《闇墮ち聖の語~病んだ聖はどんな手を使ってでも黒騎士を己のモノにすると決めました~》第二十五話『鎧の魔』
鎧を纏う魔は振り下ろした大剣を持ち上げ、こちら側に向き直る。
【ニンゲン.....ゴゾス.......】
黒騎士は黒剣を低く構えながら思考する。
(人の言葉を話せる魔.....恐らくは魔界から瘴気の出現とともにこちら側の世界に來た【種】だ。)
魔には大きく分けて2つの種類がある。一つは先程戦闘をしたであろう3の魔達のような存在。純粋に人だけを襲う魔獣。【星の瘴気が生み出した魔】だ。害蟲(人間)駆除を目的とし意志なく本能のみで襲い喰らっている。
「副団長殿、どうやら今回の魔は意思疎通が可能のようだぞ。」
もう一つの魔は【魔界】と呼ばれるこの世とは異なる世界から侵して來た魔達だ。瘴気の出現が引き金となり、魔界の門に綻びが出來きたのだろう。
「あぁそのようだな。」
そしてそれを率いている存在こそが【骸の魔】である。魔界の王であり、この星を征服しようとしている【魔王】だ。
【ヒキニグ二シデヤル......】
見る限り外見に反して知能は低い。しかし、厄介である事には変わりない。
「當方が先に出る。足元を崩すから、奴に止めをさしてくれ。」
レイピアの切っ先へと魔力を集中させている事から貫通力を上げているのだろう。
「分かった。だが、危険だとじたら即座に後退しろ。此れは副団長命令だ。」
相手は魔。作戦通りに行く保証はない。
「すっ!!」
ヴェヌスは最高速で飛び出す。
【シネ】
大剣を振り下ろす魔。だが、ヴェヌスは其れを難なく避け、魔の膝部へとレイピアを突き刺した。切っ先は魔の太い足を貫通する。
(そうか、ヴェヌスは過の技も持っていたんだったな。)
鎧を無視してだけを裂くことが出來る。対人戦最強の技だ。先程の炎の魔法の印象が強過ぎて忘れていたが、彼には過能力を備えるレイピア本來の力がある。
「今だ!」
魔が怯んでいる今が好機。黒騎士は瘴気をに循環させ、筋力を上げる。
「その両腕、貰うぞ!」
黒騎士は剣を握る右腕を先に叩き斬り、腹部へと強力な蹴りを放つ。
【グブッ】
き聲を上げながら、仰向けに倒れる。そしての上に飛び乗り魔を見下ろすと、左腕に狙いを定め無慈悲に刃を下ろした。
ザシュ
【ニンゲン.....ゴトキ.....ナン.....デ】
痛みよりも自分が何故敗北したのか理解が出來ないと言った様子だ。黒騎士は魔の鎧を剝ぎ取り、顔を見る。蜘蛛のように複數と存在する目と豬のような牙を持ち合わせる獣。
「________お前達の拠點は此処から何処に存在する。」
西塔へと正確に進むには報が必要だ。
【クク......オマエダツ......ニンゲンニ.....ミライハ..........ナイ】
どうやら答えるつもりはないようだ。
「そうか。」
顔面へと剣を突き刺し、止めをさす。
「せっかくの報源だったのだぞ?」
「構わない。この先に進めば、より上位の個に出會うはずだからな。」
ヴェヌスは渋い顔をする。
「上位種が徒黨を組んでいたら當方たちに勝ち目はない!」
「あぁ「なら!」お前も知っているだろう。俺達は進まなければならない。」
ヴェヌスは恐らく、仲間を待ち攻略をするべきだと言うつもりだったのだろう。だが、此方側に猶予は殘されていない上、リスクを増やす可能がある。ヴェヌスはマールス、ユーノやディアーナを除いた人員で一番強いと斷言出來る。それに危機的狀況になったとしても彼一人ならば逃す事は出來る。
(すまないが、他の団員達は敵の戦力を分散させる餌だ。その為にパーティーでの攻略をしていると言ってもいい。)
それに帝國から見る瘴気の様子を見るに一週間以に西塔を落とさなれければ帝國領は瘴気に包まれる。
(瘴気の進行がこんなにも早いなんてな。)
以前、経験した際にはしは時間に余裕があった筈だが現実はそうも簡単にはいってはくれないようだ。つくずくと運命とやらは自分に茨の道を歩んでしいらしい。
「あぁ、そうだな。」
ヴェヌスはレイピアを強く握り前を向く。
「當方と副団長殿で_____この地獄の災禍を振り払おう。」
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