《世界最強はニヒルに笑う。~うちのマスター、ヤバ過ぎます~》クランハウス⑧ ボス狩り終
スキル書。魔法書と見えた瞬間きっと皆が期待したのだろう。凄い勢いでクラチャが活化したにも関わらず、現在お通夜狀態だ。
あれだけ苦労したのにドロップした、スキル書、魔法書共に該當者がいなかった……。
”The ゴミ”と言うやつだ。
[[宮様] まー。そうそう出る訳無いとは思ってたけど……]
[[さゆたん] 本當に、酷いゲームでしゅw]
[[†元親†] 上げて落とす。流石闇ゲーww]
[[大次郎先生] 病ゲーって言われるぐらいだからw]
[[ティタ] 病すぎて病ゲーだしww]
PTバフォを倒せただけ良しとすべきところなのだが、うちのクラメンは私含め強だ。
このゲームに期待し過ぎるのはダメだと分かっていても、滅多に會えないボスのドロップには流石に期待してしまう。
結果、ゴミだった訳だが……。皆が落膽(らくたん)したくなる気持ちは、もの凄く分かるし言いたい事も理解できてしまうあたり、私もかなり毒されているのだろう。
[[黒龍] まー。凹んでてもしょうがねーし
上ので貰おうぜw]
[[キヨシ] おー!w]
[[ゼン] そうですよっ! 頑張りましょうw]
[[白聖] 期待できるのか?]
[[宗乃助] 闇に落ち、病んでも辭めれぬ、クソゲーでござるw]
[[ヒガキ] 公式にすらのってませんでしたけど
どれぐらいの確率なんですかね?
ボスのドロップ率]
[[ティタ] 宗乃助 正解!]
どうやこうや言いながらも、萎えて引退することはまずしない。じゃなければ、今頃全員他のゲームで再會していただろうと思うからだ。
黒のいい笑顔を見ながら、期待し裏切られ項垂れたメンバーたちは渋い顔をする。それでもなんとか60Fを目指し歩きはじめた。
宗乃助の名言は、見事的をていると思う。脳で座布団三枚と言いつつ、ヒガキさんの言うドロップ率について考える。
バフォに関して言えば、玉は確実に落ちるのではないかと思う。
以前ソロで倒した際も玉だけは落ちていた。
17回前後しか試していないが、その全てで落ちているため、間違いないだろう。
魔法書、スキル書の類だがこれに関しては20%~30%前後ではないだろうか?
今回を含め15~17回の討伐をしている訳だが、そのうち魔法書、スキル書がドロップしたのは3回。その數字を計算すれば大、20~30%ぐらいの確率になると思われる。
更に、防や武になるとそのドロップは、もう1%あるかどうかの域に達する可能が高い。
チカが行っていたローブにしても、メンバーの誰も見た事が無い。
以前グローブが落ちていたが、それも一度だけで他は一切落ちた事が無い。
その事を考えれば、引退するまでにワンセット揃えばいいな。と思えるぐらいのドロップ率になるかもしれない。
60Fに到著すると同時にバフを開始するため、要は運次第なのだと思考を切り捨てた。
[[大次郎先生] どう別れようか?]
[[宮様] 二人がいるから2PTがいいかもしれないわねw]
[[白聖] そうなると回れない通路がでるけど?]
[[キヨシ] 2PT+renでいいじゃんw]
[[黒龍] あー。回れないのはrenにw]
[[ヒガキ] え……! 大丈夫なんですか?]
[[さゆたん] キヨシに賛でしゅw]
[[ティタ] それでいいんじゃない?w]
[[宗乃助] renの扱いが、段々化けになってるでござるw]
[[白聖] いいんじゃね?w]
[[ゼン] 凄い信頼ですね!]
[[†元親†] ソロで登ってるしなぁ!]
こんなじのクラチャの後、ゼンさん、ヒガキさんがいるため3PTに別れることになった。
黒、ヒガキさん、宗乃助、宮ネェ、キヨシ。
ティタ、ゼンさん、さゆたん、シロ、チカ。
ソロで私。これを三PTと呼んでいいのかは甚だ(はなはだ)疑問だが……。
各PTに個別バフを追加して、三方向に別れ通路を進む。いつもならば誰かが居るのに……これならソロで登った方がマシ? 楽しそうなクラチャを妬ましく思いながら、周囲の雑魚を引き攣れ薄暗い路地を進んだ。
[[ティタ] 居た。南南西の広場]
[[黒龍] いくわ]
[[ren] k]
北北西に居る私からは一番遠い所に湧いていたらしいボスの方へ引き返す。ゲイザーや骨をゾロゾロ引き連れ、一つ手前の通路まで辿り著いたところで、雑魚処理を開始する。
既に開始されているらしいボス狩りに今すぐ參加したいところではあるが、こう言った処理をしっかりしないと、紙裝甲の職を殺しかねない。
と言う事で、まずは口が狹い路地にり込み、設置型魔法を設置する。
・バインド(+18)
・フレイム サークル(+20)
モブが固まり、私へ攻撃しようと壁を作ったところでバインドを詠唱し発させる。
そのまま、ホーリー フレイム レンジ(+20)を詠唱し、骨に範囲攻撃を加えた所で、フレイム サークル(+20)を詠唱発させた。
とここで、いつもならブレス オブ ドラゴン を詠唱し叩き込むのだが、私が詠唱するよりも早く、遠距離魔法職の攻撃魔法、サンダー ストームがモブにダメージを與えた。
[[さゆたん] 手伝うでしゅよw]
[[ren] さゆたん。マジ神!]
[[さゆたん] でしゅでしゅw]
マップで私がモブを処理しているのが見えていたらしく、優しいヤンパパのさゆたんが手伝ってくれる。
その行にありがたいと謝を籠めて、神のごく崇めた。
今度さゆたんに、娘さんに似たぬいぐるみを探してプレゼントしようと決め、雑魚の処理をサクサク進め終えた。
漸く対面できたボスは、既に死にかけで……ブレス オブ アローを、たった一発打ち込んだだけでエンドしてしまう。
雄たけびをあげ黃い粒子になり消えていくボーンドラゴンを見送ったところで、システムログを確認する。
【 善悪の塔60階フロアボス ボーンドラゴン を討伐しました。 】
【 3564381ゼルを獲得しました。 】
【 ボーンドラゴンの核を獲得しました。 】
【 善悪の塔61階のスクロールを9枚獲得しました。 】
【 魔法書・メテオストライク を獲得しました。 】
メテオの魔法書が出ていた。
さゆたんもキヨシも、未だ覚えていないメテオの魔法書を巡り言い爭いが起きるのではないかと考えて居たのだが、予想外にもここで、チカが激しく面倒な事を言いだした。
[[キヨシ] まー。さゆが覚えていいよ。俺はいつでもいい~w]
[[さゆたん] キヨシ! 何、企んでるでしゅか?w]
[[†元親†] ていうかさー。二人共覚えられる方法あるじゃんw]
[[ティタ] キヨシ、どうした? 梯子か?w]
[[宗乃助] まことに……大丈夫でござるか?]
[[宮様] チカ?]
[[キヨシ] 企んで無いし。梯子はまーそのうち作るww]
[[さゆたん] 譲ってくれるならありがたく貰うでしゅよw]
[[大次郎先生] チカどういうこと?]
[[ヒガキ] 譲り合いですね!]
[[キヨシ] 魔法書譲れば、さゆの靴の補てんになるだろ?w]
[[†元親†] んー? あぁ、えっとなー。
製本師に仕事して貰えばいいじゃんw]
[[黒龍] キヨシの狙いはそれかww]
[[さゆたん] 靴の事はもう気にしないでいいでしゅよw
renちゃんに、貰ってましゅしw]
[[ティタ] あー。なるほどね!
renのサブに作って貰えばいいってことかーw]
チカの言葉に全員が私の方を振り返る。集まる視線にそっと、帰還の護符を使おうかとも思ったが、それはそれで後々面倒な予がした。
期待を込めた視線で見つめる、さゆたんとキヨシに仕方なく頷き代行で作る事を示せば、本當に嬉しそうに笑った。
二人が覚えられる事が確定し、各々が帰還の護符を使う中、先生がクラチャでログイン時間を指定する発言をする。
[[大次郎先生] そうだ。明日、皆夜の7:00にはログインしといて~]
[[ゼン] 何かあるんですか?]
[[宮様] 覚えてるかしら?
トーナメント戦の時に、クラン加した人達と
明日、バトルして貰うからよw]
[[黒龍] あぁ、そんなことあったなーw]
[[宗乃助] 承知でござるよw]
[[ティタ] わかったーw]
[[さゆたん] 了解でしゅw]
[[†元親] まっかせろーw]
[[キヨシ] やったるぜ~w]
[[白聖] うぃ]
[[ヒガキ] 楽しみですねw]
[[ゼン] ですね~w]
[[ren] k]
全員が帰還した後、ディティクションを打ち上げながら、明日一日の予定を考えた。晝にログインしたとして、メテオの製本をするとする。一冊あたり、約四時間はかかるだろう。
それを二冊となると間違いなく、明日一日丸っと潰れる。
大きな溜息を一つ零し、帰還の護符を使った――。
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- 連載中30 章
【コミカライズ&書籍化(2巻7月発売)】【WEB版】婚約破棄され家を追われた少女の手を取り、天才魔術師は優雅に跪く(コミカライズ版:義妹に婚約者を奪われた落ちこぼれ令嬢は、天才魔術師に溺愛される)
***マンガがうがうコミカライズ原作大賞で銀賞&特別賞を受賞し、コミカライズと書籍化が決定しました! オザイ先生によるコミカライズが、マンガがうがうアプリにて2022年1月20日より配信中、2022年5月10日よりコミック第1巻発売中です。また、雙葉社Mノベルスf様から、1巻目書籍が2022年1月14日より、2巻目書籍が2022年7月8日より発売中です。いずれもイラストはみつなり都先生です!詳細は活動報告にて*** イリスは、生まれた時から落ちこぼれだった。魔術士の家系に生まれれば通常備わるはずの魔法の屬性が、生まれ落ちた時に認められなかったのだ。 王國の5魔術師団のうち1つを束ねていた魔術師団長の長女にもかかわらず、魔法の使えないイリスは、後妻に入った義母から冷たい仕打ちを受けており、その仕打ちは次第にエスカレートして、まるで侍女同然に扱われていた。 そんなイリスに、騎士のケンドールとの婚約話が持ち上がる。騎士団でもぱっとしない一兵に過ぎなかったケンドールからの婚約の申し出に、これ幸いと押し付けるようにイリスを婚約させた義母だったけれど、ケンドールはその後目覚ましい活躍を見せ、異例の速さで副騎士団長まで昇進した。義母の溺愛する、美しい妹のヘレナは、そんなケンドールをイリスから奪おうと彼に近付く。ケンドールは、イリスに向かって冷たく婚約破棄を言い放ち、ヘレナとの婚約を告げるのだった。 家を追われたイリスは、家で身に付けた侍女としてのスキルを活かして、侍女として、とある高名な魔術士の家で働き始める。「魔術士の落ちこぼれの娘として生きるより、普通の侍女として穏やかに生きる方が幸せだわ」そう思って侍女としての生活を満喫し出したイリスだったけれど、その家の主人である超絶美形の天才魔術士に、どうやら気に入られてしまったようで……。 王道のハッピーエンドのラブストーリーです。本編完結済です。後日談を追加しております。 また、恐縮ですが、感想受付を一旦停止させていただいています。 ***2021年6月30日と7月1日の日間総合ランキング/日間異世界戀愛ジャンルランキングで1位に、7月6日の週間総合ランキングで1位に、7月22日–28日の月間異世界戀愛ランキングで3位、7月29日に2位になりました。読んでくださっている皆様、本當にありがとうございます!***
8 78 - 連載中1369 章
Monsters Evolve Online 〜生存の鍵は進化にあり〜
一風変わったVRゲーム『Monsters Evolve』があった。モンスターを狩るのでもなく、モンスターを使役するのでもなく、モンスターになりきるというコンセプトのゲームである。 妙な人気を得たこのゲームのオンライン対応版がVRMMORPGとして『Monsters Evolve Online』となり、この度発売された。オフライン版にハマっていた吉崎圭吾は迷う事なくオンライン版を購入しプレイを始めるが、オフライン版からオンライン版になった際に多くの仕様変更があり、その代表的なものが初期枠の種族がランダムで決まる事であった。 ランダムで決められた種族は『コケ』であり、どう攻略すればいいのかもわからないままゲームを進めていく。変わり種ゲームの中でも特に変わり種の種族を使って何をしていくのか。 人間のいないこのゲームで色んな動植物の仲間と共に、色んなところで色々実験してやり過ぎつつも色々見つけたり、3つの勢力で競いあったり、共に戦ったりしていくそんなお話。 カクヨムにて、先行公開中! また、Kindleにて自力での全面改稿した電子書籍、第1~6巻を発売中! そしてオフライン版を描くもう1つの物語。 『Relay:Monsters Evolve ~ポンコツ初心者が始める初見プレイ配信録~』も連載中です。 良ければこちらもどうぞ。 https://ncode.syosetu.com/n9375gp/ 無斷転載、無斷翻訳は固く禁じます。
8 84 - 連載中13 章
井戸の中【完】
裏庭にひっそりとある、その古びた井戸。 誰からも忘れ去られて腐って黒ずんだ姿は、近付くのも恐ろしい程にとても不気味だった。 ーーだけど、それ以上に不思議な魅力があった。 次第にその井戸に取り憑かれてゆく俺。 そこは、俺の過去を隠す秘密の場所ーー。 ↓YouTubeにて、朗読中 https://m.youtube.com/channel/UCWypoBYNIICXZdBmfZHNe6Q/playlists ※ 表紙はフリーアイコンを使用しています 2018年10月29日 執筆完結作品
8 58 - 連載中142 章
僕と狼姉様の十五夜幻想物語 ー溫泉旅館から始まる少し破廉恥な非日常ー
僕の故郷には、狼の言い伝えがある。 東京から、帰郷したその日は十五夜。 まんまるなお月様が登る夜。銀色の狼様に會った。妖艶な、狼の姉様に。 「ここに人の子が來ることは、久しく無かったのう……かかっ」 彼女は艶やかな銀の髪の先から湯を滴らせ、どこか愉快げに笑っていた。 僕は、幻想物語が大好きだ。でもまさか、そんな僕がその幻想物語の登場人物になるなんて……夢にも思っていなかったんだ。 《他サイト、カクヨムにて重複掲載しています》
8 195 - 連載中10 章
職に恵まれた少年は世界を無雙する
ある日突然、出雲高等學校2年2組にやってきた、異世界から來たというエルバという人間。 その異世界は今、滅亡寸前!助けを求めてやってきたらしい。主人公はその異世界を救うために異世界へ転移した。ありきたりなファンタジーがここに來る! チート級スキルの主人公無雙! 感想とか間違いとかコメントくれたら嬉しいです!入れて欲しいキャラとかこうして欲しいとかあったら遠慮なくコメントしてください。 表紙→picrew「君の世界メーカー」 Twitter→真崎マサキ @skmw_i 投稿→不定期 気長に待てる人は読んでください。
8 198 - 連載中10 章
ゆびきたす
『私達は何処に心を置き去りにしていくのだろう』 高校生活二年目の夏休みの手前、私は先輩に誘われてレズビアン相手の援助交際サイトに書き込んだ。そこで初めて出會った相手は、私と同じ學校の女生徒だった。心の居場所を知らない私達の不器用な戀の話。
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