《世界最強はニヒルに笑う。~うちのマスター、ヤバ過ぎます~》最強は覇者を志す⑯ PT戦
エントリーを済ませた後、しばらくの時間がかかった。
その間にポイントに付いてし確認した。現在私が持っているポイントは、220ポイントだ。
個人戦終了時、80ポイントだったことを考えれば、140ポイント増えている。
現在、PT戦への參加回數は3回である事を考えれば、最大人數の5vs5で參加した場合に限り、1回あたり50ポイント……。
PTメンバーが5人で、誰も死なず快勝した場合、50ポイントが丸々って來る。
第一試合で、キヨシ、チカが死んでいることを考えれば一人死ぬごとに5ポイント減というところだろう。
その場合相手に、10ポイントが付與されている事になる。なるほどな……と、脳でトーナメント戦について考察している私の視界に【 次の試合まで殘り120秒 】とカウントが表示された。
[[黒龍] やっとかー]
[[白聖] 明日は3・3・4とかで別れた方がよさげ?]
[[キヨシ] おー! もえるな~]
[[大次郎先生] 待ち時間長いよなw]
[[宮様] どうにか改善してしいわねw]
[[ゼン] 勝ちました!!]
[[†元親†] あー。が疼くぜ!]
[[ティタ] おめでとう!]
[[宗乃助] おめでとうでござる。待ちの間に別の試合見れればいいでござるな]
[[さゆたん] おめでしゅ!]
[[ヒガキ] おめです~! 私も1勝ぐらいはしたい……]
[[ren] おめ。ゼンさん、ヒガキさんこの後まだ起きてる?]
[[黒龍] おめおめ!]
[[キヨシ] 良くやった! ゼン]
[[ゼン] ありです。起きてますよ]
[[ヒガキ] 自分も、起きてます]
[[白聖] おめーw]
[[宮様] おめでとう]
[[大次郎先生] スパルタか……w]
[[ren] y。じゃ、終わったら狩りいこう。三次職まであげる]
[[†元親†] あれは、俺でも泣いた。草]
私同様待ちわびていたらしい黒、キヨシ、チカがそれぞれに自分の思いをチャットに乗せれば、先生や宮ネェも同じような想を言っていた。
宗乃助の言うとおり、待ち時間の間に別の試合が見れればいい時間つぶしになるとは思うが……そうなると、いいところで移させられた場合……ストレスが溜まりそうだなとも思った。
ゼンさんが1勝したことで、祝福する皆のチャットが流れる中、以前から考えていた通り二人のLv上げを行うため狩りする時間があるかを確認した。
どうやら二人ともこの後もまだ起きてるつもりのようなので、トーナメント戦が終わり次第狩りに連れて行こうと思った。
視界がブラックアウトし、見える景が一気に変化するとそこは草原だった。
相手チームの構をみるため視界の右端に視線を移させ確認すれば、胡蝶と表示されている。
『胡蝶のとこ?』
『間違いね―な。取り巻き連れてるなw』
『姫プの人?』
『なーこれ倒したら叩かれる系?ww』
『やべー。胡蝶ってリアルすげー可いんだろ?w』
『リアルはしらねーけど、聲は可いらしいぞ?』
『マジ? ちょっと聞いてみたい!』
『ティタ、お前……』
『いや、違うからね? ただ、ほらアニメの聲優さんとかみたいに可い聲なのかなってw』
『いい訳がましいなぁーおいwww』
黒に確認すれば、取り巻きまで一緒だと言われる。面倒そうだなと思っていた私の前で非常に興味をひかれたのかティタがその瞳を輝かせ胡蝶達の方を見ていた。
キヨシが、叩かれると言い始めチカがリアル可いと言う何処から出たのかわからない報を呟けば、ティタが食いつく……結果、黒のメモ帳に聲フェチが追加されたようだった。
そんなじの様子を眺めつつ構を見直せば、盾、重ATK×2 軽ATK 回復の五人だ。
盾の名前はセキエイ。重ATKは二人で、丸と秀吉。軽ATKは義経、回復に胡蝶となんとも和風な名前が揃っている。
今回遠距離が居ないので特にバフに変更點はないなと再確認しバフをれた。正面に既に胡蝶達が見えている手前、トランスパレンシーをれてもバレバレなのでそれは使用しない。
バフが終わり移を開始する。胡蝶達もこちらに走りよって來ているため丁度中程で、対峙する狀況となった。
「よろしくね?」
ニコやかに挨拶をしてくる胡蝶。
それに対し、うちのPTメンバーは誰も反応を示さない……あれだけ興味深々だったはずのティタでさえ視線を逸らしている始末だ。
ティタ……シャイボーイなのか、そうなのか……。そう脳で決めつけ仕方なく「ノ」とだけ挨拶を返せば、胡蝶が何か言いたそうにしている。
面倒だなとと考えフッと視線を外し黒の方を見ながらPTチャットで話している風を裝い流しておいた。
それに気付いたらしい黒とティタが、必死に笑いを堪えている……裏切り者め……。
『まぁ、とりあえず向こうの出方次第だけど、キヨシとrenは固める方向で』
『俺は―?』
『黙って俺の後ろな!』
『チカは黒の指示に従って……って言おうと思ったらもう既に言われてたw』
『またかよぉぉ!』
『けなくなるよりましだろ??』
『ぶーぶー』
正直、チカにはもう好きにして貰ってもいいのではないかと考えた。が、いざという時にバリアもピュリファイも無いとなると、しんどい可能もある。そう考えれば好きにしろとは言えなかった。
黒とティタの意見がまっとうだと判斷を下し、余計な口出しは避けカウントを見つめた。
『メンバーの中で要注意は?』
『あー。うーん……まぁ、もうクラメンじゃねーしいいかw
ぶっちゃけ、こいつら全員モブ狩りは上手いんだよ』
『あぁ、じゃぁ上手いと考えた方がいいよね。タゲどうしようかな……』
『あー、悪い先に言うべきはこっちだった。こいつら対人は、クソだぞw』
『は?』
『要は、経験値効率を求めるのは上手いが、対人に慣れてない。
攻城戦ぐらいしか経験ないから、PKとかに関してはマジ雑魚』
そう言えばと思い出したかのようにティタが、黒へと質問した。それに対する黒の答えが予想外に辛辣でつい噴出してしまった。
説明を終えた黒が、開始と同時にくためカウントをはじめる。
皆の顔が引き締まり狩る者の表へとかわる。相手もきっと同時にいて來るだろう……そうなれば、先手を取った方が勝ちだ。先に潰しべき相手は回復の胡蝶で間違いない。
そう考えた私は胡蝶の足元にバインドを撒いた。その範囲には、セキエイと丸も含まれている。
0と同時に即発させるつもりで、カウンターを見つめた。
『3……2……1……「そうい――」go』
goと同時に黒のレンジ ヘイトのエフェクトが上がり。キヨシのフリーザーが、セキエイへと打ち込まれる。ティタのターゲットマーカーが、胡蝶へとり、チカが黒の後ろへと走りよる。
即時発させた、バインド(+18)に上書きするような狀態で、胡蝶へサイレンス(+25)をれれば、胡蝶はサイレンスにかかり、丸はバインドできが取れず、セキエイはキヨシに冷凍された。
胡蝶がなにか言いかけた狀態でサイレンスにかかった為、その後の言葉は不明になったが……予想外に雑魚だった。
こんな狀況になるような連中との同盟を斷って本當に良かった。そう思っている私へ義経が斬り込んでくる。
遊んであげるのも悪くないと考える私へ視線を投げてよこす、ティタと黒にニヤっと笑みを浮かべ私がやるよ? そう伝えれば呆れた顔をしてみせた。
義経の攻撃は単調で、踏み込んで來たかと思えば一撃當てて距離を取る……魔法職にそれは非常に危険なんだけれども?
宗乃助の場合と比べて、攻撃を仕掛けるタイミングが非常に分かりやすい。
宗乃助は點滅したかのように消えては現れを繰り返し場所を移しつつ攻撃を仕掛けてくる。
が……彼の場合、本當にただ前後に足をかしているだけで消えない。
ハイド ヴィジブル(=HVと表記)は、三次職後半のスキルだったろうか……? 思い出せず彼の攻撃をわしクラチャで聞いてみる。
[[ren] 宗乃助。ハイド ヴィジブルって三次の後半スキル?]
今宗乃助たちも戦闘中だろうし直に、返事はないだろうと予想する。
前後に移し続ける義経に対し、ブレス オブ アローを詠唱し叩き込んだ。
ギリギリのところで避けられはしたが、アーマー ブレイク(+25)を詠唱発させようと視界に捕えた彼の表が非常に印象的だった。
なんで? 魔法使えたのかよ……先に言えよ! そう考えているだろうなと、読みとれるほど判りやす表をしていたのだ。
[[宗乃助] ren>HVは、二次でござる]
[[ren] マジ?]
[[宗乃助] y]
[[ren] あり]
二次で獲得できるスキルだったらしい……じゃぁ、何故使わないのか?
短刀での攻撃をいなし、魔法を打ち込み攻防を繰り返しつつ、悶々と思考を巡らせ彼が三次職になったばかりの初心者さんなのではないか?
そう思い至った私は、今回のタイマン戦にこう題名をつけた――vs魔法職講座! と。
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毎回同じ文言で申し訳ないです。
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