《反逆者として王國で処刑された隠れ最強騎士〜心優しき悪役皇様のために蘇り、人生難易度ベリーハードな帝國ルートで覇道を歩む彼を幸せにする!〜【書籍化&コミカライズ決定!】》【105話】ペトラからの急務
特設新鋭軍の労働環境はガラリと変化した。
元々帝國軍の中樞で指揮をとって者が數多くこちらに加わったことが大きい。さらに、フィルノーツ士學校に所屬していた學生たちも、ある程度の素養を持っていたことから、職務に順応するのが、想定以上に早かった。
ピリついた組織の空気も、隨分と緩和された。
俺の手腕ではない。
これも全て、ヴァルトルーネ皇のおである。
「アルディア、こっちよ!」
早朝の呼び出しをけ、俺は特設新鋭軍魔導部門の者たちが集まる仮設拠點に赴いていた。
帝都からしだけ場所。
海岸沿いに位置するノクトという港町の近郊には、最近、謎の傭兵団が出沒するという噂があった。その調査をするため、特設新鋭軍の一部が派遣されたのだが、
「ペトラ、俺は暇じゃないんだが」
何故、俺までその調査に加わらなければならないのだろうか。
不満を垂らすも、ペトラは優雅に金髪を揺らして、微笑む。
「安心して、ヴァルトルーネ様に許可は取ってあるわ!」
「俺にも許可を取ってくれ……」
本當に急だった。まだ、書類作業も山積み。
専屬騎士は戦闘面以外にも、やるべきことが沢山ある。もうし気を遣ってしいところなのだが、ペトラにそれを注意したところで、きっと聞きれてもらえる可能は限りなくない。
「だって、アルディアに言っても、絶対許可くれないじゃない」
「忙しいからな」
「だから、ヴァルトルーネ様の方に話を通しておいたの!」
……確信犯だった。
それならもう、許可とか云々の話ではない。
それに、もう現場に來てしまったのだから、このまま何もせずに帰る気にはなれなかった。
諦めて、俺はペトラに概要の説明を要求した。
「それで、今日はどういう任務なんだ?」
「聞いているでしょう。例の傭兵団についてよ」
「的に何をすればいい?」
「簡単よ。その傭兵団を引っ捕まえて、何を企んでいるのかを吐かせるだけよ」
穏やかな話ではない。
傭兵団の噂については、軽く伺った程度。
何か悪いことをしているという報はこちらに回って來なかった。
「危険な連中だとは聞いていないが」
「報統制しているもの。特設新鋭軍部の報は、例え専屬騎士のアルディアであっても簡単には知れないものってこと」
「なるほど」
彼の言う通り、俺は特設新鋭軍の一員ではない。
ヴァルトルーネ皇の専屬騎士という分なので、どこの組織に屬しているとかでもない。
特設新鋭軍に関して、大まかなことは把握しているが、その細部まで何もかもを知っているわけではない。
「で、そんな部外者の俺は、その傭兵団の連中と一戦えればいいのか?」
ペトラは首を橫に振る。
「ところが、話はそんなに単純じゃないのよ。見なさい」
ペトラに促され、仮設拠點の方に目を向ける。
改めて見て思うことは、調査というにはあまりにも大掛かりであるということだった。
特設新鋭軍の魔師ばかりであるが、小國と軽い爭いが出來そうなくらいに準備が整っている。派手な行軍をしていることを考えると、単なる調査とは思えないものである。
「これだけの人員、資を投して、私たちがアルディアに戦闘を任せっきりにするわけがないわ。これはね、エピカさんの指示によるものなのよ」
「エピカ卿の……」
「ええ、なんでも、その傭兵団がスヴェル教団についての重要な報を握っているらしくてね。敵か味方かは、まだ分からないんだけど、取り敢えず吐かせるものは吐かせてこいって」
無鉄砲な作戦である。
そんな無茶な容を任務に組み込むことがまかり通るのかと疑問に思ったが、そのエピカは元々帝國軍の魔兵師団長であることを思い出した。
そりゃ通るか……。
「まあ、話した通り強引な作戦だからアルディアの協力がしかったってわけ。得意でしょ、頑固者の口を割らせるの」
……はぁ、俺はその傭兵団の噂とエピカの突発的な思いつきに振り回されたというわけか。任務が終わったら、文句の一つでも言いたくなるような気分だ。
それに不本意な認識をけていることもどうかと思う。
「他に質問は?」
「いや、特にはない」
「そう、なら今回の作戦の指揮を取る子たちと挨拶でもしてきてちょうだい。あそこのテントに全員揃ってるだろうから」
そう言い殘して、ペトラはどこかへ行ってしまった。
彼自も指揮する立場。
々と忙しいのだろう。
──仕方ない。行くか。
ペトラに言われた通り、俺は指揮たちが集まるテントの方へと足を進めた。
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