《妖刀使いがチートスキルをもって異世界放浪 ~生まれ持ったチートは最強!!~》13:UNKNOWN
「大丈夫か?」
俺はようやく泣き止んだムラクモに聲をかける。
「うん、」
「それじゃあ今からギルドに向かうか。刀に戻ってくれるか?」
「わかった」
そういうとムラクモは俺の手を握った。そうすると、人化するときと同じくムラクモが黒い霧に包まれていく、黒い霧が晴れると俺の手にはいつも通り天叢雲剣があった。時間は晝頃、丁度良かったのでお金を払い宿で晝飯済ませる。
〝……〟
ムラクモがなんか食べたそうにしてるけど。いきなり一人増えてたら面倒だ、特にあの店員に見つかると、変なことになりそうだ。
(またこんどな)
〝うん〟
とりあえず納得してくれたみたいだ。また今度味しとこ連れて行ってやらなきゃな。
俺たちはギルドに向かった。宿からそこまで離れているわけでもなくすぐについた。結構大きかった。
ギルドにると中の視線が俺たちに向く、なんでこんなに視線が來るのか、その理由はティナが教えてくれた。
「ユウ様の髪のや恰好が珍しいからではないのでしょうか」
そう言われて周りを見渡すと確かに黒髪の人なんて見當たらなかった。
だがそんなことはどうでもいい。ティナの鞄から伯爵にもらった紹介狀を出し、付嬢に渡す。紹介狀の中は読んでないが、それを見た付嬢が「し、々お待ちください」と言って奧へと戻る。しばらくすると付嬢が戻ってくる。
「ギルドマスターがあなたたちにお會いになるようです。どうぞこちらへ」
そういうと奧の方へと案される。案された場所は応接室のような場所だ。中にると赤髪の男が立っていた。この人がギルドマスターっぽいな
「君がユウ・ツキカゲ君だね? それとティナ・アカーシャさん。どうぞそこへ腰かけてくれ」
言われたとおりにソファーに腰掛ける。ソファーに座ると、ちょっと様子がおかしいティナに聲をかける。
「どうしたんだ?」
「こ、この方元炎帝さんですよ、ランクSの」
炎帝?なんじゃそりゃ。
「おっまだ僕のことを覚えてくれてる人がいるとはね、何十年も前の話だよ、今じゃ元冒険者のギルドマスターさ」
「炎帝?なんだそれは」
もう気になったので直接聞いてみることにした。めんどくさいのは嫌だしな。
「紹介狀に書いてあった通り君はあんまりこういうことは知らないようだね」
あの紹介狀に何が書かれているかは知らないが、異世界人っていうことは伏せられているようだ。まぁ、知られて面倒は嫌だからありがたいが。
「すまん」
「謝ることはないよ、簡単に言うとね。君にもステータスに屬があるだろ?それはその人が一番使える屬だ。だからだいたいの人はその屬をメインで活している。で、基本屬については知ってるだろ?」
ある程度宿でティナに聞いておいて正解だったな。
「ああ、基本屬は火・水・土・風・・闇、使える者はないが上位屬に氷・雷・重力・空間・時間だったと思うが」
「あってるよ。それで冒険者でSランク上位の者各屬1名ずつに僕の場合、火だったから炎帝ってわけさ」
「SSランクになるとどうなるんだ?」
「また呼び方が変わるんだけど、まぁそこらへんは気にしなくてもいいと思うよ。冒険してれば耳にると思うし」
「じゃあ上位屬を使えるはそんなにないのか?」
「ないね、まぁ知り合いに何人かいるけどそれでもないと思うよ、特に時間はね」
「最後だ。お前はこの中以外の屬を知っているか?」
俺の言葉に、首をかしげる元炎帝さん。
「これ以外の屬?僕は知らないな、というかそんなものあるのかい?」
「あとで登録するとき見るんだろうからいいか、<顕現>」
名前、種族、年齢、屬、職以外を暗號化しカードを渡す。元炎帝さんの顔は驚きに包まれていた。それはそうだろう、書かれている屬はUNKNOWN、不明とか未知とかそんな意味の言葉が書かれているんだから。
「こ、これは二つの屬を持つ人がいるのは聞いたことがあるがまさか不明とはね。君は何が使えるんだい?」
「今のところは闇だな、もちろんこのことは口外しないでくれ」
「あ、あぁ、わかってるこんなの知れたら大騒ぎだからね」
苦笑いする。面倒ごとは嫌いだ。
「それじゃあそろそろ本題へ行こうか、ティナさんもステータスカード見せてくれる?」
「あ、はい <顕現>」
ティナもステータスカードを呼び出す。ギルドに登録するときステータスカードを見せないといけないらしい、見せる項目は俺が暗號化してない部分、名前、種族、年齢、屬、職だ。
「はい二人とも確認したよ。君のは特殊だからね、ちょっといじって闇屬で登録させてもらうよ」
「ああ、それでいい」
「ほんとは登録で二人で銀貨2枚いるんだけど、伯爵が出してくれてるから大丈夫だよ。あと最後にパーティー登録はどうする?」
パーティはギルドの制度で、2人以上6人以下の冒険者で組める。パーティーはクエストの報酬などの分擔も出來、パーティーにもランクがあるためこれによっても報酬とかが変わったりする。まぁ、だいたいは仲良し同士や師弟関係、やりたいクエストが被った時などに使用されるそうだ。俺はティナがいるので、一応お願いしておこう。
「頼む」
「パーティー名とか決まってる?」
「そんなものがいるのか?」
「パーティにもギルドカードとは別に代表者にカードがあるんだよ、メンバーの名前とかパーティのランクとか書かれたね?だから登録にパーティ名がいるんだよ」
ティナを見ると首を橫に振る。俺はネーミングセンスとかないしな、何かいいは……
俺はあたりを見渡す。そしてある一カ所で俺の首が止まる。向いている先はギルマスの方。目線は自分のステータスカード。そして俺はパーティ名を口にした。
「じゃあ、UNKNOWNで頼む」
【書籍化/コミカライズ決定】婚約破棄された無表情令嬢が幸せになるまで〜勤務先の天然たらし騎士団長様がとろっとろに甘やかして溺愛してくるのですが!?〜
★書籍化★コミカライズ★決定しました! ありがとうございます! 「セリス、お前との婚約を破棄したい。その冷たい目に耐えられないんだ」 『絶対記憶能力』を持つセリスは昔から表情が乏しいせいで、美しいアイスブルーの瞳は冷たく見られがちだった。 そんな伯爵令嬢セリス・シュトラールは、ある日婚約者のギルバートに婚約の破棄を告げられる。挙句、義妹のアーチェスを新たな婚約者として迎え入れるという。 その結果、體裁が悪いからとセリスは実家の伯爵家を追い出され、第四騎士団──通稱『騎士団の墓場』の寄宿舎で下働きをすることになった。 第四騎士団は他の騎士団で問題を起こしたものの集まりで、その中でも騎士団長ジェド・ジルベスターは『冷酷殘忍』だと有名らしいのだが。 「私は自分の目で見たものしか信じませんわ」 ──セリスは偏見を持たない女性だった。 だというのに、ギルバートの思惑により、セリスは悪い噂を流されてしまう。しかし騎士団長のジェドも『自分の目で見たものしか信じない質』らしく……? そんな二人が惹かれ合うのは必然で、ジェドが天然たらしと世話好きを発動して、セリスを貓可愛がりするのが日常化し──。 「照れてるのか? 可愛い奴」「!?」 「ほら、あーんしてやるから口開けな」「……っ!?」 団員ともすぐに打ち明け、楽しい日々を過ごすセリス。時折記憶力が良過ぎることを指摘されながらも、數少ない特技だとあっけらかんに言うが、それは類稀なる才能だった。 一方で婚約破棄をしたギルバートのアーチェスへの態度は、どんどん冷たくなっていき……? 無表情だが心優しいセリスを、天然たらしの世話好きの騎士団長──ジェドがとろとろと甘やかしていく溺愛の物語である。 ◇◇◇ 短編は日間総合ランキング1位 連載版は日間総合ランキング3位 ありがとうございます! 短編版は六話の途中辺りまでになりますが、それまでも加筆がありますので、良ければ冒頭からお読みください。 ※爵位に関して作品獨自のものがあります。ご都合主義もありますのでゆるい気持ちでご覧ください。 ザマァありますが、基本は甘々だったりほのぼのです。 ★レーベル様や発売日に関しては開示許可がで次第ご報告させていただきます。
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