《世界最強はニヒルに笑う。~うちのマスター、ヤバ過ぎます~》クランハウス⑨
朝目覚めて、いつも通り生きる為に必要な事を済ませ、時計を見た。
「あぁ……もう三時じゃん!!」
そう、昨夜結局あの後、サブにメテオを覚えさせたりメテオの魔法書の値段を話し合ったり、製本の代行の準備をしたりして、寢たのは朝方だった。
スマホのアラームをかけておいたはずだと、スマホを探せばベットとスプリングの隙間に挾まる形で見つかり、アラームの形跡を確認したところきっちり仕事をしていたらしい。
使えないのは私の方だったか……。
「よし、ログインしよう」
訳のわからない気合をれて、病ゲーへログインした。
選んだのは、昨日メテオを覚えさせたサブキャラだ。
見慣れない天井を見上げ、何故と一瞬考えた所でハウスを購したんだと思いだしベットを後にする。
捲れた(めくれた)まま放置しても自で綺麗に整うところがリアルとは全く違い嬉しい。
早速作業機に座り、羊皮紙を據え置きペンを持つとペンタグルを表示した。
「あぁ……無理じゃない?」
思わず、そう言いたくなるほど複雑な図形に諦めてしまおうかと一瞬考えるも、昨夜、申し訳なさそうな表をしながらも、楽しみにしていると言って居たさゆたんとキヨシの顔が浮かび気合をれ直し製本を始めた。
[[大次郎先生] おはよ。皆inしてる?]
[[さゆたん] ノ]
[[宮様] ren以外はいるわよ~w]
[[宗乃助] renもINはしてるでござるよw]
[[キヨシ] inしてて無言だから~。製本中]
[[ティタ] 多分、集中してるんじゃない?]
[[黒龍] お前らのための製本作業中だろ?
まじ、謝しとけよ?w]
[[†元親†] なーなー。
魔法書さーrenに言えば作って貰える?]
[[白聖] ノ 部屋ノックしたけど返事ないわw]
[[大次郎先生] そう。集中してるだろうから
邪魔しないようにしておこうかw]
[[黒龍] チカそれは辭めとけ!
流石にrenでも発狂すると思うぞ]
複雑な図形を書き終わり、ペンを置いた。
未だ三割ほどしか書けていないが流石に、集中力が切れた。首回したり背筋をばしたりしていると、大分前に流れたであろうクラチャが視界にる。今何時だと時間を見れば、夕方の5時をし過ぎた辺りだった。
二時間弱で三割か……中々にマゾい。
[[ren] ノ]
[[大次郎先生] お帰り]
[[宮様] おか]
[[ren] 何時から?]
[[大次郎先生] 20時に相手と闘技場で待ち合わせしてる]
[[ren] わかった]
[[宮様] 急がなくていいのよ?]
[[ren] 平気]
とりあえず、挨拶だけでもしておこうと、クラチャを流せば、先生と宮ネェだけが反応してくれる。
他のメンバーは多分、リアルで食事などを済ませているのだろうと思いつつ、闘技場に行く時間を確認した。
20時か……それまでに一冊は出來るな。
そう考え一息つくと、再度集中力を高めると製本の作業を再開した。
次に意識が浮上したのは、一冊目を書き終わった時だった。
出來あがった羊皮紙と表示された小窓を見比べ、ミスが無いかを確認する。
しつこいぐらいに何度も視線をかし、細部まで見た所で大丈夫だろうと羊皮紙を丸め紐で止め製本をタップした。
白いエフェクトが上がり、無事に本となったそれを見つめ漸く一冊かと顔を上げたところで、目の前の景に固まった。
「お疲れw」
「おつーw」
「おつかれさんw」
「うん……って、黒とティタ、それにシロまで何やってるの?」
いつから居たのか、そこには黒、ティタ、シロが優雅に緑茶を啜り座っていた。この時間いつもなら狩りに行っているはずなのに。
「ほら、食え」
「はっ? ……毒り?」
「お前なー!
こっちは、疲れてるだろうからってわざわざ並んで
ジャストのチーズケーキ買って來たつーのに……毒……」
「あ、うん。ごめん?」
「ぶはっwwww」
「毒りは酷いww」
「やってられねー!」
差し出されたケーキを見つめ、私なりに一杯ボケてみた。
そのボケが気に食わなかったらしい黒がいつもの調子で、二時間近く並ばなければ買えない有名店のチーズケーキを態々(わざわざ)買ってきてくれたのだと言う。
「なんで、いきなりケーキ?」
「あー。宮が――」
突然出て來たケーキに疑問をじて、黒に理由を聞いたところ、どうやら今回のケーキは宮ネェが考えたサプライズのようで――。
「製本の作業は本當に疲れるよ?」と言う宮ネェを無視して狩りに行こうとしたらしい黒たちに、あからさまに溜息を吐き「renだってきっと、狩りに行きたいわよね~」とか「今日はrenの誕生日なのにね……」とか言ったらしい。
「マジで、うざかった……」
「「だからモテナイのよ」とか「それでも男なの?」って言われたねw」
「実際モテないけどなwww」
「なる」
結局、買いに行くと言うまで、言葉の圧力をかけられたらしい黒たちは、全員から徴収したお金を宮ネェから渡され、チーズケーキを買って來たのだと言う。
そう言うことかと納得しつつ、その後も続く三人の話に笑った。
続きを話してしいと言う私に黒が「いいから食え」と、どうみても食べきれないほどの量のチーズケーキをホールで取り出した。
流石に一人では食べきれない量に、皆で食べようと伝えリビングに向かう。
[[ren] 宮ネェありがと。皆で食べよう]
[[黒龍] あー、コーヒー飲みたい!]
[[ティタ] メイドさんまだ?]
[[宮様] うふふ。サプライズよw]
[[さゆたん] renちゃんおめでしゅw]
[[†元親†] ren~。
暇な時でいいからさー俺にも本作って―!]
[[ゼン] お疲れ様です]
[[大次郎先生] ここの上手いよねw]
[[宗乃助] ren。おめでござるよw]
[[キヨシ] コーヒーいいなぁ!]
[[ヒガキ] 豆あれば自分焙煎からやりますよ~w]
[[ren] さゆたん。とりあえず先に渡す]
[[黒龍] ヒガキ! マジ?]
[[さゆたん] ありでしゅよ。renちゃん]
[[ヒガキ] はい。バイトしてましたから]
[[ren] おめあり]
[[ティタ] 豆買って來る]
宮ネェの心遣いに謝を伝えながら、心の中で誕生日來月だよと突っ込みをれる。
祝ってくれる気持ちがありがたいので、無礙にはしない。
先にリビングへ到著したさゆたんに、出來たてほやほやの魔法書を渡し、キヨシの分は明日にでも渡すと言っておいた。
ヒガキさんがコーヒーをれられると知ったティタが豆を買いに走り、コーヒーをれる為に必要な道を黒たちが準備するのを見守りながら、その後もクラチャでワイワイと話をする。
[[ren] チカ。何の本がしいの?]
[[キヨシ] 俺はいつでもいいよーw]
[[†元親†] ピュリファイ!]
[[白聖] 自力で買え、チカw]
[[ren] 製本する価値も無い]
[[†元親†] ピュリファイしい!]
[[ティタ] 豆買って來たよ~w]
[[さゆたん] ピュリファイ
クラン庫にあったでしゅよ?w]
[[†元親†] まじでー?]
[[ヒガキ] じゃぁ、さくっとれてきますね!]
[[黒龍] おー! コーヒーが飲める!]
チカのしいがピュリファイと聞き、作る価値も無いと切り捨てる。正直に言えば、製本すればお金的には安く済むかもしれないが、私の場合1冊50M以下のものは作らないと決めている。
豆を手にして戻ったティタがヒガキさんにそれを渡すと早速、ヒガキさんが全員分のコーヒーをれてくれた。
各々の手にコーヒーが渡り、黒たちが買ってきてくれたケーキを切り分け食べる。
ふんわりしたスフレの濃厚な味わいのチーズケーキ。その甘みと酸味を、ほろ苦いコーヒーが流す。
ブラックが苦手な私は、砂糖の代わりにはちみつをれたのだが、それはまた最高で……ほぅと幸せの溜息を著いてしまうほどだった。
その場にいる全員が恍惚とした表を浮かべ、ケーキとコーヒーの組み合わせの良さを実する。あっと言う間に無くなってしまうケーキを前にまた食べようと約束をわしたところで、約束の時間になった為、闘技場へ向かった。
足を運んで頂きありがとうございます。
もうしケーキの下りを詳しく書きたいところでしたが……私の語彙力じゃ難しかったですすいません。
- 連載中101 章
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【注意】 この小説は、執筆途中で作者の続きを書く力が無くなり、中途半端のまま放置された作品です。 まともなエンディングはおろか打ち切りエンドすらない狀態ですが、それでもいいよという方はお読み下さい。 ある日、パソコンの怪しいポップアップ広告らしきものを押してしまった青年「藤崎啓斗」は、〈1日100連だけ引けるスキルガチャ〉という能力を與えられて異世界に転移した。 「ガチャ」からしか能力を得られない少年は、異世界を巡る旅の中で、何を見て、何を得て、そして、何処へ辿り著くのか。
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