《【書籍化作品】自宅にダンジョンが出來た。》誰がために鐘は鳴る(6)

一気にキナ臭くなってきたな。

そもそも、國家がそんなに簡単に人の命を奪っていいものなのか?

いくら、國が混するとは言っても程度というものがあるだろうに……。

――主、山岸直人。

なんだ?

――年間3萬人も自殺者が出る日本國において200人の死者は誤差にすぎません。

――効率面から見れば、たった200人で國のを未然に防げるのですから合理的と言えます。

………………そう……だな……。

スキル「大賢者」の言っていることは間違ってはいない。

間違ってはいないが……、殺された者にも家族や子供が居たかもしれないのだ。

――主、山岸直人。貴方も殺される一人だったということを忘れてはなりません。

……たしかにな。

が、俺に向かって拳銃を向けて撃ってきたときは心驚いたからな。

それにしても、自衛隊というのはいつも拳銃を所持しているものなのか?

――答えは否です。山2等陸尉は、陸上自衛隊の階級を持っていますが実際のところは、日本ダンジョン探索者協會の特殊戦隊班に所屬しています。

――日本ダンジョン探索者協會は、高レベルの探索者が殺人などを犯した際に、生死問わず処理する権限が與えられています。そのために拳銃の攜帯は、日本ダンジョン探索者協會の特殊戦隊班には許可されています。

……ふむ。

だが、どうして――、そこまで日本ダンジョン探索者協會は力を持っている?

――日本ダンジョン探索者協會の先駆けの組織となる、日米合同の海兵部隊は、現レムリア帝國が滅ぼした國が亡ぶと同時に竹島の奪還作戦を行い功させたからです。

――その際の、死者はゼロと言うこと。あとは長年、不當に奪われていた島と領海、奪われた際に犠牲になった100人を超える日本國民、4000人を超える拘束された日本國民の無念を晴らしたという理由から、日本國だけでなく海外からも高い支持をけたためです。

――その中には、1年後の日本國総選挙で圧倒的支持を得て當選した第99代日本國総理大臣 夏目(なつめ) 一元(かずもと)が指揮として居ました。

それは、知っている。

しかし、竹島奪還を実行した日米海兵部隊が日本ダンジョン探索者協會の前だとは思ってもみなかった。

――というか、そこまで調べることはしなかったというのが正確なところだな。

「山岸直人殿。そろそろ到著しますぞ」

スキル「大賢者」とログで會話していたところで竹杉が俺に話しかけてくる。

車は、首都高を降りたあと銀座を過ぎ皇居の方へと走り始めた。

車は國道246號線に乗り換え、しばらく走る。

すると左手側に日の丸が掲げられた街頭が見えてきた。

車は左ウィンカーを出しながら左折し停車すると、首相邸までびている道を封鎖していたゲートが開けられる。

ゲートが開いたあとは、車は首相邸敷地を走り、首相邸前で停車した。

「山岸直人殿、到著しましたぞ」

竹杉が語り掛けてくると同時に、車のドアが開く。

車から出たあと、竹杉が車から出てくる。

「お待ちしていました」

車の外には3人の黒いスーツを著た男。

スキル「解析LV10」で確認したところ3人ともレベルは200を超えている。

「彼らは?」

「首相の案を擔當する者達です」

「なるほど……」

表面上は、竹杉の言葉に頷きながらも気を引き締める。

3人とも、報調査室と日本ダンジョン探索者協會殊戦隊班に所屬しているからだ。

やれやれ――。

正直に言ってくれた方がいいんだがな。

報調査室の男が先頭となり、そのあとを竹杉――、そしてその後ろを俺が著いていく恰好になった。

俺の後ろには2人の男が著いてくるが、サングラスをつけているせいで表を読み取ることが出來ない。

「こちらになります」

されたのは首相邸の3階――、南會議室。

竹杉のあとに俺も部屋にる。

――そして扉が閉まった。

は薄暗い。

――スキル「暗視LV1」を手にれました。

とりあえずスキル「暗視LV1」を起――、アクティブ狀態へと設定すると一瞬で室が明るくなる。

は、俺を含めて4人しかいない。

「お待たせいたしました。夏目総理」

竹杉が立ったまま、椅子に座っている人に語りかけた。

男は一度だけ頷く。

――そして、「気にすることはない。それより彼が?」と答えてきたのは、隣の椅子に座っていた男。

その男の顔は見覚えがある。

一応、念のためにスキル「解析LV10」で確認をしておく。

ステータス

名前 小野平(おのだいら) 五木(いつき)

職業 政治家 自由民政黨所屬 防衛大臣

年齢 52歳

長 176センチ

重 61キログラム

レベル3670

HP36700/HP36700

MP36700/MP36700

力24(+)

敏捷15(+)

腕力13(+)

魔力 0(+)

幸運19(+)

魅力21(+)

所有ポイント3669

――なっ!?

れ、レベル……、3670……だと!?

どうして、政治家が――、それだけのレベルを!?

――主、山岸直人。どうやら、政治家はレベルが上がりやすい質となっているようです。

どういうことだ?

――得られた報から確認できる限り、政治家は政策により國民の生殺與奪の権利を有しています。

――つまり、國民が自殺であっても通事故であっても、【死ぬ】と言う事象は【殺す】という事象に変換されるため、何もせずともレベルが上がるようです。

――特に與黨の場合は、それが顕著のようです。

なるほど……、まるでチートだな。

――主、山岸直人も一般の探索者の基準から見ればチートです。

スキル大賢者が突っ込みをれてくるが無視する。

その間も、竹杉と小野平の話は進んでいた。

「なるほど、彼が山2等陸尉が対応したという男か」

「はい」

「そうか……」

男は――、小野平防衛大臣は椅子から立ち上がると近づいてくる。

そして、俺の目の前で立ち止まる。

「初めまして、私は小野平(おのだいら) 五木(いつき)です。日本國政府、自由民政黨に所屬しております。今期は、日本黨の防衛大臣をしております」

別の政黨から抜擢? 俺は椅子に座ったまま一言も話さない男――、夏目一元へと視線を向けるが……、座ったままの男は、俺をまっすぐに見てきているだけで微だにしない。

――だが、相手が自己紹介をしてきたのだから俺も返さないわけにはいかない。

「山岸直人です」

俺の言葉を聞いた小野平は、突然――、「山岸直人殿、このたびは私の部下が大変ご迷をおかけ致しました」と、小野平防衛大臣頭を下げてきたと同時に、視界に半明のプレートが開きログが流れる。

――主、山岸直人。目の前に存在している不躾な輩との応対は私に任せて頂けますか?

スキル大賢者に任せる……か……。

何となく嫌な予がする。

――大丈夫です。

――なくとも20社以上、就職で落ちている主よりは渉は上手くできると自負しています。

――それに、主も私が日本國政府にどのようなメールを送ったのか、そこはご存知ではないと思いますので……。

好きで就職に落ちているわけではないんだが……。

一度大賢者とは、しっかりと話した方がいいな。

仕方ない。

大賢者が、どのような報で日本國政府とやりあっているのか分からないからな。

……それにしても、今回の大賢者はやけに積極的な気がするんだが、気のせいか?

――主、山岸直人。相手は、この國の日本國首相と防衛大臣です。

――こちらの言質を逆手に取ってきた場合、対応が難しくなります。

――そのため、私が対応した方がベストだと思います。

……仕方ない。

そこまで言うなら一回任せてもいいのかも知れないな。

――だが問題は起こすなよ?

――肯定です。

――それでは、最大限の戦力を持ってして敵を殲滅します!

殲滅って……、一応は話し合いをする前提なのだが……。

心の中で突っ込みをれながらも視界の半明なプレートに「――演武LV1をアクティブへ設定しました」というログが流れる。

それと同時にが勝手にく。

「大変、ご迷をおかけしました? 一、どこの口から、どういう意図を持って、そんな言葉を吐けるんだ?」

右手で前髪をかきあげる。

そして溜息じりに威圧LV10を発させながら、小野平防衛大臣へと視線を向け言葉を発する。

俺の様子に橫に立っていた竹杉が顔を変えるが、俺というよりも演武LV1を通して俺のと口をかしているスキル「大賢者」は口を開く。

「そもそも、部下の迷を上司が取るのは當たり前だろう? そして、拳銃を向けて発砲してきた時點で、大変! ご迷をかけた! ってレベルじゃないんだが? そのあたりまで考えて発言しているんだろうな?」

いつもとは打って変わって攻撃的な発言をするスキル「大賢者」。

まさしく言い方がクレーマーのようだ。

「申し訳ない。言葉を選び間違い――「何を言っているんだ?」……」

小野平が謝罪の言葉を言い終わらないに、スキル「大賢者」が言葉を被せる。

「俺は、別に謝罪をしてしいわけじゃない」

「どういうことでしょうか? 謝罪は必要ないと?」

「何を、どう考えたら――、そういう考えに行きつくんだ? 謝罪なんて言葉は、お前ら政治家が、問題を起こしたらいつもやっていることだろう?」

「それは……」

「お前達はいつもそうだ。何か問題を起こした時・外國人から獻金を違法と知っていたにも関わらずけ取った時、反社會的団や組織にパーティ券を買わせた時、裏で諸外國と繋がっていた時、法律に違反していた時――、全てにおいてお前らは責任を取ることはしない。口では、「ごめんなさい」と謝罪し、謝罪で済まない場合には、書が勝手にした事だと生贄にして逃げる。本當の責任や謝罪の取り方ってのはな――、自分自の進退をどうするか、それとも相手に迷をかけた以上のメリット提示するか、どちらかしかないんだよ。土下座? 謝罪? くだらないな――。それのどこに誠意が見えるというんだ?」

「そ、それは……」

「答えられないのか? 俺は、目に見える形で謝罪をしろと言っているんだが? それすら小野平、貴様には出來ないのか? いい年をして謝り方すら知らないとは日本の未來も先が見えるというものだな」

俺のは勝手にき――、壁際に寄せてあった椅子を片手で持つと南會議室の中央まで移させる。

そして椅子に座ったあと、両足を組む。

「さて、もう一度聞くが、この俺様に対して、どこまで日本國政府は謝罪の意を示せるのか――、それをまずは知りたいものだな?」

普段の俺では絶対に言わない言葉がスラスラと口から零れ落ちてくる。

スキル「大賢者」がった俺が発した言葉。

それに――、日本國首相邸3階――、南會議室の空気がピン! と張り詰める。

――俺としては、さすがに言い過ぎだと思うが。

だが、大賢者が言っていることは間違ってはいない。

陸上自衛隊所屬の山に銃口を向けられたのは紛れもない事実。

そして、普通の人間なら殺されていた。

それは覆しようの無いこと。

ただ、俺の能力がレベル補正のおかげで常人の域を遙かに超えた狀態まで強化された。

だから、死ななかった! と言うか避ける事が出來て傷1つ負うこともなかった。

それだけだ。

……ただし、もうし言い方というか遠まわしに渉する必要があったのでは? と思ってしまうが……。

――主、山岸直人。私達が相手をしているのは、事実を捻じ曲げ言葉巧みに責任から逃げい自らの保を第一に考え國民のことなど何も考えない愚かな政治屋です。

――彼らは政治家ですらありません。遠まわしに言ったところで自分の都合のいいように解釈するだけです。

そうか……。

ようやく理解できた。

スキル「大賢者」が、相手を殲滅すると言った意味が――。

――ご理解頂けまして幸いです。

いや、別に同意はしていないが……。

だが一応、許可を出した手前――、それにスキル「大賢者」に任せると言ったのだから、最後まで責任を持ってやり遂げてもらうしかない。

何せ、こんな中途半端なところで変わっても俺にはどうしようもないからな。

「謝罪の意ですか……」

「そうだ」

俺が思考中も大賢者は、小野平防衛大臣をまっすぐに見據えながら頷く。

「たとえばですが……、それでは目に見えると言えば金銭などでしょうか?」

「そうだな。金銭が一番、分かりやすいだろうな」

小野平の言葉に橫柄に頷く俺――、というか大賢者。

「――それで! 幾ら用意できるんだ? 俺様は、現金ニコニコ一括払いしかけ付けないぞ?」

「それでは……」

一度、小野平防衛大臣が夏目総理と視線をわすのが見えた。

「現金で1億など――」

「お前は、俺を舐めているのか?」

相手が言葉を言い終える前に大賢者が口を開く。

「貴様らに送ったメールは見たよな?」

「…………」

苦々しい表で頷く小野平防衛大臣。

「41だ! この數字が分からないお前らではないだろう? 分からなかったら不倫の証拠でも特ダネということでマスコミに配布してやってもいいんだが? なあ? 小野平。人様の稅金で若いが商売をしている場所で食う飯はうまいよな?」

「ギリッ! ……わ! わかりました! よ、4千百萬円で――」

「おいおい――、俺様もずいぶんと安くみられたものだな!」

もはや完全にヤクザモード。

脅しが多分に見られるが――、誰一人止めようとするものがいない。

威圧スキルと演武スキルの効果がどうかは定かではないが……。

「小野平。良い事を教えてやる。貴様らに送ったメールには添付ファイルがついていると思うが開いてみろ」

「添付ファイル?」

大賢者の言葉に、小野平は夏目総理の元まで小走りで向かうとテーブルの上に置かれていたタブレットを手に取り指をかしている。

そして、小野平防衛大臣の視線が左右にくと共に、彼の顔が真っ青になっていく。

「――こ、これだけの報をどこで……」

「お前が気にすることではない。それより、どうだ? 普段は、貴様らが管理・監視している一國民に自分達の報が筒抜けになった気持ちは? なぁなぁ? 今! どんな気持ちだ?」

大賢者が、ニヤ付いた顔で小馬鹿にした聲で小野平防衛大臣を煽り続ける。

「山岸直人殿。そのへんで――」

「いま、良い所なんだ。俺様の邪魔をするな」

すでに俺様モードの大賢者。

完全に暴走狀態にっていると見ていいのか?

――主、山岸直人。これらは全て演技です。相手の冷靜さを失わせこちらに有利な狀況を作り出しているところです。(私の趣味は99%しか含まれていませんので、ご安心ください)

……そうか。

一瞬、大賢者がドSなのだと勘違いしたが、有利な狀況を作り出す為なら仕方ないな。

明のプレートに表示された最後の方の文字は、小さすぎて見えなかったが問題はないだろう。

「さて、お前らには罪狀はいくつかあるが一つは、俺様の部屋に土足で踏みり盜聴を仕掛けたこと。拳銃を発砲してきたこと。そして會社のこと――、そして俺様の手間賃だ。いくら支払う? 別に貴様ら日本黨のスキャンダルが世界中に流れて日本のクリーンなイメージが吹き飛んでも良いなら! 別に金を払う必要はないぞ?」

「……お、脅しか……」

小野平の言葉に、俺のは勝手にく。

そして両手を上に上げる。

「別に脅しではない。俺様は、あくまでも被害者だからな。被害者には加害者からお金をもらう権利があるだろう? 小野平、貴様は責任を取ると言った。なら、どう責任を取るのか? 取れるのか? どれだけの判斷材料が必要なのか? 貴様ら政治屋共は、そこが明確に定まっていないときが取れないのだろう? 俺様は、それを教えただけにすぎない。むしろ教えた事への謝の気持ちとして、レクチャー料を100億円ほど請求してもいいくらいまである」

――その言葉に會議室全員が何を言っているんだ、コイツ!? と言う表を見せる。

「それにな――、お前は、自分の進退の価値に、どれだけの価値を見出している? 日本黨の価値にどれだけの価値があると思っている? つまり、お前が今から俺様に払うお金ってのは、貴様らが自分達にどれだけの価値があると思っているのか? という答えでもあるんだぞ? さあ! いくら俺様に払う? あとな! 次に、あまり舐められた態度を取られると、さすがに気長な俺様でも気がついたら、報をマスコミに流してそうだからな! 注意して答えろよ?」

「200億だ! 日本黨の助金を全て山岸直人に払おう」

「ほう?」

視線を聲の方へと向ける。

そこには、未だに椅子に座って背もたれにを預けたままの男――、日本黨の総帥であり日本國 第99代 閣総理大臣 夏目(なつめ) 一元(かずもと)が居る。

「どのような渉をしてくるか興味があり見ていたが、なかなかどうして面白い男だ。俺様などと渉の場で言ってくるような人間なぞ見た事がない。だが、生憎――、我が政黨が保有している助金は現在200億円だ。助金を渡すことは出來ないが、それと同等のお金を私のポケットマネーから出そう。それならば文句はないだろう?」

「話が早くて助かるな」

大賢者は肩を竦める。

「――そ、総理!?」

「小野平君、君は黙っていたまえ。彼が求めているのは誠意であり謝意だ。値切るなどという行為は、愚行であり相手を、それだけの価値しかないと見下しているのと同じだ。――なら、ここは潔く払うものは払った方が上に立つ者としては正しい」

「――で、ですが!?」

「くくくっ、ハアッハハハ! さすがは、元・軍人であり探索者でもある夏目総理! その思いっきりの良さは中々のものだ」

「貴様も、ずいぶんと人を食った渉をするものだ。――ところで、この資料の――」

「ああ、野黨の不正資金の流れの資料ファイルだ」

「ほう……」

「必要だろう? 餞別と言ったところだ。ただし――、1つ頼みがあるんだがいいか?」

「いいだろう。何でも言ってくれたまえ」

「俺様が住んでいるアパートの権利書を陸上自衛隊から返卻をしてもらいたい。その代わりに、野黨の不正が事細かく書かれたファイルのパスワードを教えてやろう。どうだ? 悪い話ではないだろう?」

「総理! この者が本當に、野黨の不正が事細かく書かれたファイルのパスワードを手できるとは!」

「君は黙っていたまえ。これはビジネスの話だ。そしてビジネスは迅速に事を決めなければいけない」

「――くっ!?」

夏目総理の言葉に、小野平防衛大臣の顔が歪む。

「分かった。要れよう。しかし……」

「何だ?」

「いや、何でもない。さて――、食事でもどうかね?」

「必要ない。要件が済んだのだから帰らせてもらおう」

「そうか。では、車を用意させてもらおう。竹杉君、彼をエスコートしてくれたまえ」

「――は、はっ!」

とんとん拍子に話が進みすぎる。

――主、山岸直人。渉は功しました。

――あとは、お任せします。

――スキル「演武LV1」がノンアクティブへ変更されました。

――スキル「威圧LV10」がノンアクティブへ変更されました。

視界の半明のプレートにログが流れると同時に、が自分自かせるようになる。

渉が功したと、スキル「大賢者」は言っていたが明らかに一方的な命令だったと思うのが俺の勘違いだろうか?

――相手が、こちらの要を呑んだ時點でそれは立です。

「それでは山岸直人殿。ご案します」

竹杉幕僚長に急かされるように、南會議室から出た。

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