《疑似転生記》魔弾の手
テイルが魔法に真摯に打ち込み出すとその果は徐々に出だす。本來、テイルが手間取っていた魔力制は家で魔法について予習してきている、學院の生徒ですら手間取る、魔法の最初の関門と言われている。メイリーの教え方が良かったのか、テイルの潛在能力が高かったのか、突破したテイルは、低位の魔法をどんどん習得していくのだった。元々、良スキルを授かったことで噂になっていたのもあり、6歳の生誕祭を迎える頃にはテイルは『神』と呼ばれるようになっていた。
「良かったですねテイル様。皆がテイル様を褒め稱えておりますよ?」
「メイリーに言われても嫌味にしか聞こえないから謎だ。」
「いえいえ、テイル様には謝していますから。」
テイルの名聲が高まったことにより、ティーチはメイリーの噂が広まらないように、領主家やメイリーの家の使用人、領民たちに箝口令を敷いた。折角の次期領主の『神』という印象がより強力な『神』によって薄められるのを防ぎたかったからだ。
(これで私は魔法の研究に集中できる。テイルが長するまでは私を表舞臺に上げられないだろうからな。)
今、メイリーは朝起きたら突如思いついた『空間魔法』と『創世魔法』の初歩の部分を、修練しており、他人の目を気にしてる場合では無いため、この狀態はかなり有難かった。
「まあいいや。それで今度、貴族の集まりで魔法を披しなきゃいけないんだ。だから何か良い魔法無いかな?」
「良い魔法とは?」
「えーと、派手な攻撃魔法とか…」
「攻撃魔法ですか。」
「いや、わかってるんだよ。攻撃魔法以外にも良い魔法はたくさんある。けど貴族たちに見せるにはやっぱり派手じゃ無いと伝わり難いんだって父様が。」
「そうですか。」
(一理あるな。私がこいつに教えた魔法は、どれも実用に富んだ魔法だから他者に魅せるための魔法は無いし。)
他人の目を気にしないメイリーは、他者を意識した魔法など使用しない。そのため魔法を扱う者ならその凄さが分かるが、それ程詳しくない者には伝わらないかもしれない。その點、攻撃魔法は難易度が高く無くとも、見た目の派手さがあれば、高度な魔法のように魅せるのはそう難しいことでは無い。
「とは言え、貴族たちに披するなら規模が大きすぎるのは危険ですし。魔法矢でどうですか?」
「えー、魔法矢なんて攻撃魔法の初歩でしょう?」
「まあそうですけど、見てて下さい。
『魔弾の手よ、複數連』」
メイリーが魔法を唱えると、メイリーの周りに魔法矢が數十本出現し、一斉に的に向かって飛んでいく。魔法矢一本、一本は、大した威力は出ないがそれが數十に増えればそれなりに強固に造られた的をぶち破る。
「こんなじでどうですか?」
「そ、それは僕にも出來るのか?」
「ええ。この魔法は基本の『矢よ』が出來ればそこまで難しくはありませんよ。こういった攻撃魔法は発するだけなら基礎さえ出來ていれば出來ますが、詠唱を省略したり無詠唱で戦闘中にスムーズに発するのが難しいのです。」
と言うメイリーの甘言に騙されたテイルは、1週間必死になって『魔弾の手』の習得に努めることとなった。この経験からテイルは、メイリーの簡単を言葉通りに捉えてはいけないことを學んだのだった。
ニセモノ聖女が本物に擔ぎ上げられるまでのその過程
借金返済のために紹介された話に飛びついたが、それは『聖女様の替え玉』を務めるというお仕事だった。 職務をほっぽり出して聖女様が新婚旅行に出かけちゃったので、私が聖女様に扮して代わりに巡禮の旅に行くだけの簡単なお仕事です……って話だったのに、ふたを開けてみれば、本物聖女様は色々やらかすとんでもないお人だったようで、旅の護衛には蛇蝎のごとく嫌われているし、行く先も場合によっては命の危険もあるような場所だった。やっぱりね、話がうますぎると思ったんだよ……。 *** 主人公ちゃんが無自覚に聖女の地位を確立していっちゃって旅の仲間に囲い込まれていくお話です。多分。 司祭様→腹黒 雙子魔術師→ヤンデレショタ兄弟 騎士団長さん→椅子
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