《闇墮ち聖の語~病んだ聖はどんな手を使ってでも黒騎士を己のモノにすると決めました~》第二十三話『王宮騎士』
「そうですか.....副団長は帝國を旅立たれたのですね。」
聖は教會に存在する展臺にて帝國から視認出來る瘴気を見る。
「シアリーズ、あの霧は人を殺す悪しき災害。必ずや止めなければなりません。そして私一人ではなし得る事は出來ないでしょう。マールス団長、そしてジョン副団長の力が必ず近い將來必要となりましょう。もちろん、貴方に託された奇跡の力も。」
ディアーナは一度目を瞑り、ある方向へと顔を向ける。
「そろそろ気配を隠す事はお辭めになられてはどうですか、王宮騎士様。」
騎士は魔法を解き、ディアーナとシアリーズの前へと姿を現す中年の騎士。シリアーズは即座に警戒とした様子で槍を構え、聖の前へと守る様に立つ。
「聖様の前で無禮であるぞ!」
中年の騎士は軽く一禮をすると、謝罪を言葉にした。
「失禮、王宮に長く仕えていた故聖殿の力が真であるか真偽を測りたかった。ご無禮、お許しを。」
王宮お抱えの騎士。実力は前団長クラスであると噂では言われている。
「構いません。実力の真偽など、旅に出れば自ずと見える筈です。それに_____」
言葉を一度止めたディアーナに対して王宮騎士は疑問の表を浮かべる。
「_____そちらの実力の程は理解致しましたから。」
王宮騎士は鋭い眼でディアーナを覗く。
「私は聖殿の手前、実力の一部すらも見せてはいない。騎士を愚弄する発言は控えて頂きたい。」
ディアーナは苦笑を浮かべると、シアリーズへと顔を向けた。
「此方を測ろうと先にいたのは王宮騎士様ですのに、の小さきこと。実力の底など測らずとも分かりましょう。」
「えぇ、王宮務めで判斷力が低下したのでしょう。」
シアリーズも同調する様に挑発をする。王宮騎士はその二人を見て両腕を小さく上げた。
「私の負けだ。」
ため息を小さく吐く王宮騎士。
「改めて自己紹介をさせて貰う。私の名はレムス。騎士大隊団長であったロムヌスの実兄だ。」
「気配だけでは対処出來ないと言う事か。」
ヴェヌスはしっかりと作戦を聞く。私をえない戦い、そして戦爭では仲間との連攜が重要だと知っているからだ。
「魔の弱點は心臓、そして頭だ。それ以外を攻撃したとしても奴らは即時再生する。」
「本當に......化なのだな。だが心得た。」
「安心して戦えばいい。背中は俺に任せろ。」
ヴェヌスの背を叩き、先に瘴気領域へとる。
「何をする!戯け者!」
怒った様子で後を追うヴェヌス。そして始めての瘴気領域に驚きを隠せずにいた。
(なんだ、この息苦しさは、)
1萬人と言う騎士達が死んだ。そして其れは彼らの実力不足が生んだ結末だと心の中では思っていた。
「苦しいか。常に魔力をに張り巡らせろ。此れに慣れなければ先の戦いについて行けなくるぞ。」
副団長の言葉に頷く。
「當方を誰だと思っている。そこ等の三流どもと一緒にしてもらっては困るな。」
黒騎士はヴェヌスの顔を見て彼が無理をしている事を察する。
(ヴェヌスは魔力量も高い.....だが、領域部の瘴気の質が上がっている。)
黒騎士は考える。自に備わる瘴気の力を通して何か出來ないのかと。
【グギャ】【グギギ】【フヒャア】
魔達の聲が聞こえてくる。人のの臭いに惹かれて來たか。
「な、なんだ、今の聲は?」
「魔だ。に隠れて様子を見るぞ。それと忘れていたが臭い消しをしておけ。」
臭い消しを手渡し、即座に自へと振り掛けるヴェヌス。
「......あれが、魔なのか?」
枯れた木々に隠れる二人。ヴェヌスはおぞましい姿の魔に唾を呑みこむ。
「あぁ、そうだ。奴らはの臭いで人間の位置を特定する。」
魔達は周囲を散策している。人間が隠れていると本能が伝えているのだろう。
「數は3か。此れなら俺達だけで対処出來るか。」
魔との初戦をヴェヌスに経験させなければならない。
「戦うのか?」
張した面持ちのヴェヌス。それも當然か。戦うのは人ではなく魔なのだから。
「あぁ、數はない。其れに魔との戦いに慣れて貰うには言い機會だろう。俺が2を引き付ける。ヴェヌス、出來るな?」
ヴェヌスはレイピアを鞘から抜き、無言で頷く。
「良し__________行くぞ。」
【書籍化・コミカライズ】誰にも愛されなかった醜穢令嬢が幸せになるまで〜嫁ぎ先は暴虐公爵と聞いていたのですが、実は優しく誠実なお方で気がつくと溺愛されていました〜【二章完】
『醜穢令嬢』『傍若無人の人でなし』『ハグル家の疫病神』『骨』──それらは、伯爵家の娘であるアメリアへの蔑稱だ。 その名の通り、アメリアの容姿は目を覆うものがあった。 骨まで見えそうなほど痩せ細った體軀に、不健康な肌色、ドレスは薄汚れている。 義母と腹違いの妹に虐げられ、食事もロクに與えられず、離れに隔離され続けたためだ。 陞爵を目指すハグル家にとって、侍女との不貞によって生まれたアメリアはお荷物でしかなかった。 誰からも愛されず必要とされず、あとは朽ち果てるだけの日々。 今日も一日一回の貧相な食事の足しになればと、庭園の雑草を採取していたある日、アメリアに婚約の話が舞い込む。 お相手は、社交會で『暴虐公爵』と悪名高いローガン公爵。 「この結婚に愛はない」と、當初はドライに接してくるローガンだったが……。 「なんだそのボロボロのドレスは。この金で新しいドレスを買え」「なぜ一食しか食べようとしない。しっかりと三食摂れ」 蓋を開けてみれば、ローガンはちょっぴり口は悪いものの根は優しく誠実な貴公子だった。 幸薄くも健気で前向きなアメリアを、ローガンは無自覚に溺愛していく。 そんな中ローガンは、絶望的な人生の中で培ったアメリアの”ある能力”にも気づき……。 「ハグル家はこんな逸材を押し込めていたのか……國家レベルの損失だ……」「あの……旦那様?」 一方アメリアがいなくなった実家では、ひたひたと崩壊の足音が近づいていて──。 これは、愛されなかった令嬢がちょっぴり言葉はきついけれど優しい公爵に不器用ながらも溺愛され、無自覚に持っていた能力を認められ、幸せになっていく話。 ※書籍化・コミカライズ決定致しました。皆様本當にありがとうございます。 ※ほっこり度&糖分度高めですが、ざまぁ要素もあります。 ※カクヨム、アルファポリス、ノベルアップにも掲載中。 6/3 第一章完結しました。 6/3-6/4日間総合1位 6/3- 6/12 週間総合1位 6/20-7/8 月間総合1位
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