。

クラチャで會話しながらも、宗乃助、黒、先生、ティタが囲みこんだ。バインド(+18)を仕込み、宮ネェのピュリファイのエフェクトがあがり解除される。

直に、バインドを発しサイレンスの詠唱をはじめたところで、AYAのが変した。

詠唱途中でサイレンスをキャンセルして、ブレス オブ アローに切り替えAYAへ叩き込む。

人數的に足りないと言う話になり、今回は遊ばないで真面目に事後処理にとりかかることになった。

猛獣の時と同じく死が消えていないことを考え、またさっきのPTが起しに來るのでは無いか? とクラチャで話、その作戦をクラチャで話し合う。

[[白聖] じゃぁ、トランスパレンシーれて59Fのさっきの小部屋に戻るのは?]

[[黒龍] あそこからだと階段みえねーよ]

[[ティタ] もう、ここ待機でよくない?]

[[さゆたん] それだと來なくなるでしゅ]

[[大次郎先生] 既に出発してる可能もあるから、やっぱりこの近辺で待つ必要があるな~]

[[ren] ボス狩って來ていい?]

[[宮様] 私は59F待機の方がいいと思うわ]

[[キヨシ] 俺どこでもいー]

[[黒龍] ダメに決まってんだろ! 飽きたからって、壁向こうのボスに反応すんな]

[[ティタ] 俺もボス狩りたい。スキル書しい……]

[大次郎先生] ボスはあとだ。今は、PK優先でしょ?]

[[ティタ] カゲ@6]

さっきから、ボスが壁向こうにいることをマップで確認していた私は、のままにPKがつまらないからボスを狩りたいと進言してみるも、先生からジト目を向けられた。

AYAのLAは、どうやら宗乃助だったらしく名前のが朱から赤へと変化していた。

ティタのしいスキル書とは、どれのことだろうと思いつつ、ターゲットマーカーが武を見る限り暗殺者だろうカゲを示す。

既に流れ作業的な狀況になった、バインド(+18)を足元に設置、宮ネェのピュリファイのエフェクトが消えると同時に発させ、サイレンス(+25)の詠唱にった。

「こっ――」

石化が解除されたことで、何かを言いかけたカゲがバインドをレジストしつつ、サイレンスにかかる。

結局言葉は分らないまま彼へ攻撃を開始した。

スキルや魔法のエフェクトが、目に宜しくないほど現れては消えていく。

[[黒龍] なんか、降參だとか言ってんだけど?]

[[大次郎先生] は?]

[[宮様] 誰が?]

[[黒龍] カゲってやつ。グランドロールは抜けるって]

[[ティタ] 命乞い?]

[[黒龍] ちょっい止まって]

[[宗乃助] 命乞いでござるか……け無用では?]

[[大次郎先生] とりあえず止まろうか]

黒と先生の言葉に、カゲを取り囲んだまま皆が停止する。暫く時間がかかるようだと判斷して、バフを更新することにした。

ただ、暇だった……と言うべきなのかもしれない。それもすぐに終わってしまった。

5分ほど経ち、カゲと話した黒のチャットがクラチャで流れる。

簡潔に言えば、やはり命乞いだった。Lvが後しであがるところだったらしく、見逃してしいと言ってきたらしい。

こういうやつが一番気にらない……な。

ソウル オブ カリエンテ、ファイアーウェポン(+25)を自にかけ、杖からPK用の刀である、+29 ムラクモXオハバリ――年末年始に開催されたイベントクエストで手にれた最強の刀を鍛冶屋で二刀に変化させたもの――を取り出す。

ギョッとした表の宗乃助に、ニコっと微笑みカゲへと視線を移すと、イベントで手にれた日本刀使用時のみ使えるスキル、アマギリ――霧のように細かい小雨が降るように、相手に対し無數に刃を突きつけ切りつけるスキル――を唱える。

刀を抜きクロスさせるような型になり、両の刃を上から下へと振り抜けば、無數の水をしたのある刃のエフェクトが、カゲの頭上から降り注ぎ、そのへと突き刺さりダメージを與えた。

赤いエフェクトが飛沫を現すと、命乞い空しく倒れ灰となった。

殺されたくないならクランを抜けておくべきだったのだ。もしくは、PKが開始された直後に帰還すればよかったはずだ。

だが、こいつは宗乃助に対して攻撃をしていた。

自分達が優勢ならばPKに參加する? 不利になったら命乞いをする? 本當に、腐った考えだ。そんな考えを持つ輩に、同も憐れみもする余地は必要ない。

口角をあげ獰猛な笑みをつくり、卑下する視線を倒れるカゲに向ける。

「逃がしてもらえるとでも思ったの? 猶予は十分に與えたでしょ。

誰一人、許される、逃げられると思うな」

そう白チャに殘し、倒れたカゲから視線を次のマーカーへと移す。

二刀から杖に裝備を変更した――。

足を運んで頂きありがとうございます。

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