《世界最強はニヒルに笑う。~うちのマスター、ヤバ過ぎます~》最強は覇者を志す⑭ PT戦
補給などを済ませ、先生たちが消えて行くのを見送って、そう時間がかからず私たちにもカウントが表示された。前回と違うのはPOTなどの補充が済んだことで、気持ち的に焦りがないことだろう。
カウントが終わり移するのを待つ間、ティタたちから送られてきた先生たちの潰れたSSをマジマジと拡大しつつ観察する。
確かに先生の太鼓腹と言うべき特徴的なお腹が、潰された空き缶のようにペコっと潰れているし、宮ネェのとは思えないが橫に広がり潰れている。
見れば見るほど面白い……が、運営のこれを考えた人、詳細にやりすぎじゃない? とも思う……。
そんな事をグダグダと考え、笑っている間に會場へとったようだ。
SSを消し視界を確認すれば雑木林のようなエリアだった。
枯れ枝などが落ちているエリアで、移には十分気を付けなければならないのだが……PTメンバーにキヨシ、チカがいるので今回トランスパレンシーはれないでおく。近付き相手が見えてからでも問題ないだろう。
まずは畫面右端に表示されて、相手のPTの構を確認する。
盾=夢兎(むと)、重ATK=柿P、回復=モメント、軽ATK=夕凪(ゆうなぎ)、弓=縁(えにし)の構だ。
珍しく魔法攻撃職がいないPTだなと思い見ていれば、ティタが珍しく、重ATKの柿Pとやりたいと言い出した。理由を確認すれば、以前お世話になっていたクランのマスターであるリアルフレだと言う。なると納得しつつ皆が頷き了承した。
『ティタのは処理終わって、盾と重ATKになったらティタは単獨な』
『よろしく』
『がんばろーぜぇ!』
『殺せぇ!』
『k』
バフれ、移を開始する。漸く見えた相手の裝備を確認すれば、飛距離がありそうな弓、暗殺者であろう軽ATKの二人が見える。この二人には注意が必要だとキヨシ、チカに伝え前に出過ぎないよう促した。
流石にそこを理解できない訳では無いらしいキヨシとチカが黒とティタを盾にしつつ、から相手を覗い見る姿に、何故だろうか……良く出來ましたと褒めてやりたいと言う気分になった。
そんな私の気分を余所に、當人たちは開始を今か今かと待ちわびているようだった。
『殘り5で飛び出して、弓と回復潰そう』
『チカ、バリア張るタイミング俺が言うから使うなよ!』
『わかったぜぇ!』
『回復、サイレンス試す』
『フリーザー優先誰?』
『盾、暗殺者で』
『了解』
ティタの作戦としては、早めに陣取り囲みたいところなのだろう。それに頷き同意すれば、黒がバリアのタイミングを自分に任せろと言い、チカがを叩きサムズアップする。
フリーザーの優先を聞いたキヨシに、ティタが答えたところで開始まで殘り15秒となり、トランスパレンシーをここで追加した。
『殘り5……4……3……2……1……go』
黒のカウントに合わせ、開始5秒前で飛び出す。全員が配置に付くと同時に、カウントが0となり開始の音がなる。
それにタイミングを合わせたように黒がレンジ ヘイトを発させる。
キヨシのフリーザーが、暗殺者であろう夕凪へと打ち込まれるもレジられたようだ。
再度打ち込みを始めたキヨシを庇いつつ、ティタが弓へとターゲットマーカーを點け、斬りかかる。
弓の縁の足元付近にバインド(+18)を設置発させ結果を見ることなく、サイレンス(+25)を回復のモメントに打ち込んだ。
今回の相手は、既に何度か私たちの戦い方を研究しているで、そう易々とは回復に近づかせまいと陣を張っている。挙句、魔法耐まであげられており非常にヤリ辛い。
『なんだこいつらやりにくいぃぃぃぃ!』
『チカ、俺の後ろにいろ』
『耐たけーーーーーー!』
キヨシの言葉に無言で、エレメンタル アップ(+15)を追加するもやっぱりレジられているようだった。黒の指示で、チカがき背後へと回り込む。
弓にれたバインドは案の定レジられ、仕方なく石化させる方へとシフトしようと考えたところで、チカがピュリファイを覚えていたのか気になりPTチャットで確認した。
『チカ。ピュリファイある?』
『んー。わかんねー』
『調べて』
『わかったー!』
なんとも心もとない返事だ……調べている間に、バインドを再度設置し発させてみるも縁には効かない……が、弓の傍に陣取っていた暗殺者には効いたようだ……。
そっちじゃないと思いつつもこれでしはきやすくなると思いなおし、回復にサイレンス(+25)を詠唱発させた。
漸くサイレンスがり回復をただの人としたところで、狀況を確認すれば弓がチカをタゲっている。黒がなんとか庇っているようだが、相手の盾と重ATKに挾まれみっつを一度に捌いている狀況だ。
ティタとキヨシが、弓をタゲりスキルを使いつつ攻撃するも、足が自由な弓は回避する。
『キヨシ。弓にガム』
『待って……ガム……なっ、あぁ! わかったぜぇぇぇ』
ティタの言葉に、キヨシが何? と言いかけ ”ガム” と呼ばれる相手の足をその場に留めるために使う、アンディーシブを思い出したようだ。
すかさずキヨシがガムを詠唱発すれば、ティタと私から逃げ回っていたはずの弓の足元に、煙の様なエフェクトが上がる。
このチャンスを逃す訳がないと、即座にキヨシがアイス ランスを打ち込み、ティタが高速で移すると同時に剣を×印に構えスキルを発すれば相手のHPを三割削った。
二人に負けじと屬MAXの杖に持ち替えブレス オブ アローを詠唱し叩き込んだ。
『キヨシ、余裕あったら柿Pにもガム。ったらフリーザー』
『わかったぜええええええ』
『使える男=キ・ヨ・シ!!』
『訳わかんね―こといってねーで俺にヒールとばせ? チカ』
『チカが一番役立たず?』
『ちがいねーかもなwww』
『ren、それは違う! 俺は、やらないだけで、やろうと思えばできる男なんだYO!』
『じゃ、やれ?』
『あ、ピュリファイは覚えてなかった』
ティタの指示通りキヨシが、ガムとフリーザーで柿Pを一時的に止めれば、通常回復が暇なはずはない狀況の中で、ひとり暇だったらしいチカがキヨシを褒める。それに対し、黒が回復をよこせと言い。
折角なので、役立たずと伝えてみれば黒が同意した。やらないだけでやればできる男らしいチカにやれとティタが伝えたところで、漸く調べ終わったらしいピュリファイが無いと伝えられた。
現狀、なんとかなりそうな狀況にしだけいつもの會話を楽しみ、相手盾職にバインド(+18)を発させた。7回目で漸くバインドがったかと思えば、バフが點滅している。
慌てて個人バフの更新をかけ、二刀に持ち直すと未だけない弓の背面へと回り込み、袈裟斬を仕掛ける。右手の刀で脇から腹にかけて斬り、反を利用し一回転回り逆手にした左手の刀で斬りつけた。
キヨシのサンダー スピアが止めとなり縁が灰へと変化し沈んだ。
『よし。次>夕凪』
『がムズムズする! 俺も戦うぜぇぇぇ!』
『いや……回復しとけよw』
『一人だし、黒なら平気だろ! おらぁぁぁぁ!』
ターゲットマーカーが、バインドで固まる軽ATKを示せば限界を迎えたチカがついにく。
なんのための回復職なのかとクラメンも、相手もきっと思っている事だろう……だが、チカは昔からこうだ……相手の回復でさえその行に目を見張る中彼は、ローブを翻し颯爽と暗殺者へと走り、大剣を背からふり抜くと「卍○」とび斬りかかった。
『お前に、それは100年早い!』
『キヨシ、あれどっちかって言うと○龍閃じゃない? スカってるし……ださw』
『ティタ、石つぶてとんでないよww 』
良く分からない話で盛り上がるティタとキヨシを放置し、攻撃が3回に1回はスカるチカに仕方なく近接用のバフを追加した。
足を運んでいただきありがとうございます!
金、土、日は1話ずつのみ更新しようと思います。筆が乗れば2話更新しますね。
(※ 他作品の更新のため)
- 連載中555 章
Relay:Monsters Evolve ~ポンコツ初心者が始める初見プレイ配信録~
何の根拠もなく「これだ!」と、とあるオフラインのVRゲームの初見プレイを配信する事を決めた能天気な無自覚ドジっ子なサクラ。 いざ人任せにしつつ配信を始めたら、なんでそんな事になるのかと視聴者にツッコまれ、読めない行動を見守られ、時にはアドバイスをもらいつつ、ポンコツ初心者は初見プレイでの珍妙なゲーム実況を進めていく! そんなサクラが選んだゲームは、現実に存在する動植物を元にして、モンスターへと進化を繰り返し、最終的に強大な力を持つ人類種へと至る事を目的としたゲーム『Monsters Evolve』。 そのオンライン対応版のVRMMO『Monsters Evolve Online』がサービスを開始して少し経った頃に、VR機器そのものに大幅アップデートが行われ、タイトルに制限はあるがリアルタイムでの配信が解禁されたものである。 これはオフライン版の『Monsters Evolve』を描く、もう1つの進化の物語。 カクヨムでも連載中! pixivFANBOXで先行公開も実施中です! また、本作は『Monsters Evolve Online 〜生存の鍵は進化にあり〜』の関連作となります。 関連作ではありますがオンライン版とオフライン版という事で話としては獨立はしていますので、未読でも問題はありません。 もしよろしければオンライン版の話もどうぞ。 https://ncode.syosetu.com/n7423er/
8 116 - 連載中499 章
ネメシス戦域の強襲巨兵【書籍六巻本日発売!】
モズヤ・コウは突如遙かな未來、戦亂のネメシス星系の惑星アシアに飛ばされる。 殺人兵器が闊歩する危険な世界で廃棄場に放棄されたTSW-R1ラニウスに搭乗し、大剣一本と自らの剣術を操作に取り入れ敵を撃破した。 謎の少女の導きにより構築技士という資格を得て、コウは様々な兵器を同じく地球から転移した企業たちと開発。仲間とともに殺人機械や敵勢力を相手に惑星アシアの戦亂を生き抜く。 人型兵器から後方機銃搭載戦闘機、パンジャンドラムまで入り亂れての大戦爭! 書籍発売しました! 詳しくはなろう內の書報や活動報告、小説內畫像をクリックしてください! インプレスR&D様の『いずみノベルズ』より電子書籍とPODで販売しています! ジャンルSF〔宇宙〕最高年間ランキング3位。日間~四半期一位。 登場兵器100種類以上の兵器開発系メカアクションSF! ※カクヨム様でも連載しております。 ※毎週金曜日更新です。
8 111 - 連載中43 章
休止中
ごく普通の一般高校生…でもないか… よくいる學校の地味ーズの[魔壁 勇] 天使より悪魔押しの廚二病… 異世界勇者ライフを満喫!…とおもいきや! とまぁ異世界系の小説です!初心者ですがよかったら! ※二作目で【我輩はモンスターである。名前はまだない。】を投稿中です。そちらもよかったら!
8 107 - 連載中179 章
魔法陣を描いたら転生~龍の森出身の規格外魔術師~
放課後の部活。俺は魔法陣をただ、いつもどうり描いただけだった。それがまさか、こんなことになるとは知らずに……。まぁ、しょうがないよね。――俺は憧れの魔法を手にし、この世界で生きていく。 初投稿です。右も左もわからないまま、思うままに書きました。稚拙な文だと思いますが読んで頂ければ幸いです。一話ごとが短いですがご了承ください。 1章完結。2章完結。3章執筆中。
8 91 - 連載中38 章
男女比が偏った歪な社會で生き抜く 〜僕は女の子に振り回される
就職して戀愛・結婚をし子供が生まれる、これで普通の人生を歩めると思ってた……でも現実は、時間が過ぎるとともに幸せな家庭は崩れ去り、僕を苦しめるだけだった。 戀愛・結婚に臆病になった男が男女比の偏った世界に生まれ変わり、女性に振り回されながらも奮闘する。 ※申し訳ありませんが、感想の返信は停止しております。
8 156 - 連載中16 章
幻影虛空の囚人
プロジェクト「DIVE」と一人の犠牲者、「So」によって生み出された究極の裝置、「DIE:VER(ダイバー)」。長らく空想の産物とされてきた「ゲームの世界への完全沒入」という技術を現実のものとしたこの裝置は、全世界からとてつもない注目を集めていた。 完成披露會の開催に際して、制作會社であり技術開発元でもある「吾蔵脳科學研究所」は、完成品を用いた実プレイテストを行うためにベータテスターを募集した。 その結果選ばれた5名のベータテスターが、新たな物語を繰り広げる事となる。
8 87