《ロング・ロング・ラブ・ストーリーズ 4度目のさようなら that had occurred during the 172 years》第2章 1983年 プラス20 – 始まりから20年後 6 二十年前の約束(4)
6 二十年前の約束(4)
――二十年後、またこの場所に來てほしい。
あの時、伊藤は確かにそう言った。
「二十年後だ……きっかり、同じ時刻に、この場所に來て、今と、同じところから、この巖をしっかり、見ててくれ……彼のために、必ず……必ずだ、ぞ……お願い……だ」
息も絶え絶えだったが、死ぬこと以上に伝えられないことを恐れるように、彼は懸命にそう言い殘し、さらに巖の方を指差したのだ。
二十年経ってから、必ずあの場所を訪れる。
大學にっても、その約束はしっかり頭に殘っていた。しかし就職して実家を出た頃から、徐々に思い出すことも減っていく。
さらに彼は社後しばらく、直営店のある地方への転勤が続いた。その後、銀座にある本社配屬となった頃には、約束そのものについて疑うようになっている。
だいたい、二十年後のあの場所に、今さら何が起きるというのか?
考えれば考えるほど……智子がいなくなったという苦しみから逃れたくて、己自で作り出してしまった〝でまかせ〟だろう、とまで彼は思うようになっていた。
だからここ數年はその日が來ても、あの約束を思い出すことはなかった。
そしてこのまま何も起きなければ、永遠に忘れ去ったままでいられたのだろう。
ところがあの夜、剛志は十何年ぶりに二人の名前を耳にした。
【書籍化&コミカライズ】追放悪役令嬢、只今監視中!【WEB版】
【12/15にコミックス第1巻が発売。詳細は活動報告にて】 聖女モモを虐めたとして、婚約者の公爵令嬢クロエ=セレナイトを追放した王子レッドリオ。 だが陰濕なクロエが大人しく諦めるとは思えず、愛するモモへの復讐を警戒してスパイを付け監視する事に。 ところが王都を出た途端、本性を表す『悪役令嬢』に、監視者たちは戸惑いの嵐。 ※本編完結しました。現在、不定期で番外編を連載。 ※ツギクルブックス様より書籍版、電子書籍版が発売中。 ※「がうがうモンスター」「マンガがうがう」でコミカライズ版が読めます。 ※世界観はファンタジーですが戀愛メイン。よく見かける話の別視點と言った感じ。 ※いつも誤字報告ありがとうございます。
8 83【完結】「お前の嫉妬に耐えられない」と婚約破棄された令嬢の醫療革命〜宮廷醫療魔術師に推薦されて、何故か王國の次期騎士団長様に守られる生活が始まりました〜【書籍化】
《エンジェライト文庫様より発売中!》 サクラ・オーラルはメイル王國の子爵令嬢だ。 そんなサクラにはウィンという婚約者がいた。 しかし、ウィンは幼馴染のモミジのことをサクラより大切にしていた。 そのことについて指摘したらウィンはいつも『モミジは妹みたいなもの』としか言わなかった。 そんなウィンにサクラは徐々に耐えられなくなっていた。 そしてついにウィンから「お前の嫉妬に耐えられない」と婚約破棄をされる。 サクラはこれに文句がなかったので少し癪だが受け入れた。 そして、しばらくはゆっくりしようと思っていたサクラに宮廷魔術師への推薦の話がやってきた。 これは婚約破棄された子爵令嬢が王國トップの癒しの魔術師に成り上がり、幸せになる物語。 ※電子書籍化しました
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