《妹と兄、ぷらすあるふぁ》あっさりと
「こう、家ってものが無いと広いのに、ものが多いと狹くなるわよね」
「何當たり前のことを言っているんだ?」
「ふと思っただけよ。そろそろ新生が引っ越してくる時期じゃない」
「もうししたらだろうけどな。はやい人で三月末くらいじゃないか?」
そう言えばもうすぐ中學校も卒業式だなと思いつつ、二人の話を聞いています。
ねぇねも引っ越してきたんだなと思って、尋ねてみる事にしました。
「ねぇねも引っ越してきたばかりの方が広かったって思いますか?」
「広かったわね。ものが無くなって改めてこんなにこの部屋広かったんだって思ったわ」
「ねぇねの家ってワンルームなんでしたっけ?」
「ワンルームね。一部屋しかないけど、二~三人くらい手足をばせるくらいの広さがあったのに、結局布団を一枚敷く分の広さになっていたのよ。
やっぱり、簞笥とか本棚は場所取るわ」
普段からおいてあるので気にしていませんでしたが、うちのリビングだとソファとテーブルが無ければもっと広くなるかもしれません。
さて、こんな話をしてねぇねが帰るとなった時です。
玄関で靴を履いたねぇねがふと思い出したように話し出しました。
「そう言えば、一応今日でここに來るの最後になると思うから」
「突然だな」
「明後日引っ越すのよ。家に帰っても、もう最低限のしかなくて寂しいわ」
だから、部屋の話をしていたのかとも思いましたが、問題はそこではありません。
あたしが何かを言おうとして、言えないでいたら、ねぇねが「じゃあ、妹ちゃん。またね」と手を振って出て行ってしまいました。
ねぇねはこれで離という事になります。
でも、たぶん卒業式の日には帰ってくるような気がします。
幼女無雙 ~仲間に裏切られた召喚師、魔族の幼女になって【英霊召喚】で溺愛スローライフを送る【書籍化&コミカライズ】
【サーガフォレスト様から1巻発売中&続刊決定!吉岡榊先生によるコミカライズ準備中!】 私は勇者パーティーのリリス。その勇者に裏切られて倒れていた私を助けてくれたのは魔族の四天王。そして、彼らの好意もあって魔族になったんだけど…。その時の手違いで幼女化してしまう。 「おい、邪竜を倒してこいって言ったよな?」 「けんぞくに、なるっていうから、ちゅれてきたー!」 そんな幼女が無雙する反面、彼女を裏切った勇者パーティーは、以前のような活躍もできずに落ちぶれていく。 そして、私を溺愛する父兄も「こんな國、もう知らん! 我が領は獨立する!」と宣言する。 獨立後は、家族で內政無雙したり、魔族領に戻って、実家の謎を解いたり。 自由気ままに、幼女が無雙したり、スローライフしたりするお話。 ✳︎本作は、拙作の別作品と同名のキャラが出てきますが、別世界(パラレル)なお話です✳︎ 舊題「幼女無雙 〜勇者に裏切られた召喚師、魔族の四天王になる。もう遠慮はなしで【英霊召喚】で無雙します!〜」 © 2021 yocco ※無斷転載・無斷翻訳を禁止します。 The author, yocco, reserves all rights, both national and international. The translation, publication or distribution of any work or partial work is expressly prohibited without the written consent of the author.
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