學校が無い土日は、基本的に家に籠もってゲーム三昧の芽としては珍しく、土日共に予定があったが。土曜日は、『魔法演舞』の予選でほぼ一日潰れてしまった。日曜日の今日は、凜のお母さんにお呼ばれしたので、凜の家に來ていた。そこまで時間はかからないらしいが、どこまで本當かわからない。とは言え凜のお母さんには々と世話になっているため斷るわけにもいかなかった。

凜の家に到著すると直ぐに凜のお母さん、鈴に抱きつかれる芽。そういうのに慣れていない芽は抵抗する。

「鈴さん。止めてください。」

「おめでとう。それによくやったわ芽。流石、咲月の娘ね。」

「大袈裟ですよ。まだ本戦に出場が決まった程度ですし。」

「そんなこと無いわ。本當に我が子のことのように嬉しいわ。」

「えー、それ我が子の前で言うことかね。」

鈴は芽のお母さんの咲月と小さいときからの親友であり、咲月が他界してからは本當の娘のように可がってくれていた。その縁もあって芽と凜も小さい頃からの仲なのだが。

「アイツは咲月がいなくなっちゃって、に微塵も興味が無くなって。金目當てのに、家政婦雇うのと大差ないしって覚で結婚した時はぶん毆ってやろうかと思ったけど。そんな親に育てられたのに芽は本當に凄いわ。」

「おお、それは凄いな。」

客観的に聞くと自分が凄く思える芽であった。

「どうせアイツのことだから、自分が認められ無かったのを日本のせいにして、世界が俺を待ってるぜとか言ってんのよ。全くどうしようも無い。アイツならあんな失敗すぐに取り返せるだろうに。」

「まあアホだからな。基本的に。でもあの義母さんと縁が切れたからブラマイでプラスですよ。今自由に好きなこと出來て楽しいですし。」

「やっぱり2人の子供ね。」

芽のマイペースさに馴染みを重ねる鈴であった。

こうして久しぶり再會もすんだのでお呼ばれした要件を聞くことになった。要件とは魔法演舞で使用した空間魔法についてであった。

「私は、職業柄んな魔法使いを見てきてるけど、空間魔法を彼処まで使いこなせる學生は知らないわね。それは同僚や上司も同じようにじてた。」

鈴の職場は日本に8箇所しか存在しない魔法技開発所である。そのため魔法に関しては芽以上に造詣が深い。そんな彼から見ても芽は優れていた。

「私が知り合いだって自慢してたら、それを聞きつけた人事部の連中がスカウトしたいって言って來てさ。まあ芽がそういうの嫌いなの知ってるから斷ったけど、もしかしたらそう言う勧が増えるかもしれないから気をつけてって話。」

「えー。面倒だな。まあそんな好きが多くないことを願うしか無いか。」

心底面倒そうな表を見せる芽。転生世界でも今、面倒な狀況に陥っているのに、現実でも面倒に巻き込まれてしまった。

「そうね。でも折角良いことがあったんだから、今日は『魔法演舞』本戦出場を祝ってぱーっとお祝いでもしましょう。ケーキとか買って。」

「えっ、ほんと。ラッキー。」

「あんたのお祝いじゃないわよ。あんたは買い出し行ってきなさい。」

「えー。まあいいや。芽、一緒に行こ。」

「あっ、こら。芽はゆっくりしてていいの。あんただけで行ってきなさい。」

「いえ、私も行きます。凜だと余計なまで買ってきそうですし。」

「…そうね、お願いするわ。」

憂鬱な気分になりかけたが、天親子のおでリフレッシュ出來た芽であった。