《世界最強はニヒルに笑う。~うちのマスター、ヤバ過ぎます~》最強は覇者を志す⑮ PT戦

バフがったことで、イケイケ狀態のチカ。そんなチカの言に突っ込みをれながら、バインド狀態の暗殺者へとスキルと魔法をぶっ放す、ティタとキヨシ。

一人黙々と、重ATKの攻撃を避けこちらへ走る黒……余裕に見えるこの狀態こそ、が増すのだ。と周囲の狀況を見回し再度気合をれ直した。

余裕が生まれ気が抜けたところに、スキルを當てられ全滅なんて馬鹿な死に方はしたくない。そう思いつつも、殘りは四人、二人は既にバインド狀態だ。

そこまで危険視する必要もない狀況に、し早いが個別のバフを更新する。

その間に、バインド狀態の暗殺者、夕凪が地に倒れ灰へと変わり殘り三人となった。

『次>モメント、NPCやっとこ』

『k』

黒のヘイトで、モメントが黒の方を向き足を止める。

それと同時にキヨシが、ガムを打ち込みつつ、アイスランスを相手に叩き込めば。ティタが背面に位置取り、雷を纏わせた雙剣で斬りつける。

間髪れずにアーマー ブレイク(+18)をれ、ブレス オブ アローを叩き込み杖から二刀へ持ち替え、飛びあがるとNPCと化したモメントへ袈裟斬を仕掛けた。

黒の剣が斜めに相手を切り裂いたところで、モメントは後ろに倒れ灰へと変化した。

殘り二人になったところで、開始前に約束していた通り私たち四人は盾に、ティタは柿Pの方へと向かっていく。

『うんじゃ、俺らは盾なー!』

『ティタABどうする?』

『要らない。最悪死んでたら敵打ってくれればいい』

『k』

『負けんなよティタ―!』

『いいか? ”君たちは強い!” だぞ。ティタ!』

『あー。うん判ったから、さっさと行けキヨシwww』

『まー適當にがんばってこい』

『がんばれ』

『あり。黒、ren』

頑張れと言う気持を込めてティタを送り出し、無兎(むと)=盾を見れば既にチカが突っ込んでいる……慌てた様子で黒が、ヘイトを飛ばし盾の視界を奪うと眼前に構え攻撃をはじめた。

杖に持ち直し、アーマー ブレイク(+25)を詠唱発しつつるまで繰り返す。

5回目の詠唱発で漸く頭上にエフェクトが現れはじけ飛べば、スマッシュ バッククラーを黒が発させる。キヨシの詠唱に合わせエレメンタル アップ(+15)を追加する。

それと同時にサンダー スピアが、無兎を貫いた。私も二刀に持ち替え、HP殘り半分の無兎にスキル:ソウトウオオナミを発させた。

とここで、戦いが終わったらしい五人がクラチャで會話をはじめる。先生の「見てみるか」と言う言葉が流れ。それに一拍置いて、見ているらしい想が流れた。

[[白聖] おー。やってんなぁー]

[[宗乃助] 柿P殿は、雙剣使いの中でも憧れる者が多いでござる]

[[宮様] 私たちより遅いって違和があるわね]

[[さゆたん] renちゃんが、ドラゴンぶっ放すかどうか次第でしゅかね?]

[[大次郎先生] さゆ……それあんまり言わない方がいい気がする]

[[白聖] ぶっちゃけ、アレは封印させるべきだ]

[[宮様] 同意するけど……renの召喚って、クラメン以外に使ったかしら?]

[[宗乃助] 1度だけでござるが……GMの前で……]

[[さゆたん] 青木さん可哀そうだったでしゅ。平なのにww]

[[黒龍] 笑わせんなwww]

[[ren] 召喚=クラメン専用]

真面目な顔で無兎を斬りつけた、黒の剣がGMの青木さんが平と言うさゆたんの発言が出た瞬間、カクっとスカった。顔を歪ませ必死に耐える黒の顔面が、眼前に見える無兎は、POTを飲むのを辭めてしまう。

黒の顔面は無兎に最大の恐怖を與えた! などと脳でナレーションをしている間に、チカの大剣からクリティカル ヒットの音が鳴る。

まさかの神的ダメージをけた無兎は、回復職の一撃にそのHPを枯らし灰となった。

さて、ティタはどうなったのだろうと思いそちらへ視線を流し見れば、互いに五分五分と言ったじHPの減り方をしている。

同職、同Lvの戦いだ。邪魔する訳にはいかずただ呆然と見るのも失禮じゃないかと考え、しだけ距離を取り、その場に育座りすると見學を始めた。

柿Pの右手の剣がティタの左手の剣を弾き飛ばし、視線だけをかした柿Pはティタの右手がピクっといたのを見て、右手の剣で下段から中段へと斬りつけにかかる。

それをなんとか運能力だけで回避したティタが、著地しようとした剎那柿Pの三連突きがティタを襲った。

[[白聖] こいつマジで上手いな]

[[†元親†] 半端ねぇー。みのりん並みだなw]

[[黒龍] 俺勝てるか? 多分負けるか、引き分けにできるかどうかだわ]

[[さゆたん] 柿Pさんってオープンの時既に名前売れてたでしゅよね]

[[キヨシ] ひょおおお! ティタそこあぶねぇ!]

[[宮様] あれ避けるティタも相當よねw]

[[大次郎先生] 私……もうあんなきできない]

[[宗乃助] 二人とも上手いでござるな!]

突きをけたティタのHPが3割を切るに減った。――が、ここでティタがニヤっと兇悪な笑みを見せる。何か仕掛けていたのだろうか? そう思いつつ見守れば、ティタの全を緑のが包み込む。

剎那、視界に彼を捕える事ができなくなった。

[[宗乃助] ストライク バック オンスロートでござるな]

[[†元親†] 何それ?]

[[白聖] お前なー。スキル名ぐらい覚えとけw]

そうチカに言い、シロが説明する。

ストライク バック オンスロートとは、三次職雙剣使いの強ダメージスキル。

殘りHPが50%以上有る狀態から20%を切るようなダメージをけた場合にのみ発できるスキルで、けたダメージの5倍を相手に返すことができる。

するための制限がきつい為、その威力は相當にあげられているらしい。

速度上昇、攻撃力上昇は通常の3倍強となる。が、やはりただでは使わせてくれないらしく、移速度、攻撃速度が上がる代わりに防力は著しく低下する。

その割合は通常の三分の一で、スキル使用後15秒の直と60秒の防力低下がデバフとしてつくらしい。

要は、自ににたスキルというところか……。

初見だった私はシロの説明にそう結論を出しティタがどうするのかをワクワクしつつ、二人の戦いの行方を見守った。

チラリと見えるティタの姿が、柿Pを翻弄し剣を振りまわす柿Pの隙を狙うようにダメージを當てていくため、柿Pに攻撃をさせない。

ジワリジワリと攻撃をける度、柿PのHPが減り殘り1割となったところでティタがきを止め姿が見えた。

赤いエフェクトが巻きつく両手に持つ剣をクロスさせ「はぁぁぁ!」と言う気合のこもった聲と共に、両手の刀を上から下へと振り抜けば、赤いエフェクトが放たれた。

四つに割れたエフェクトは柿Pを取り囲む。

×印だったはずの形が、剣へと姿を変える……それと同時に、柿Pのを四方から穿つ。

避ける事は出來ないその攻撃に柿Pは満足そうに口角を上げると、前のめりになり倒れ灰へと変化する。

ティタはデバフの効果で直しているものの、非常にその顔は満足そうだった。

二人の素晴らしい戦いを稱賛する聲がクラチャで上がり始めると同時に、會場にブザーが鳴る。

頭上に【 Bチーム win 】と表示され、帰還のためのカウントがはじまった。

直がとけたらしいティタが柿Pへと近寄り「カッキーお疲れw」そう白チャに表示させれば、柿Pも「お疲れさん。ティタ、強くなったね」そうティタを稱賛していた。

視界が暗転し街へ戻ると即座に補給へと走るティタ……流石に耐久がやばかったらしい。その姿にクラメンがどこかほっこりとした表を向けていた。

後で聞いた話だが、ティタと柿Pは本當に馴染なような関係で、同じ日にゲームを買い同じタイミングで始めた。

しかし、同じ職なのに柿PがグングンLvスキルを上げていく背中を、悔しい思いで見ていたティタは、いつか絶対に倒す! そう心に決めていたようで謀らずも、今日それの夢が葉ったと言うことだった。

今度やる時は、バフなしでやろうと二人で約束をしたと言っていた。

ティタが戻るのを待つ間、クラチャでは先生と宮ネェが先ほどの私の発言を問いただす……。

[[大次郎先生] ren。クラメン以外には召喚使わないってどういうこと?]

[[宮様] ちょぉーとおねぇさんとお話しようかぁ?]

[[ren] だって……PK直終わるのつまらない]

[[さゆたん] 言うと思ったでしゅ]

[[宗乃助] でござるか……]

[[ren] さっきのSS最高だった! カエル]

[[ティタ] wwwwwwwww]

[[黒龍] wwwwww]

[[†元親†] 確かにヒキガエルだなぁー]

[[キヨシ] なぁなぁ、アレ俺のブログのトップに乗せていい?w]

[[白聖] カエル?]

SSを見ていない五人に、ティタと黒から貰ったSSを送っておいた。その後クラチャで、絶句する五人と笑する四人の言い合いがはじまった。

キヨシのブログか……そのうち見てみよう。そう思い周囲を見ればPTメンバーが全員NPCの周囲にいる。それを確認し次の戦いへエントリーした。

足を運んで頂きありがとうございます。

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