《才能(ギフト)がなくても冒険者になれますか?~ゼロから始まる『長』チート~》第七十九話

「今回も報酬は多くないのですが、森に魔が増えた理由、また強力な魔が住み著くようになった理由に関連する何かとなっています。この依頼に関しては明確な答えを見つけるのも難しいので、何かしらの報が手にれば完了となります。萬が一途中で辭退しても、ペナルティはありません」

付嬢としての顔に切り替わったランは本來の業務を粛々とこなしていく。

「なるほど、じゃあその依頼をけることにしよう。Cランクに上がっての初の依頼だ」

「楽しみですねっ!」

笑顔で頷きあって依頼をけた二人。

ランクが上がって何か変わったわけではなかったが、區切りの依頼ということで明るい表だ。

「こうやって、報酬は多くないけどこちらとしてけてしい依頼を積極的にけてくれるのはとても助かります。さっきのことを教えてくれないのはすごく気になりますが……」

嬉しさ半分、不貞腐れ半分という表のランは、じっとハルたちを見る。

先ほど二人が思い出したことを話してくれないことを、にもっているようだった。

「まあ、それは森で確認してきたら報告するよ。今はまだなんとも言えない狀況だから、というのが言えない理由だから」

別に意地悪をしたり、隠し事をしたりしたいわけではないからそれで納得してほしい、とハルは暗に言っている。

そのことを理解していないランではないため、それ以上の追及は止める。

「お二人は、危険な場所にふらりと突っ込んでいきそうなじがするので、今回のこれはあくまで調査依頼であるということをお忘れなく!」

ともすれば、解決まで話を持っていってしまいそうなハルとルナリアにランが釘をさす。

ギルドとしても二人のような冒険者をみすみす危険に曬したいと思っていないというアピールでもあった。

「あー……わ、わかってるって。調査依頼だな、調査依頼」

「大丈夫です!」

なんだったら解決してしまえばいいと思っていたハルと何の気なしに眩しい笑顔で頷くルナリア。

この二人の反応を見て、不安になるランだったが、これまで結果を出してきている二人にこれ以上何かを言うのは野暮だと考え送り出すことにする。

「わかりました。それでは、お二人ともくれぐれもお気をつけて」

ランに見送られた二人はギルドを出ると、一路北の森を目指すことにする。

真っすぐ船で向かうことができれば一番早いルートだったが、馬車での移となるとかなり大きなサイズの船しか選択できない。

しかし、今は島の調査を終えたばかりであり、漁以外の船はほとんど出ておらず、馬車を乗せるほどのサイズともなると今はまだ出ていなかった。

クーガの船もさすがにそこまでの大きさのものはないようだ。

「――というわけで、遠回りになるが馬車でぐるっと湖を迂回して進もう」

「そうですね。湖の周囲の狀況も確認できるし、いいと思います!」

他に選択肢はないが、ルナリアが賛同してくれることでハルもこれで良かったと思えていた。

ファロスも久々の出番とあって張り切って馬車を引いている。

その道中、それとなくハルは周囲へ目をやって環境の変化などないかを確かめていた。

湖の周囲への影響は、島が崩壊したことによって小さな波で湖岸が濡れている程度だった。

「結構周りは落ち著いたんだな。というか、湖の水が心なしか綺麗に、そして清らかになっている気がする。これも湖の神様の力なのかな?」

ハルの視線の先に広がる大きな湖。キラキラと水面に太が反してしさをたたえている。

まだ、湖の神様の力の影響は微弱ではあったが、これが完全になれば弱い魔だと近寄るのもはばかられるほどに清浄な水となるはずである。

「みたいですね。水から、わずかにですが魔力をじます。早速対応してくれているのだと」

魔力の流れを見ながらルナリアは優しい笑みを浮かべる。

広大な湖全てに魔力を浸させるにはかなりの時間がかかるが、神様ならではといったところだろうか。こんな端にまでそれが徐々にいきわたっているのは仕事の早さをじるほどだった。

「まあ、これでこの辺りも平和になるだろ。なくとも湖とスイフィールの街は守られるはずだ」

「ですね!」

これで、いつ行っても味しい魚料理が食べられると二人とも満足そうだった。

スイフィールの街にあるこの湖はかなりの大きさであるため、二人が出発して夜に差し掛かっても半分ほど進むのがやっとだった。

「とりあえずはここで野宿だな」

「わかりました」

これまでにも何度も野宿をしている二人は、手際よく準備を進めていく。

夜間も人通りはあり、ハルたちが野営をしている橫を通り抜けていく馬車も數臺あった。

湖の安全が確保されたため、他の街との行き來も再び盛んになっていくことは想像できる。

「――ルナリア、気づいているか?」

ふと何気ない様子を裝いつつ、ハルが飲みを口にしながら靜かに問いかける。

「はい……數が、かなり違いますね」

神妙な面持ちのルナリアの返答にハルは小さく頷く。

「森から街に向かう馬車が圧倒的にないな。やはり、森に何かあると思ったほうがいいか……」

「ですね。それに、森から街に向かう馬車はだいぶ大所帯でした。一パーティくらいでは対処できないのかもしれません」

い表になったルナリアの指摘のとおり、つい先ほど街へと向かって行った馬車は三臺一組だった。

「危険度が上がってきているのか、安全を考えて集団で行したのかはわからないが、どちらにせよ慎重にいったほうがいいな」

「ですね」

ハルもルナリアは二人パーティであるため、通常のソレよりも人數がない。

他のパーティ以上に気をつける必要があった。

「とにかく、ゆっくり休んでおこう。そして、明日は早朝から出発だ」

「わかりました。それでは先に休みますね」

この道は、ある程度の人通りがあるので、念のため代で休憩をとることにする。

夜中は人通りも減って、一臺だけ馬車が通っただけだった。

翌朝は予定通りに馬車を進ませる。この間も、代で休憩をとっていく。

日が高くなり、そろそろ晝になろうかといったところで森に到著した。

外から見た森は、一見して一般的な森との違いはないように思えた。

「ルナリア、何かじるか?」

魔力に関しては彼の方が長けているため、ハルはルナリアに問いかける。

それをけてルナリアは集中させて森を探った。

しばらく黙って目を閉じていた彼は申し訳なさそうな表で首を振った。

「……だめですね。なにかおかしいなとは思いますが、どこの何がおかしいのかはわからないです」

目を開けてそう告げるルナリアは漠然とした違和じていたが、それが何かは判然としない様子だった。

「とりあえず……ゆっくり進んでみるか」

「それしかありませんね」

警戒しながらも二人はゆっくりと馬車を進ませて森の中へとっていった。

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名前:ハル

別:男

レベル:3

ギフト:

スキル:炎鎧4、ブレス(炎)3、ブレス(氷)4、ブレス(毒)1、竜鱗3、

耐炎3、耐土3、耐風3、耐水3、耐氷3、耐雷2、耐毒4、

氷牙2、毒牙2、帯電2、甲羅の盾、鑑定、

化、腕力強化4、筋力強化4、敏捷強化2、自己再生

火魔法3、発魔法3、水魔法2、回復魔法1、解呪、

骨強化3、魔力吸収3、

4、斧2、槍

加護:神セア、神ディオナ

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*****************

名前:ルナリア

別:

レベル:-

ギフト:オールエレメント

スキル:火魔法2、氷魔法2、風魔法2、土魔法2、雷魔法2、

水魔法1、魔法2、闇魔法1

加護:神セア、神ディオナ

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