《TSカリスマライフ! ―カリスマスキルを貰ったので、新しい私は好きに生きることにする。―》第4話 初めてのカリスマ
突然ですが、私が通う小學校には制服があります。
白いワンピースのような制服で元の大きな赤いリボンが特徴的。
そして何よりふんわりとした白いベレー帽子があるのがとても可いのです。
何故か分からないがわふーと言いたくなりますが、とりあえず綺麗だ可いだ言ってくれる妹達の頭をでておきましょう。
妹のメグちゃんも馴染の花ちゃんも頭をでると目を細め気持ち良さそうに顔がけさせます。
でるテクニックのレベルが上昇する音が聴こえますが、もしかしたらもうカンストしているのかもしれません。
二人が産まれて五年間、もう數えられない程にでてきましたから!
もう一生で回していたいほど可い。
行かないでーと言う二人を宥めて、私はお母さんの手を繋いで學校へ向かいました。
因みに二人は花ちゃんママに連れられ花ちゃんの家で遊ぶらしいので安心です。
一人じゃ危険だからね、実は私がお母さんにそうするように言っておきました。
お母さん……天然だから……私が注意してないと!
これまでも両親やメグちゃん、花ちゃん、更には花ちゃんパパママにまで私は様々な事を言っています。
助言だったり改善してほしいことだったり、そして前世には中々出來なかったおねだりだったり。
生まれて數年の子供に言われるのは癪かと思いましたが全員笑顔でけれてくれています。
やはり可いは正義か、正義なのか!
あとお母さんよ、あまり私を天才だともて囃さないでおくれ。
鼻高く調子に乗りたくないしそれにこれは前世の知識でのズルなのですから。
高校生にでもなればメグちゃん花ちゃんの方が賢くなるかもしれないよ。
「……二人より馬鹿になっちゃったら、お姉ちゃんって慕ってくれなくなるかもしれない」
輝かしい未來にりをじた私は頑張って勉強しようと心に決めました。
二人に幻滅されないよう、頼れるお姉ちゃんになるために頑張ろう。
學式は相変わらず考え事をしているといつの間にか終わっていました。
小學校だから校長先生の話どころか學式自が短いようで、特筆すべき事は途中で挨拶していた理事長先生が綺麗で若めなだった事でしょうか。
理事長ですし頭も賢くてお金持ちなんだろうね!
おっと、先生たちの導に従ってお母さんと手を繋ぎ直し、これから一年過ごすクラスへと歩き出します。
小學校への學は二度目だけど新しいクラスに行くのはちょっと張するね……。
騒然とした教室の中、大40人前後の新生が各々親と喋ったり張して泣いていたり。
賑やかと言えば聞こえはいいですが、神年齢がずば抜けている私にとっては結構耳障りだったりします。
しかしメグちゃん花ちゃんのお世話を手伝う過程では日常茶飯事だった為、意図的に聞かないように頭が切り替えてくれる。
まるで練のお母さんのようなじでしょうか。
そんな騒ぎも先生がってくると徐々に収まっていきます。
まぁ殆どが親に靜かにしなさいと言われて口を紡いているわけなのですが。
ってきた先生は若いの先生で黒い髪を正面から見て左側で纏めた髪型をしています。
綺麗というよりは可いという言葉が似合う顔が張のためかし強張っています。
「みなさん初めまして! 私はこのクラスで皆に勉強を教える先生です。名前は、九重柚梨ここのえ ゆずりです! 皆さん覚えてくださいね!」
全員の元気な合いの手により気分を良くしたのでしょうか、九重先生は張した面持ちから笑顔へと変わりました。
先生可いな。
「それじゃあ皆さん順番に自己紹介してみましょうか! それじゃあ私から!」
テンションの高い九重先生の自己紹介が始まりました。
背丈はそこまで高くなく、どちらかと言うとまだ學生をしてそうなさをじる先生。
歳は二十二歳の新人教師で生まれも地元もこの地域だそうです。
好きなものはハンバーグって、これは子供たちに合わせてきているのだろうか。
それとも……素?
「皆さんと一年間楽しく勉強できたら嬉しいです! じゃあ次、名前の順で……小豆あずきさんお願いします!」
「は、はい!」
こうして自己紹介が始まった訳ですが、どうやら皆張しているみたいで何度か親が助言をしている姿が見えました。
この自己紹介、私にとっても重大な意味を持ちます。
何しろ小學校一年生なわけだからしっかりした自己紹介だと目立つでしょう。
しかし生まれて六年、新しい人生では好きに生きると決めたのです。
ズバリ! ここで一気に頭の良さをアピールしてクラスメイトからも先生からも親さん達からも好印象を得るのだ!
「はいありがとうございます! では次、諸弓さんお願いします!」
「はい。諸弓千佳です。私が好きなのは妹のメグちゃんや友達の花ちゃんと遊ぶことです。皆とも仲良く出來ればいいなと思っています。よろしくお願いします」
言い切ったぞ、ふんすと思いながら席に座ると、周りはこっちを見て唖然としています。
ふっ……圧倒的なカリスマを見せつけてしまったぜ。
とりあえずお母さん、隣席の子の親にうちの子はすごいんですよーって言うのやめて! 恥ずかしいから。
「す、すごいしっかりとした自己紹介をありがとう! 先生よりもしっかりしてるね!じゃあ次は……」
しまった。若干先生が引いてる!?
でも向こうもすぐ立ち直って進行してるし、きっと大丈夫なはず。
また今度フォローしときましょう!
そうして自己紹介が過ぎて明日からの予定について連絡が終わり、今日はお開きとなりました。
皆もザワザワとき出したし、私もお母さんと一緒に帰りますかー。
「も、もろゆみさん!」
「へ? あ、なんですか?」
する二人の天使が家で待っているのだ……と心の中で呟いていたら、前の席の子が話しかけてきました。
敬語だけだと威圧してしまうかもしれないので笑顔で応対します。
「さっきの自己紹介、す、すごくかっこよかったよ!」
「ありがとう。あいちゃんも可かったよ」
「あ、ありがとう」
先程の自己紹介で聞いた事は大覚えたと思います。
さぁ私の脳データベースを開くよ!
この子の名前は室崎むろさき あいちゃん。
好きなものは犬で自宅でラブラドールを飼っているらしい。
短く両側に跳ねた黒い髪とクリっとした大きな目が、元気なちゃんを引き立たせています。
隣でお母さんがまたこの子は口説き文句を……と呟いているが、ごめんよ。
噓は控えて本音で喋るって決めてるんです! の子と仲良くなりたいんです!
「ちゃん、明日からもよろしくね。よかったらお友達になってくれないかな?」
「う、うん! お友達になろ! えっと、ち、ちかちゃん!」
「よろしくちゃん!」
小學校一人目の友達ゲットだぜ。
「うちもええ? 友達なりたい!」
ちゃんと話していると左隣りの子も話しかけてきました。
因みに右隣は壁です。
実質的には廊下と繋がった窓だけどね。
さすがの人生二回目の私をもってしても、壁と友達にはなれないかなぁ……。
「うん、いいよ湖月こづきちゃん。湖月ちゃんも明日からよろしくね」
「ありがと~! ちかちゃんもあいちゃんもよろしゅうな!」
「よろしく、こ、こづきちゃん!」
一気に二人目もゲットだぜ。
彼の名前は梅田湖月うめだ こづきちゃん。
好きなものは抹茶とお笑い。
言葉と好きなものから分かる通り関西人である。
去年こっちに引っ越してきたらしくボケもツッコミも出來る萬能タイプだそうです。
あ、ここは東京の辺境で都會からはし離れた住宅地に住んでます。
それからしだけお話した後、メグちゃん花ちゃんが待っているのを不思議な波でじた私は二人に別れを告げて、お母さんと共に學校を後にしました。
「おねえちゃああああああん!」
「ねえねえええええええええ!」
「ただいまメグちゃん、花ちゃん」
家に戻る前に花ちゃん宅へと向かうとの再會のように二人が駆け寄ってきたので両手を広げて抱き締めます。
あぁ幸せ。
前世では妹が可くないとクラスの會話を盜み聞きしていたけど、あれはきっと噓だったのでしょう。
こんなに可い妹たちが居て幸せです!
學式のお祝いとしてファミレスへ向かうことになった私は、いつまでも離れない二人を引きずるように歩き出します。
後ろでお母さんと花ちゃんママが笑っていますが実は灑落にならないくらい力が持って行かれてる。
一人ならまだしも二人だからなぁ。でも、お姉ちゃん頑張りますよ!
する二人の笑顔のために!
その日の夜、一緒にファミレス行きたかったとお父さんと花ちゃんパパは膝を著いていました。
井戸の中【完】
裏庭にひっそりとある、その古びた井戸。 誰からも忘れ去られて腐って黒ずんだ姿は、近付くのも恐ろしい程にとても不気味だった。 ーーだけど、それ以上に不思議な魅力があった。 次第にその井戸に取り憑かれてゆく俺。 そこは、俺の過去を隠す秘密の場所ーー。 ↓YouTubeにて、朗読中 https://m.youtube.com/channel/UCWypoBYNIICXZdBmfZHNe6Q/playlists ※ 表紙はフリーアイコンを使用しています 2018年10月29日 執筆完結作品
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