《世界最強はニヒルに笑う。~うちのマスター、ヤバ過ぎます~》最強は覇者を志す⑩
キヨシからタゲを奪うべく、ヘイトを連発する黒が毆りはじめ5分……漸くキヨシからのタゲを奪う事に功した……と思いきや何を考えそうしたのかは不明なチカが暴走を始める。
[[†元親†] いっくぜぇぇぇぇ! バリア]
そう、無意味なバリアを発させ、ボスへと毆りかかったのだ。頭を抱える宮ネェに呆然とその様子を見る黒、宗乃助、ティタ。ケタケタと笑いアホが居ると指さし笑うシロ。そして、泣きそうな顔から一変笑しているキヨシ。
結局、無駄になったバリアに包まれイケイケで攻撃をしたチカにボスのタゲがもちろん移る……。
「本當にバカだろー!!」
黒が白チャでキレ、結局チカがタゲを奪ったせいで、全員でボスにアタックするしかないカオスな狀況になってしまった。
まぁ、こうなる事は參加者が集まった時點で判っていた事なのだが……。
ため息をらしつつ、宗乃助とティタに挾まれる形でボスへとダメージを與えていく。ソロより格段に速いペースでHPを減らしていくボスを見つつ、モーションを見わける。
[[ren] ぶれす]
[[宮様] バリア]
ブレスとクラチャで伝えれば呼吸を合わせるように宮ネェがバリアを張ってくれた。チカと比べないよう、努力しつつもやっぱり宮ネェのMP管理や狀況把握の能力を見てしまえば……チカはチカなんだと再確認させられた。
タゲを引いたが為にき回るチカが、逃げるのに必死になり過ぎボスから離れたと同時に雑魚まで引いてくる始末……。
それに対応する黒が直にレンジヘイトを飛ばし雑魚を引きうけると、キヨシがサンダー ストームで雑魚を倒す。
チカを追いかけボスがき、ティタと宗乃助のスキルが的を失い外れれば、舌打ちしつつボスへと走りより攻撃を再開する二人だが、ボスが尾打ちつけている。
尾での攻撃モーションだと判斷し、そのことをクラチャへ流せば二人同時に飛びのき回避した。
[[黒龍] チカくなら、ボスかないように回り走れ]
黒の言葉に、ヒィヒィ言いながらもチカが私たちの周囲を回りはじまれば、漸くボスがくことなくその場にとどまり始めた。
後ろからの攻撃をしている私たちが、チカのきに合わせ黒と一緒にぐるぐる回る……。まるでメリーゴーランドのようだと思いつつ、デバフありの強撃スキルを使えない分時間がかかっていると判斷し、し離れて皆に個人バフをかけ直す。
詠唱速度の杖から屬を最大に乗せた杖に変更すると同時に、ホーリー クロス(+15)を詠唱し叩き込んだ。
黒のスマッシュ バッククラー
――三次職、盾使用職のみ使用可能。シールドを上から下へと叩きつけ、砕し気絶とダメージを與える。
ティタのフィルス アタック
――三次職、雙剣使用職のみ使用可能。相手に対し5回雙剣で切りつける。ダメージは10回分となる。
宗乃助のファントム エッジ
――三次職、短剣使用職のみ使用可能。自の気配を消しいくつもの幻覚を作りだし、相手へクリティカルを叩きつける。背面時のみ使用可能。
シロのトリプル フィルス ショット
――三次職、弓使用職のみ使用可能。一度に三度の矢を放ち、相手の急所を抜く。
キヨシのサンダー スパーク
――三次職、遠距離魔法攻撃職のみ使用可能。(両手杖使用時)雷の球を呼び寄せ、相手を囲い電撃を浴びせる。
それぞれにスキルを発し漸くボスが最後の雄たけびを上げ地に伏した。
黃い粒子のエフェクトとなり消えていくボスを眺める暇もなく、黒、ティタ、シロからチカ、キヨシへの説教が開始された。
々言いつつも仲が良いので良しだろう……視線をシステムログへと向け、ドロップを確認すればスクロールとゼルしか出ておらず……絶対、長引くと思い、一旦帰還させるべくクラチャで注意喚起する。
[[ren] 全員、帰還]
まずは帰還しろと言う言葉に、ため息を零す三人を見やり早くと促せば渋々と頷き全員が帰還していく。ディティクションを打ち上げマップを確認したところで、私も帰還の護符を使い街へと戻った。
宿屋へと帰る道すがら、首をガックリと下げたローブが二人まるで、囚人のごとくティタたちに囲まれ連行されていった。私は、鍛冶屋と倉庫、雑貨屋へ赴くためポータルで皆に先に戻るよう伝えその場で別れた。
どうやら連行されるその様子をみたらしいさゆたんが、クラチャで何があったのか? と問いかけたことで事を宮ネェが説明していた。
聞いていたさゆたんが「そんな奴ら見捨てれば、良かったんでしゅよw」とキャラに似合わない、辛辣な毒を吐いていたのは見なかった事にした。
漸く殘り20分ほどで今日のトーナメント戦が始まる。
職不問とPT戦だ……さてどっちに出ようかと考えていたところに先生もログインした。
クラチャを呆然と覗きつつ、取引所を見ていた私の視界に「PT戦の方がポイント高いらしいぞ」と言う白チャがった。
これはもう、PT戦するしかないだろうと考え早速クラチャへと打ち込んだ。
[[ren] PT戦ポイント高い]
[[黒龍] 個人無差別かー。裝備どうすっかなぁ]
[[宗乃助] 同職じゃ無いと殺り難いでござろうな]
[[大次郎先生] 遠距離攻撃職は避けたい]
[[†元親†] お! ren一緒にでよーぜー!]
[[さゆたん] PTもやってみたいでしゅね~]
[[宮様] チカあんたは黙って、職不問出てなさい]
[[ヒガキ] PT戦のポイントどれぐらいなんですか?]
[[キヨシ] 俺もPTやりてー!]
[[ゼン] PT戦か~いつかは出てみたいですね~]
[[白聖] キヨシとチカの混合とかオワタ狀態でしかないだろw]
[[黒龍] renいるし、三人でもなんとかなるんじゃね?w]
[[ティタ] renがキレるに一票ww]
[[白聖] おっ、賭ける? いくら??w]
[[大次郎先生] 賭けにならないから辭めろw]
どうやら誰も出てくれないようだ……せめて黒かティタが居れば……キヨシとチカ連れて出てもなんとかできると思えるのに。フラれた気分を味わい、もういっそのこと三人で出てやるかと思いつつNPCへと移した。
NPCの前で、チカとキヨシを拾いPTを組む。まずは作戦を伝えるべく、チャットを打ち込もうとしたところで、本當に仕方ないと言う顔をした黒とティタが揃って私の眼前に立っていた。
[[黒龍] しゃーねーだろ?w]
[[ティタ] クランバフしいしねw]
[[ren] 素直じゃない……]
[[黒龍] いいからさっさとPT飛ばせ]
[[ティタ] 黒照れてるwwww]
[[黒龍] あーもーめんどくせーなー!]
ニヤニヤと見つめる私とティタに対し黒が、視線を逸らし頭をガシガシと掻いた。
PTを飛ばしチャットで、チカとキヨシへ前に出るなとだけ伝える。
二人が居てくれるのであれば作戦は、ほぼ必要じゃなくなるのでなんとかなるだろうとそれだけにしておいた。
時間も殘り10分だ。
PTチャットでは、黒とティタの重裝備談義に花が咲き、クラチャでは宮ネェと先生、宗乃助、シロ、さゆたんがPTを組んだらしく、そっちで出ると言っていた。
そのうち、ヒガキさんやゼンさんも一緒に出れるといいのだが、未だ三次職では無い二人をPTに加える訳にはいかず。どうにかして三次職まで引っ張らなければと反省した。
平日の夜にでもどこか狩りへ連れて行こうと思案しつつ、開始のシステムログが流れトーナメントNPCへと話しかけ、場所ランダムでエントリーした――。
キヨシが作ったクランマークっぽいものだと思っていただければ幸いです。
足を運んで頂きありがとうございます。
今月22日前後より4日ほど更新できない日あります。一応、予約投稿はしようと考えていますが……ご迷をおかけしますがご理解よろしくお願いします。
事前に分かり次第またお知らせいたします。
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