《才能(ギフト)がなくても冒険者になれますか?~ゼロから始まる『長』チート~》第百六十話

『な、なんたることだ! 一瞬のうちに二人の候補者が気絶により落だああああ! し、しかし一何が起こったというのだあ! 候補者エレンが強力な範囲魔法を発し、三人が巻き込まれたと思ったが次の瞬間には候補者エミリが候補者エレンを気絶させていた!?』

解説が狀況を説明しようとするが、何が起こったのかわかっておらずただただ混したまま、まくし立てるだけだった。

そして、チラリとVIP観覧席を見るとシルフェウスが立ち上がっていた。

『それでは今の攻防について説明をしよう。あ、立っている二人はちょっと待っててね。係りの者は気絶している二人の搬送をよろしく』

先ほどのやりとりに関しての謎を彼が解説するようだ。

このインターバルを利用して、舞臺上で気絶している二人を係りの者が駆け足で移させていく。

『まず、エレンは舞臺に立った時點で魔法を展開させていたんだ。彼の足元から始まって前方に展開される大きな魔法陣だね。それが、あの大きな強力な発につながるんだ』

まず魔法の段階で観客は驚いていたらしく、そのシルフェウスの説明になるほどと頷いていた。

『さて、みんなが一番気になっているのはエミリとミスネリアの二人がどうして無事なのかだと思う』

これには同意の頷きが観客席から返ってきた。

『まず、エミリ。彼はいち早く床の魔方陣に気づいていたみたいだね。というより、何か違和を覚えていたというほうが正しいかな』

シルフェウスがエミリに向かってウインクをするが、當のエミリはただ説明が終わるのを無表のまま待っている。

『気づいた彼は後方に飛んで逃げようとしたんだけど、その時には既に魔法陣が発されていて範囲外に出ることが葉わなかった。そこで、彼は魔力を込めた一撃を床に撃ち込んだんだ』

その説明を聞いた観衆はエミリがいた場所に視線を向ける。発による影響とは別に床にが開いているのがわかる。

『彼は魔力を込めた一撃を床に向かって放つことで発の魔法を相殺したんだ。そして煙が消えると同時にエレンに接近して一撃を加えたということさ』

エミリは全て言い當てられたため、肯定の意味を込めて頷いている。

『ミスネリアのほうはエミリより気づくのは遅かったけど、対応が早かったね。発前に地面をレイピアで円形にくりぬいていた。そのことによって魔方陣の魔力的つながりを斷って自分への影響が出ないように対処したんだ』

事実、ミスネリアが立っていた場所は円形に何も起こらなかったように綺麗に殘っている。

『二人とも相當な実力者のようだね。落した二人もそうだけど、今回の候補者は優秀なようだ。みんな、そう思わないかい!!』

シルフェウスが煽るように観衆に聲をかけると、まるで會場が揺れるがのごとく歓聲が上がった。

『というわけで、解説終了。さあ、再開してもらおうかな』

ぽんっと手をたたいて締めくくったそれを再開の合図として、エミリとミスネリアが武を構えて向き合う。

どちらもく気配がない。

ここまでの流れで互いに強者であることは理解している。それゆえに、相手の出方を伺っていた。

対峙する二人のは観客席にも伝わっており、さきほどまでのざわつきはなりをひそめて靜まり返っていた。

ただ視線をぶつけ合う二人。

しかし、その間に二人は覇気であったり、魔力であったりをぶつけあっている。

観客からそれが見えているわけではなかったが、何かが起こっている。それだけはじ取っていた。

「さて……何かきっかけが必要かな?」

そう小さな聲でシルフェウスが呟く。

「ピイイイイイイ!」

どこか、遠くで、鳥の鳴き聲が聞こえる。普段なら誰も気にすることのない鳥の聲。

しかし、観客たちはその一瞬、その鳴き聲に気をとられて聲がする方向に視線を向ける。

カキイイイインという大きな金屬音が會場に響き渡る。

そして、舞臺上に視線を向けるとエミリとミスネリアが衝突していた。

「せやあああ!」

「てえええええい!」

エミリが繰り出す無數の拳。ミスネリアが生み出す無數の剣戟。

目にもとまらぬ速さでそれらが連続でぶつかり合う。息もつかせぬ連続攻撃。

周囲には彼たちの攻撃によって生み出された衝撃波が風となって巻き起こる。

どちらの攻撃も神速。

しかし、雙方ともに相手の攻撃を確実に捉え、確実に撃ち落としている。

「「「おおおおおおおおおおお!!!」」」

強力な攻撃のぶつかり合いを見た観客は、が熱くなるのをじ、次第に盛り上がりを見せている。

派手な攻撃の応酬は、見ているものの心を打ち震わせていた。

だが、當の本人たちは一瞬の気のゆるみも許されない、今まで以上の張狀態にある。

一撃一撃が本気の全力のものであり、相手の攻撃を許せば致命的なものになる――ゆえに一撃すら攻撃を許すことはできなかった。

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名前:ハル

別:男

レベル:4

ギフト:

スキル:炎鎧4、ブレス(炎)4、ブレス(氷)4、ブレス(毒)1、ブレス(闇)1、

竜鱗5、鉄壁4、剛腕3、統率1

耐炎4、耐土3、耐風3、耐水3、耐氷3、耐雷2、耐毒4、

氷牙2、毒牙2、帯電2、甲羅の盾、鑑定、

化、腕力強化6、筋力強化6、敏捷強化5、自己再生

火魔法4、発魔法3、水魔法3、回復魔法1、解呪、

骨強化5、魔力吸収3、

5、斧3、槍1、弓1、短剣1

開錠1、盜み1、霊契約

加護:神セア、神ディオナ

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名前:ルナリア

別:

レベル:-

ギフト:オールエレメント

スキル:火魔法4、氷魔法4、風魔法4、土魔法5、雷魔法4、

水魔法3、魔法4、闇魔法3

加護:神セア、神ディオナ

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名前:エミリ

別:

レベル:-

ギフト:2、格闘2、魔闘1、先読みの魔眼

加護:武神ガイン

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