《世界最強はニヒルに笑う。~うちのマスター、ヤバ過ぎます~》最強は覇者を志す⑬ PT戦
[[黒龍] は?]
[[ティタ] あ?]
[[ren] ??]
[[宮様] どうしたのよ?]
[[宗乃助] どうしたでござるか?]
[[キヨシ] うっしゃぁ~! 今度は生き殘るぜぇ!]
[[大次郎先生] ん?]
[[白聖] 何かあったのか?]
[[さゆたん] どうしたでしゅか?]
[[†元親†] 早かったなぁ~!]
[[黒龍] 誰だ! 補給も済んでねーのにエントリーしたの?]
[[ティタ] 終わった]
[[ren] POTしなら殘ってる]
[[大次郎先生] チカだな。ログ殘ってるw]
[[†元親†] まずかった?]
[[大次郎先生] 私のPOTもし分けるよ]
[[宗乃助] まずいでござるよ。チカw]
[[ティタ] リアルでキヅナにメールしとく……]
[[黒龍] それがいいな……]
[[†元親†] いやあああああああ、それだけはそれだけはどうかぁぁぁぁ!]
黒たちの前で土下座するチカ……そんなにキヅナに知られたくないのか……。
チカのおかげで補給も鍛冶屋も行けないまま、カウントギリギリまでPOTやら資やらを宮ネェたちから分けて貰い次の戦いへの準備を大急ぎで済ませた。
何とか落ち著いたところで視界が暗転し、見える景が闘技場へ変化した。
さっそくバフをしようと思い、どういう組み合わせにしようかと視界右に見える相手の名前を確認すれば、大次郎先生、宮様、さゆたん、白聖、宗乃助となっている……。
『同志討ち……つみだなー』
『うわー。これ俺らつんでない?』
『なんだよー。安○先生も言ってたろ!
”最後まで……希をすてちゃいかん。あきらめたらそこで試合終了だよ” って!』
『キヨシいい事言った!』
『だろだろ?! もっと褒めて! 俺褒められてびる子』
『褒めてやるぜぇ~ってお前いくつだよ……お前の人生のバイブルなの??w』
『いや、無理だろ……いくら○西先生でもスタメンが悪いなら諦めるだろ!!』
『不公平』
どうやら、ティタも黒も気付いたようだ。死んだ魚の目で準備する先生たちの方を見つめている。キヨシが、場違いよろしくどこかの名言をひっぱりだし、それにチカがのるも冷靜な判斷の元ティタが突っ込んだ。
本當に……この狀況こそが、不公平だ。
うだうだ言ってても仕方が無いとどこか諦めつつ、バフの効果範囲をPTのみに設定し開始する。
[[白聖] バフこっちにもまわせええええ!]
[[大次郎先生] んな無茶言うな。シロw]
[[さゆたん] ずるいでしゅ]
[[黒龍] ふざけんな! 俺なんかPOT80個しかないんだぞ!]
[[ティタ] 俺なんか……鎧の耐久30しかないんだぞ(涙]
[[宮様] ティタ……それは切ないわねw]
[[宗乃助] 80個……もうし分けておけばよかったでござるよ……]
[[白聖] あー。なんかごめんな?ww]
[[さゆたん] 不憫でしゅw]
クラチャで、相手方にいるメンバーからバフのエフェクトが見えたのか不満の聲があがった。それに対し黒とティタが、ふざけんなと言う言葉を皮きりに、クラチャで自のアイテム狀況を訴えた。
裝備耐久30は不憫すぎる……。どうせPOTとか魔石とか、裝備の耐久とか々なが足りないし? だし? さっさと終わらせてしまっても問題ないだろう。
黒い思考でそう思い至り、ニヤっと笑いを浮かべた私の表を目ざとく見ていたらしいさゆたんがクラチャで「いやな予がするでしゅ」と呟いた。
その言葉に警戒を顕にする先生たち……だが、もう遅い。
『ren、俺の後ろな。しょっぱな狙われるのお前だろ?』
『だろうね』
『カリエンテあるしなーw』
『あの竜かっけーよな! 俺も呼びたい!』
『k。召喚していい?』
『プロテクってくれるならいいよーw』
『わかった』
開始のカウントが0になる前に、黒の背後に移しつつを隠した。
先生たちの行や考え方は、嫌と言うほど判っているのだ。最初に狙われるとすれば私だろう。
黒の言葉にありがたく彼を盾にした。カウントが0になると同時に予想通りシロの矢が、私めがけて飛んでくるも黒が盾を上げ庇ってくれた。
『雷竜見たい』
『おー。いいねぇ~。あれの正面マジでなんも見えね―からなぁ』
『k』
『経験者は語るw』
『いや、砂埃しか見えねーんだよw』
『へ~。外から見るとマジでカッケーよ。金でさ~』
『ほー。それは楽しみだ』
PTチャットで、ティタからトニトゥールスを見たいと言われた。ニッと笑い合い、杖を掲げ詠唱するため聲を上げる。
「イリュージョン トニトゥールス」
き通るような青の空を引き裂くよう、太く大きな稲妻が一筋落ち、砂塵が舞い始めそれは徐々に視界を塞ぎ、先生たちと私たちを分斷した。
雷鳴が何処からともなく鳴り響き、舞っていたはずの砂が次第に渦を巻き。バリバリと電気が走る音を鳴らす。
そして黃い大きな竜を描くようなエフェクトへと変化して行く。
「グルボオオオオ」
渦を巻き丸い繭玉のような砂の中から、會場いっぱいに響き渡る鳴き聲があがると同時に砂がパンと弾け、トニトゥールスが姿を見せた。
獰猛な赤の瞳に、長く稲妻を纏わせた髭。噛まれたら即死間違いなしだろうと思う程鋭く尖った牙を持ち、元は金なのだろう鱗は、稲妻がそれを伝うことで白とも銀とも見える。
トニトゥールスが、その獰猛な視線を先生たちへと向けた。
とここで、プロテクト スケイルを発する。間髪れず、四肢を踏ん張り首を天へ擡げ、耳を塞ぎたくなるほどの咆哮をあげる。
「ギュアオォ!」
[[さゆたん] やっぱりでしゅうううううう!]
[[大次郎先生] 普通に戦ええええええええ]
[[宮様] もういやぁぁぁぁぁ!]
[[白聖] ふざけんなあああああああああ]
[[宗乃助] 実にしいフォルムでござるな……ハハハ]
的にされた五人が各々、最後の言葉を殘し終えたのを見計らったように、天から幾筋もの稲妻が高速で落ち逃げ場を失くした。
落ち続ける雷の中を巨に似合わないほど高速で移するトニトゥールスが、その勢いのまま雷を纏い五人へと突っ込んだ。
[[キヨシ] 我が僕よ行くがよい!]
[[†元親†] ひゃっはー!]
まるで、ビルの破解が起こったかのような音が鳴り響いた。そうかと思えば、今度はその巨故の反か地が揺れ、震を伝える。巨をかし私の元へと戻ったトニトゥールスが「グルルル」とを鳴らしたかと思えば【 Bチーム win 】と頭上に高々と表示された。
トニトゥールスがエフェクトとなり去ったのを確認し、目を眇め未だ砂塵が殘る方を見れば、先生たち五人が闘技場の壁に大の字で押しつぶされ張り著いた形で灰となっていた。
[[†元親†] やべぇ、ト○とネズミ思い出したわwww]
[[ティタ] SS撮らないと!ww]
[[黒龍] 先生の丸い腹が……凹んでみえるんだがww]
[[キヨシ] うおぉぉぉ! すげー。俺も1回潰されてみてぇ!]
[[大次郎先生] 凹んでないから!]
[[宮様] ちょっと、さっきの黒の時と攻撃違うわよ!]
[[さゆたん] だからrenちゃんとは戦いたくないでしゅ……
火力も防も意味無いでしゅよ……]
[[ren] ティタ後でSSplz]
[[白聖] 最悪だ……]
[[宗乃助] 拙者の攻撃をともしないとは……無念]
労いの挨拶を終えたところで、視界がブラックアウトし街に戻ると同時に、PTを即座解散させた。先ほどの様な事があっては堪らないと考えたからだ。
そのまま、補給と鍛冶屋へ向かい再戦に向け準備を終わらせ、NPCへと戻れば黒からすぐさまPT申請が飛んでくる。それに被せるように、先生からもPTが飛んできた……何事かと思い二人を見れば、クラチャで言い合いをしている。
容的には、バフがしいと言う事のようだった。下らない……。今日は、黒たちとやるとクラチャで伝えそちらのPTへとった。
さっそくエントリーを済ませたらしい黒とティタから、SSが屆いた。
それを開き見てみれば、車にひかれたカエルのように潰された、灰の五人の姿が鮮明に映し出されていた。
足を運んでいただきありがとうございます。
面白ければ……といつも通りの文言です。どうぞよろしくお願いします(ぉぃ
あすの朝は更新できないと思います。
余裕があれば晝ごろに!
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