《世界最強はニヒルに笑う。~うちのマスター、ヤバ過ぎます~》ハロウィン③

イベント三日目の早朝、指定した時間通りに病ゲーにログインし、クラチャを流せばティタとシロが起きていた。二人共今日のために早起きしたらしく、窟への移中やたらと眠いと零していた。

昨日使った大部屋の続き部屋に著き、ディティクションを打ち上げ中の様子を確認する。

はやりこの時間は人がないおかげか、今日も同じ部屋を陣取ることができた。

バフをれ、ティタに引きを任せ私とシロはその後をついて中へと進んでいく。

この二人ならば、かなり私も楽ができるはず……だった。仮裝の大樹が現れるまでは――。

狩りをはじめて5時間が経過した頃、突然モブを処理したばかりの大部屋に枯れ木のオブジェクトが現れる。その名前が仮裝の大樹だった。

[[ティタ] なんだあれ、とりあえず引く?]

[[白聖] いいねぇ~。ボスかな?]

[[大次郎先生] 何? 何か湧いたの?]

[[黒龍] ボスならいくそ?]

[[キヨシ] ぼすだーーー]

[[ティタ] 仮裝の大樹っていう、デカイ木にプレゼントの箱がついたやつが湧いた]

[[宮様] 見たい]

[[さゆたん] あたくちも]

[[宗乃助] ボスなら行きたいでござるよ]

クラチャにボスかもと言う報告がれば、食いつくのが當然だ。

狩場放棄で皆が集まるのをモブを引きながら待つこと、15分全員が集まりバフをかけ直した。

[[黒龍] うんじゃまー。引いてくるわー]

[[大次郎先生] アレくのか?]

[[宮様] エントみたいに、足がくんじゃないのー?]

[[キヨシ] まぁー全員で囲めばいいだろー?]

[[ティタ] うん。キヨシの意見に賛]

[[ren] 周(・)り(・)や(・)っ(・)と(・)く(・)]

[[さゆたん] キヨシがまともでしゅ!]

[[宗乃助] 楽しみでござるな]

[[白聖] うんじゃー。俺もren手(・)伝(・)っ(・)と(・)く(・)わ]

シロが私を見つつニヤっと笑う。

どうやら、私と同じ考えに至ったらしかった。

モブの処理と言う普段なら面倒なことを自分からやると言った理由……それは、皆がボスを囲み倒すまでに1(・)でもボスにダメージを與えておけば、ボスのドロップ権が発生する。

ボスを倒す時間獲得できないはずの、イベント専用アイテムを私(・)と(・)シ(・)ロ(・)で(・)山(・)分(・)け(・)できる。

張り切ってシロと二人、モブを釣りにいく。

黒たちが攻撃をはじめればそちらに、ウィンド ボールを投げ込む予定だ。

もう片方からモブが流れないように、両方を釣るといい訳しつつ狩りを続行する。

先生の指示で、黒が位置につくと攻撃がはじまった。

モブの処理を終え、私とシロも遠距離攻撃で1回ずつボスにダメージを與える。

[[大次郎先生] 宮もなんかしらダメージれて]

[[宮様] k]

攻撃を與え終われば、黒たちのいる方のモブを引きに走る。

そうして、互にモブを引き倒すこと4回「ギギャアアア」と、仮裝の大樹が斷末魔の悲鳴をあげる。

大きなクラッカーのような音がなり、とりどりの紙吹雪や、テープが天井から降り注ぐエフェクトがあがる。

【 仮裝の大樹 が討伐されました。 】

【 黃金の種 20個を獲得しました。】

【 黃金のお菓子の箱 2個を獲得しました。 】

【 仮裝の大樹 を討伐した効果によりこれより24時間モ(・)ン(・)ス(・)タ(・)ー(・)と(・)同(・)じ(・)仮(・)裝(・)となります。

※ 一部スキルの仕様が制限されます。

※ 仮裝中特殊スキルを使用することが出來るようになりました。 】

仮裝の大樹は、厄介なデバフをばら撒き。その命を枯らした――。

[[黒龍] ふざけんなー!]

[[宮様] イヤアアアア]

[[さゆたん] 終わったでしゅ]

[[ティタ] あー。武もてねー]

[[大次郎先生] ……罠だ。運営の罠]

[[キヨシ] うおぉぉ。足おせー]

[[宗乃助] まさか、こんな所に罠を仕掛けるとは……ちょっと切腹してくるでござるよ]

その後流れたクラチャで、黒がキレ。宮ネェが絶し、さゆたんとティタがガックリと肩を落とす。

キヨシが喜び、先生が運営の罠だと気付く……宗乃助は誇りを傷付けられたらしく、切腹すると言いはじめた。

皆を見る限りどうやらダメージに応じて、相応の仮裝が割り當てられているらしく。

ティタが、フランケン。

先生が、ジャックオーランタン。

キヨシ、宗乃助がミイラ。

黒が、黒貓。

さゆたんが、お化け。

宮ネェが魔

ダメージ量が一番なかったらしい私とシロは、蝙蝠の羽が背中に生えただけだった。

[[白聖] これはヤバイな]

[[ren] ウン]

記念にと皆の仮裝SSを、撮影していればシロが、阿鼻喚のメンバーを見つめ。

を噛み締め、鼻をヒクヒクさせている。

必死に笑ってしまいそうになるのを、堪えているのだろうと思いつつ、クラチャで棒読み同意をしておいた。

シロと私以外誰も使いものにならず、全員で狩りをすることになった。

狩り中どうせならと変したメンバーに、固有スキルを使ってもらい検証してみる。

・フランケン――怪力。一のモンスターへ、怪力パンチを繰り出す。

・ミイラ――包帯。一のモンスターへ。包帯を巻きつけきを阻害する。

・ジャックオーランタン――投攻。一のモンスターへ、カボチャを投げつけ攻撃する。

・黒貓――引っ掻き。範囲最大五までのモンスターを、爪で引っ掻き攻撃する。

・お化け――念力。範囲全てに有効。念力で、10秒間だけ拘束しけなくする。

・魔――変化。一のモンスターを、お菓子に変える。

・蝙蝠――超音波。範囲全てに有効。音波を飛ばし、5秒間だけ混させる。

正直、使えるスキルがあるのは、私とシロ、さゆたんぐらいで他はゴミと言っていいレベルのスキルだった。

何故こんなスキルにしたのか?

今回のイベントは、これまでのイベントよりもドロップ率が高いことなどを鑑みて、その効率を落とす狙いがあるのかもしれない。流石、病ゲーと言うべきなのだろう。

それでも、運営の方向が理解できるかと言われれば、全く理解できないと思ってしまう。

その後5時間ほど、狩りをしたところで魔石が底を盡く。

黒貓になり移速度だけは上がった黒が、街へ戻り魔石と矢の補充をしてくれた。

そんなこんなで、三日目も終わりに差し掛かる。

いつもなら、四日目あたりなのだがいくらぐらいになっているかを確認するため、落ちる前に取引所を開く。刀の項目を見た私は、その場に崩れ落ちた。

なんと……50Mまで値下がりしている。

「……まじか……」

流石に落ちすぎじゃないの?

安くなったおかげで強化し易くなるし、300Mは早まった自分のせいだと割り切ったつもりになるも、やっぱりムカつくものはムカつく!

腹いせに売りに出ていた、オニキリ十五本 オニマルクニツナ十二本を全て購して留意を下げようと試みる。

が、下がるわけも無く倉庫にっていた、アスクレピオスが視界にる。

宮ネェに頼まれ集めていたが……アスクレピオス10本を消滅するまで強化しようと思い立つ。

早速、別キャラへ移する。倉庫からアスクレピオスを全て取り出し、両手杖用の強化の石を持つと強化をはじめた。

一本目―― +4から5で消失。

二本目―― +1から2で消失。

三本目―― +7から8で消失。

四本目―― +11まで功。

五本目―― +1にすらならず消失。

六本目―― +2から3で消失。

七本目―― +6から7で消失。

八本目―― +9から10で消失。

九本目―― +10まで功。

十本目―― +1にすらならず消失。

+10と+11になった、アスクレピオスを互に強化する。

まずは、+11の方から……失敗。

次は、+10……功。続けて強化すれば、キヨシに渡してある+19を超え+20まで育った。

これを売れば、初日に出した1.9G差額を回収することができると考え、強化を中斷する。

倉庫へ出來たばかりの杖を預け、メインキャラへとキャラチェンする。

早速、しいと言っていた宮ネェにこれを売りつけることにした。

[[ティタ] なぁ。これ殘り時間ログインするなって意味かな?]

[[ren] 宮ネェ]

[[宗乃助] 街歩くだけでもストレスをじるでござるよ]

[[宮様] どうしたの?]

[[さゆたん] あたくち、移する度吐き気が……]

[[キヨシ] ふよふよしてるもんな~]

[[ren] +20 アスクレピオス いる?]

[[黒龍] 移に関しては文句ねーけど、裝備全部剝がれてる……]

[[ティタ] 何その1G越えの高額商品]

[[宮様] 買う! 殘りは借金でよろ~]

[[ren] k 倉庫]

[[白聖] ……クソ。GMにされやがって……]

[[大次郎先生] なんでそうも功するんだろうね~?]

[[キヨシ] なんでだぁぁぁ! 俺なんて……俺なんて……TT]

[[黒龍] renはGMの回しモンだと思うことにするわ]

初日に使ったお金のこと知らないメンバーから、クラチャで散々詰(なじ)られたが見えないとばかりにスルーする。

宮ネェと倉庫でトレードすれば、前金として400Mが渡された。

イベントが終わるまでにできれば、各百ずつはしいところだ。

閑話なのに長くなってすみません(涙

足を運んで頂きありがとうございます。

面白いと思われたのであれば、ブックマークなどをいただけると嬉しいです。

    人が読んでいる<世界最強はニヒルに笑う。~うちのマスター、ヤバ過ぎます~>
      クローズメッセージ
      あなたも好きかも
      以下のインストール済みアプリから「楽しむ小説」にアクセスできます
      サインアップのための5800コイン、毎日580コイン。
      最もホットな小説を時間内に更新してください! プッシュして読むために購読してください! 大規模な図書館からの正確な推薦!
      2 次にタップします【ホーム画面に追加】
      1クリックしてください