《世界最強はニヒルに笑う。~うちのマスター、ヤバ過ぎます~》最強は覇者を志す⑧
周囲の景観が明らかにおかしい……と言うより、このクランハウスが周囲の景観をぶっ壊しているからおかしいとじていると言うべきだろう……。
ド派手なハワイアンブルーの屋に白のホイップクリームの様な形狀の模様がり、風見鶏が何故か羽を著けた胡蝶のキャラになっている。
そして、壁にはアメリカのストリートに書かれたような蛍のクラメンたちの絵が描かれ……ところどころにハートや星、♪などが書かれている。もちろん、蛍でかかれた中には黒の絵もっていた。
極めつけはその庭と言うべきだろう。そこには……噴水があり、その周囲にお菓子や果と言った見た目の置きが散している……。
統一も何もないテーマパークと言ったところか? そう考え三人へ視線を向ければやはり、どう言えばいいのか……わからないといった様子で、黒は頭を抱え、先生、宮ネェは見なかった事にしたいのか視線を近くの農園へと向けている。
二度と來ないであろうと考え記念とばかりに、胡蝶のクランハウス全をSSに収め、壁に書かれた黒の絵や風見鶏胡蝶など、できる限りSSに収めた。
そしてさっそくクラメンに”胡蝶のクランハウス訪問記念”と名を打ち、SSを一斉に送信してみる。
[[ティタ] 何これwwwww]
[[キヨシ] 趣味が悪いぜw]
[[さゆたん] きついでしゅ]
[[宗乃助] 拙者こんなハウスに住むぐらいなら、切腹したくなるでござるよ]
[[ヒガキ] ……こんなハウスもあるんですね]
[[白聖] 黒よくこんなとこいたなw]
[[†元親†] なぁ、この4枚目の黒なの? どこのプリンス?wwww]
[[ゼン] 僕このクランらなくて良かったです]
[[ティタ] プリンス黒に改名か?w]
[[キヨシ] 風見鶏キモw]
[[黒龍] 俺が抜ける前は無かった……無かったんだよ!]
[[さゆたん] 黒どんまいでしゅww]
[[白聖] やべぇー。酸欠なりそうww]
ジト目でこちらを見つめる黒に、ん? と悪びれた様子もなく首をかしげて見せれば「チッ」と舌打ちされた。先生と宮ネェが大きくため息をらすと「いこうか……」と凄く嫌そうな顔でクランハウスの玄関にあるインターフォンを押した。
數秒待つと視界がブラックアウトし、白い下地にハート型をしたサクランボやリンゴが書かれた壁が視界に映し出された。外もヤバイが中はもっとヤバかった……と更に周囲を見回しSSを撮影する。
『ren。これ以上は送んなよ』撮影中黒に脅され仕方なく、送信を斷念しつつ案役のジオルグに著いて歩いた。通された部屋は會議室とは名ばかりの……淡い桃の壁に白の天井や柱を使い、所狹しと並べられたぬいぐるみが飾られた部屋だった。
[[宮様] えっと、ここは會議室なのよね?]
[[黒龍] y]
[[ren] どこが?]
[[黒龍] 知るかよ。胡蝶の趣味なんだろー。つか俺に聞くな!
俺が居た時はまともな會議室だったんだよ!]
宮ネェの質問に答えていた黒に、どこが會議室なのかと問えば聞くなとキレられた。
ジオルグさんに勧められるまま、ラグマットの上に座り胡蝶の到著を待つ。こんなの子チックな部屋を見たのは初めてで、々弄りたいのは山々だが人さまの部屋を勝手にるのはご法度だろうと我慢した。
「待たせちゃってごめんねぇ~」全く悪いとは思っていないであろう言葉づかいと聲音を出しつつ、取り巻き五人の男プレイヤーを連れた胡蝶が會議室と言う名の私室へとって來た。
[[黒龍] 毆りてぇ~]
[[大次郎先生] ハラスメントでBANか1週間のログ食らうから我慢してw]
さっそく切れる黒に、先生が運営からのハラスメントで々まずいからと黒を宥める。幸先から不安しかない話し合いが今はじまった――。
そうかっこ良く決めたいところだが、その中はグダグダである。
「まずは、來てくれてありがとう♪」
「語尾がうぜー」
「落ち著いて黒……確かにうざいけど」
「ちょっと、うちの胡蝶ちゃん馬鹿にしないで!」
「黒龍! あんた胡蝶様のファンクラブってたくせに!」
「はぁ? 俺がいつファンクラブなんざはいったつーんだよ! 俺が惚れるようなか? これが!」
「うざ! 自分が振られたからってさー」
「だよなー。黒龍だぜー。草生えるわ」
「ていうかお前別に必要じゃなかったし……なんで今更出てくんだよww」
「縋りに來たの? 戻りたいです~ってwwww」
人數が多いとこうも上から目線で私のフレであり、可いクラメンを馬鹿にするかと呆れを込めニッコリほほ笑み警告する。
「うるさい。黒が惚れた惚れないはどうでもいい。話何? 時間割いてやってるのこっち」
「そうだな。うちのクラメン馬鹿にするってことは、それなりの覚悟があって言ってるんだろうし? うちとしては、マスターが同盟は拒否したはずだから……これ以上無駄な時間は使いたくないんだけど? 胡蝶、何があってしつこくするのかな?」
私に便乗した先生が、しどすの利いた聲で首を倒し胡蝶に対し目を眇め問い正すよう言葉を発する。宮ネェもそれに頷きつつ更に言葉を追加した。
「黒ってばこんなダサいクランにいたの? ソロしてた方が良かったんじゃないの? くすくす……」
まるで戦爭前の煽り合いだ……。
んっーうんと咳払いをした胡蝶が姿勢を正し改めて私の方を向く。
「Bloodthirsty Fairyとうちとで同盟を組みたいの」
「理由は?」
「そうね。お互い有益な関係を作れると思うし、戦爭もやっていくつもりなんでしょ? だったら人數的にもうちと組んだ方がいいと思うのよね」
確かに、胡蝶の言う人數的な部分だけを見れば同盟を組むべきだろう……だが、有益な関係を築けるかと言われればそれは否と言わざるを得ない。
戦力的な部分では、遙かにうちのクランの方が強い……レイドをやっていると言っても、胡蝶たちと同盟を組んだクランが主催している。
このことから、私は胡蝶たちと同盟を組むメリットがないと判斷し斷ったのだが、はっきり理由を伝えていないのが悪いのだろうと思い、まずはクラチャで皆の意見を聞いてみる。その後その結果を踏まえ正直に言葉にしようと考えた。
[[ren] 皆に聞く。胡蝶のとこと同盟組みたい?]
[[宗乃助] 否]
[[さゆたん] NO]
[[ゼン] 良く分かりません]
[[黒龍] N]
[[大次郎先生] メリットないよなー]
[[キヨシ] いらねー]
[[†元親†] わかんねーけどクランハウスファンキー過ぎて嫌?]
[[白聖] N]
[[ティタ] N]
[[ヒガキ] よくわからないですね]
[[宮様] 正直、黒を馬鹿にされてる訳だしいやよ]
[[ren] わかった]
「胡蝶。はっきり言う。まずうちのクランと胡蝶のクランで有益な関係を作ると言うけど、黒を馬鹿にするような人たちとどう言う風に有益な関係を作るの?
それから、人數的に話だけなら確かに同盟を組むべきかもしれない……だけど、今のうちの戦力と胡蝶のとこの戦力じゃ、胡蝶のとこが足手まといでしかない。
そのことを考えて私は同盟を組まないと言ったのだけれど不服?
黒がクラン抜けてどうのって胡蝶は言ってたけど、黒自がこのクランに居る事を良しとしなかったから抜けただけ。それに対して、胡蝶とそっちのクラメンの考え方に統一がない。
今後、黒への勧は自由にしてもらって構わない……けど、黒を馬鹿にする奴は例え誰であろうと殺すよ?
わかってるとは思うけど、これはうちの総意だから、覚悟を持ってうちのクラメンのこと言ってね?」
久しぶりに長く話して非常に疲れた……そう思いながら、胡蝶を見れば何かを諦めた表を見せていた。周囲の取り巻きは顔を引き攣らせ黙りこくっている。
誰も発言をしなくなったことで、話は終わったと考え立ちあがれば、黒たちも互いに視線をわし立ちあがった。
扉の方へ歩き、部屋を後にする。そのままクランハウスの玄関へ向かい外へでた。はっきりと決著? が付き清々しい気分で街へと帰る私へ黒から談が屆く。
”黒龍” ありがとな、ren
”ren” 話過ぎて疲れた……お好み焼きでいいよ?
”黒龍” あふぉかw 後で買ってくるわw
”ren” うん。楽しみにしてる。豚玉チーズね!
”黒龍” おうおう。わかったw
謝を伝える黒に、お好み焼きを集り先生、宮ネェ、黒と並んで街へと戻った。
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また死にキャラも募集中です。ren以外であれば、相討ちも可です!
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