目が覚めたときすでにティナは起きていた。

ティナは俺が起きたのにすぐに気が付くと俺の方を向いた。

「おはようございます」

夢とは言っていたけど、そこで何があったのか俺はきちんと覚えている。まぁ今は気にしても仕方ないか。まぁ、でもせっかくの忠告だ、しは心にとめておこう。

「おはよう」

俺はティナへと挨拶を返し、起き上がり、コートを著て腰のベルトに天叢雲剣を差す。

コンコン

丁度いいタイミングでドアをノックする音が聞こえた。

「朝ごはんの時間ですよ」

昨日のだ。どうやら朝ごはんのお呼びがかかったみたいだ。

ティナと一緒に一階へと降り、朝ごはんを済ませる。やはりおいしい、だがやはり、お米がしくなるなこれは、そして俺はご飯を食べながら大まかに今日しようと思っていることをティナに伝える。

「今日はこのあと二人でギルドに登録して、一個ぐらいクエストをけたいと思う、けどその前にティナの武も見に行きたいと思う」

「私のですか?」

「そう、確かステータス見たとき剣ってあった気がするから、何か持ってた方が安全だろ?」

ティナは剣などの武になりそうなものは持ってなかった。まぁ普通こんな子がが武を持っているとは考えないが、この世界は危険なことがいっぱいだからな。自分で自分のを守れて損はない。

「よく覚えていましたね。子供のころし使っていた程度ですが、あった方が嬉しいですね」

「お金はたりそうか?」

「あっはい、それは大丈夫です」

とりあえず、今日の俺たちの方針が決まったところで、準備を整え宿を出た。

まず向かうのは武屋だ。市場を歩いている時に、武屋らしき場所を見つけたのでその中にる。中にると壁には盾や大型の斧などが立てかけられていて剣や弓もちゃんとあり、まさに武屋ってじだ。

「誰かいないのか?」

店にって、店員らしい人は見つからなかったので、聲を出して呼び掛けてみる。

「なんだ?客か?」

奧の方から一人の男が出てきた。し大柄でまさに鍛冶師ってじだ。男が出てきた扉からは熱気が漂っていた。俺の推測も間違いではないだろう。とりあえず、今は目的を済ませよう。

「ちょっと小さめの剣を見にき……」

こちらが話してるのにもかかわらず、男の目は俺の腰にある刀へと向いていた。

《対象の男がますたーの刀に武鑑定を行使していることを確認しました》

頭に響いたのはエルの聲だ。

これって見られて困る?　まぁ元神刀だし、てか今は妖刀だし。ばれたらやばいのでは?

《いえ、普通の人の鑑定ではすべてを見ることはできないでしょう》

たしか俺も鑑定のスキルあったよな。

ふとステータスカードの欄にあったスキルを思い出し、鑑定のスキルを天叢雲剣へと使う。

『天叢雲剣

屬　：闇

ランク：S

練度　：15

狀態　：妖刀化

スキル：闇魔法　意思疎通　人化　刀　殺気　気配察知

ユニークスキル：自在

パッシブスキル：斬耐　』

どうやら鑑定のスキルは、魔力を込めれば込めるほど度が上がるようだ。自分所有の武等については無條件で見れるらしい。

そして、鑑定した結果。ちょっと見過ごせない単語がいくつかある。けどその前に。

エル、この報あの人にはどこまで見えてる?　コレの度合いによって、俺の対処が変わる。変な噂が広まっては困るしな。

《名前、ランク、練度程度かと》

よかったスキルや妖刀であることまでは見えないようだ。

さっきまで刀を見ていた男は俺に向き直る。俺はもうこの後の展開が予想できている。

「こんな業、見たことがない。頼む。この刀譲ってくれ」

あーやっぱり、まぁそれは、こんな刀みたらしくなるよね?　まぁ、あげないけど。

「嫌だ」

俺は簡潔に短く拒否した。そしてし付け加えておく。

「これは俺の大切なものだ、誰にも渡すつもりはない」

〝………〟

鑑定してスキルを知ったからだろうか、何かじるがある、けど確かめるのは後だ。

「ちっそう言われたら手を出せねーな」

案外、分かりがいいようだ。よかった。これで無理やりにでも！　とかなってたら俺はためらわずこいつを切るだろう。めんどくさいのは嫌いだが、敵意のあるやつには容赦しない。

俺は再度、男に目的を伝えると一旦、奧へと戻り一振りの剣を持ってきた。

剣は普通に切るような剣ではなく突くことを重視したいわゆるレイピアと呼ばれるものだ。

重さも軽く、細い刀が特徴だ。まさにの子向けの武と言えるだろう。

「これなら嬢ちゃんでも使えるだろう」

そう言って男はティナにレイピアを渡す。

レイピアをとったティナはレイピアを抜刀しし空間のある場所へ行くと試し振りをする。ししてからレイピアを鞘へと仕舞うとこちらに戻ってきた。

「重さもちょうどいいですし気にりました」

気にったようで、もう買うことを決めていた。一応言っておこう。

「それ切るじゃなくて突く武だからな」

「それぐらい見ればわかります！」

頬を膨らませてちょっとした怒りの表を向けてくる。だって試し振りで突く作見てないんだもん。

で、おいそこの、何見とれてんだ。

俺は、その緩みきった男の表に心の中でつっこんだ。

「じゃあこれを買うか盾とかはいるか?」

「いえ、大丈夫です」

「これいくらだ?」

「それは売れ殘りなんだ、男だと切る方が合うだろうしな、そうだなその嬢ちゃんに免じて銀貨５でいいよ」

「おい、ティナ」

俺はティナへと顔を向けた。

俺の表から何かを察したのか。俺に頷いてから、し男へと歩みより、ウルウルした表で男を見つめる。

「うっ４枚だ」

それでもティナの表は変わらない、ちょっと勢を低くして上目づかいもプラスしてずっと男を見つめる。

「う……さ、３枚でどうだ？」

まぁ売れ殘りで、コレならいい値だろう。さすがに、これ以上は男が可そうなのでここらへんでやめといてやろう。

俺は男に見せつけるように、ティナの頭に手を置き「じゃそれで」と。やりすぎたかな?

ティナが袋から男に銀貨３枚を渡し店を後にする。

すこし振り返ると、男の肩が落ちていたように見えたが、俺は気にしない。

「よし、武も手にったし、次はギルドだな」

俺たちは、次の目的地へと足を進めた。