《妹と兄、ぷらすあるふぁ》ニンジンと馬
一冊の本を読み終わってパタンとあたしは両手で本を閉じます。
どんな本でもだいたいそうなのですが、読み終わると何とも言えないを覚えるのと同時に、果たして自分は今のままでいいのかと考えてしまいます。
語の主人公達のように、何かをやらなくちゃと思って仕方なくなります。
「ねぇ、あーにぃ」
あたしは、この覚に耐えられなくなって口を開きました。
「どうした、妹よ」
お兄ちゃんからは何時もの返事が返ってきます。
「毎日、毎日同じことしてて良いのかな?」
あたしの言葉にお兄ちゃんは首を傾げて考えます。
「何かやりたいことでもあるのか?」
お兄ちゃんに問われ考えてみますが何も思いつきません。
「無いけど……何もしなくていいのかなって。何だか無駄じゃないかなって……」
この気持ちをどういったらいいのか解らなくてあたし自意味のわからない言葉を口にしてしまいます。
「例えば何かしたとして、妹は何が目的なんだ? 未來の幸せとかか?」
「たぶん……」
自信もなく答えます。
「だったら、何かやりたいことがあるなら兎も角、無いんなら明日は幸せが來ると思いながら1日過ごせばいい」
「明日幸せにならなかったら?」
「明日、『明日は幸せになる』と思いながら過ごせばいい」
お兄ちゃんの言葉に首を傾げます。それから思いついたイメージを口に出します。
「何かニンジンを目の前にぶら下げられたら馬みたいだね」
お兄ちゃんは一度キョトンとして、それから「それもそうだな」と、笑っていました。
すべての幸せは向こうから來るわけではないですが、半分くらいは向こうから來るんじゃないかと思います。
幸せにりたいけど、どうしたらよいのか解らず空回るよりは、解るまで寢て待ってみるのはどうでしょう?
【書籍化・コミカライズ】実家、捨てさせていただきます!〜ド田舎の虐げられ令嬢は王都のエリート騎士に溺愛される〜
【DREノベルス様から12/10頃発売予定!】 辺境伯令嬢のクロエは、背中に痣がある事と生まれてから家族や親戚が相次いで不幸に見舞われた事から『災いをもたらす忌み子』として虐げられていた。 日常的に暴力を振るってくる母に、何かと鬱憤を晴らしてくる意地悪な姉。 (私が悪いんだ……忌み子だから仕方がない)とクロエは耐え忍んでいたが、ある日ついに我慢の限界を迎える。 「もうこんな狂った家にいたくない……!!」 クロエは逃げ出した。 野を越え山を越え、ついには王都に辿り著く。 しかしそこでクロエの體力が盡き、弱っていたところを柄の悪い男たちに襲われてしまう。 覚悟を決めたクロエだったが、たまたま通りかかった青年によって助けられた。 「行くところがないなら、しばらく家に來るか? ちょうど家政婦を探していたんだ」 青年──ロイドは王都の平和を守る第一騎士団の若きエリート騎士。 「恩人の役に立ちたい」とクロエは、ロイドの家の家政婦として住み込み始める。 今まで実家の家事を全て引き受けこき使われていたクロエが、ロイドの家でもその能力を発揮するのに時間はかからなかった。 「部屋がこんなに綺麗に……」「こんな美味いもの、今まで食べたことがない」「本當に凄いな、君は」 「こんなに褒められたの……はじめて……」 ロイドは騎士団內で「漆黒の死神」なんて呼ばれる冷酷無慈悲な剣士らしいが、クロエの前では違う一面も見せてくれ、いつのまにか溺愛されるようになる。 一方、クロエが居なくなった実家では、これまでクロエに様々な部分で依存していたため少しずつ崩壊の兆しを見せていて……。 これは、忌み子として虐げらてきた令嬢が、剣一筋で生きてきた真面目で優しい騎士と一緒に、ささやかな幸せを手に入れていく物語。 ※ほっこり度&糖分度高めですが、ざまぁ要素もあります。 ※書籍化・コミカライズ進行中です!
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8 50神様に楽しめといわれたからお言葉に甘えてチートで無雙しようと思う
俺は神様の手違いで死んじゃったけど神様に異世界を楽しめといわれたからお言葉に甘えてチートをガンガン使っていこうと思う
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