《世界最強はニヒルに笑う。~うちのマスター、ヤバ過ぎます~》最強は準備を始める⑰
遅くなりました。
厚のをつけたアンコウは、ゲージも表示されて無事攻撃が通るようになった。
それはそれでいいのだが、アンコウの攻撃は今の私たちにとってえげつないの一言だった。
回復がいれば、麻痺毒や普通の毒は解除できる。それすらできない狀態で解除不可の激毒が、PTメンバーたちのHPをゴリゴリと削る。
ぶっちゃけ回復は私の仕事ではないと言いたいところだったけど、攻撃を與えるだけで毒になるアンコウを相手にそんな事言ってられない狀態に……。
バフを回しながら、走り回り回復、解毒のPOTを互に投げ続ける羽目になった。
誰よりも私が地獄を味わった気がする。
『なんで紙裝甲しかいない時に限って……』
『renありがとー。何とか生き殘れたよー』
『激毒の減りがヤバイね。300/10秒なんて死ねって運営が言ってるよねw』
『笑えねーけど、もう笑うしかねーw』
『キツイけどドロップと経験値はいいっすねココ』
『回復いない時點でくる場所じゃない予』
アンコウのゲージを削り切り、立て直しを図るための休憩の間もHPは減り続けている。
本人たちは平気そうに話しているが、ガツンと減るゲージを見ているのも怖いほどだ。
激毒はPOTで補填しても十五分経つまでは減る仕様のようで、気分的に來なかったチカと宮ネェを恨みたくなる。
グダグダと話しつつ大和激毒が消えた時點でも再びモブを探して歩き出す。
2歩も進まないに大和の斜め上の巖影から骨のウツボがぬるっと這い出て攻撃を仕掛けてくる。
気を抜いていた私も含め全員が驚き聲を上げたものの直ぐに大和がタゲをとり、見ていたミツルギがディティクションスクロールを放り投げた。
ミツルギさんもかなり連攜をとれるようになったものだと、一人心する。
を纏ったウツボの名前はシー・スネイクと表示されていた。
『ウツボが海蛇とか捻りがなさすぎる! しかも蛇の癖にウツボより兇暴な顔で目が六個もあるってキモいわ!!』とキヨシがぶ間に、攻撃特化のPTメンバーたちによってウツボ改め海蛇は瞬殺されていた。
ドロップも経験値も酷くしょぼい。さっきのアンコウの三分の一と言った合だ。
それを踏まえて考えてみた私の予想だが、海底のモブには二種類の強さがあるのかもしれない。
さっきのアンコウとウツボのさを比べてみるとその対比がやけに目立つ。
その過程で考えるとアンコウのように離れていてもマップに敵表示があるアクティブモブが強くて、範囲にらないと表示されないノンアクが弱いと言う仕様なのだろう。
『海蛇クソまずっ! アンコウが経験値もドロップも良いからアッチ狩りたい』
『なら、POT無くなるか誰か死に戻りするまで周回して強いの狩ろうか?』
『さんせー』
大和の意見に頷きつつモブの表示を探して歩き回る。必ず同じ場所に湧くわけではない。
マップを見ながら強いモブを探してウロウロしていると、PTメンバーが引っ掛けるのか、いちいち弱モブが影から飛び出してくる。
それに驚いていたのも數回で、誰がファーストアタックを弱モブに決めるのかを競い始める始末。
ダイオウイカを倒した所で一時間が経ち一度休憩をれる事になった。
『紙裝甲なんだから、mob引っ掛けにいかないで……』
回復する私のにもなってほしいといういみあいを込めて愚癡をこぼす。毎回誰かしらが弱モブにもぐもぐされる度にPOTを投げているのだ。
良い加減、自分の回復ぐらい自分でしてほしい。
『わざとじゃないっす!』
『ちょっと橫に行っただけだって』
『ren、回復してーー』
言ってるそばから何故、イソギンチャクにもぐもぐされてるの?
ため息しか出ない狀況を作り出した四人にジト目を向けながら、私はキヨシを回復する。初期のヒールなら使える。POTの殘りを考えるとここで使うのは正直勿ない。きゅうけいちゅうだしこれで良いだろうとチマチマ回復を飛ばす。
『renちゃん……POT投げてくれー。回復が全く追いついてないから、俺死んじゃう』
『自分でやって?』
『まぁ、今はモブいないし、自力回復しようw』
唯一の味方が聖劉だけってどうなのさ……。
『皆、大丈夫かな?』
『おう』
『うっす』
大和の聲を合図に木を引き締め直す。もちろんバフも更新しておく。
私もマップ上でもかなり近い場所に赤い敵のマーカーが出ている。そろりそろりと近づき、魚影が見えると同時に大和がく。
打ち上げられたディティクションスクロールの燈りで目視出來るようになったモブは、見間違いでなければうすあおい鱗を持った海竜だった。
牙を剝く海竜の縦に裂けた金の瞳がギロリと大和を睨め付ける。それが合図になり、壯絶な戦いが始まった。
海竜は素早いきで尾を振り、髪裝甲たちの攻撃を避けつつダメージを加えてくる。
鼻面と盾がぶつかる度、威力に押されジリジリと大和が後退させられ、全攻撃の水魔法を使ってくるせいで私やキヨシまでもがHPを減らしていた。
『ren! これ使え!』
源次から放り投げられた一振りの刀は、見事に私の手元へ來た。
見るからにボロボロで刃こぼれしてるけども……一これで何をしろと? まさかこれで攻撃しろとか言わないよね?
『ren、それの武スキル使え』
『そ、その武は!!』
『すげー源次さん、あっ十萬回叩いたんっすか?』
『暇つぶしになw』
意味のわからない會話を繰り広げるPTメンバー達を放置して、とりあえず武を裝備すれば“慘刀”と言う名前が見えた。
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