《【書籍化作品】自宅にダンジョンが出來た。》首相邸(2) 第三者視點
――日本國首相邸4階の大會議室。
現在、そこには日本黨の総裁である夏目総理大臣以外の大臣が一同に會しており張に包まれていた。
誰もが口を開くことをしない。
現在の日本のおける現狀が、それだけ切羽詰まっているということを誰もが理解していたからだ。
細い糸が張り詰めたような中、大會議室の扉が開く。
室にってきたのは、日本國第99代 総理大臣 夏目一元。
彼は、定位置である椅子に座ると閣僚らを見てから口を開く。
「今回、日本國に存在しているダンジョンの1つが正規な手順で攻略されたことは、すでに皆も知っていると思う。そこで皆の意見を聞きたい」
夏目総理の落ち著き払った低い聲が大會議室の中に響く。
最初に手を上げたのは、自由黨の所屬――、農林水産大臣である山川(やまかわ) 隆盛(たかもり)。
「農林水産省としては、今回のリン鉱石の案件については高い関心を抱いております。今まで日本國は、リン鉱石を他國の顔を伺いながら輸してまいりました。日本の土壌――、とくに九州は火山灰地層が多くリンを多分に含んだ有機料が必要不可欠です。このたび、リン鉱石が際限なく取れるという貝塚ダンジョンは日本にとってプラスになることこそあれマイナスになることはないかと」
「そんなことはありませんぞ?」
農林水産大臣である山川の言葉に、異論を挾んだのは経済産業大臣である瀬村(せむら) 大(ひろなり)。
「どういうことですか?」
「我が國は産業競爭力が衰えております。さらに一昨年に制定したスパイ防止法案前に流出した技がそれに拍車をかけております。そのため、諸外國から裕福に見えていましてもはボロボロです。他國の顔を伺わないというよりも他國の顔を伺いながら、リン鉱石を輸出することで政府の借金を返すことが最優先ではないでしょうか?」
瀬村の言葉に手を上げたのが自由黨所屬の議員であり外務大臣である川野(かわの) 拓郎(たくろう)。
「他國の顔を伺う? 瀬村さん、それは違う。日本はリン鉱石という他國が輸出を規制するほどの素晴らしい資源を手にれたのですよ? ここは強気で外をするべきでしょう。それと共に日本國のダンジョンの正規攻略を平行して進めることも大事なのではないですか?」
彼の後半の言葉は、夏目総理に視線を向けて発せられた。
「川野外務大臣の言っていることも分かる。だが、現在は隣國のレムリア帝國と冷戦狀態であることも考えないといけないということも各々理解してほしい」
「それでは、リン鉱石を輸出するという條件で、ヨーロッパから海軍を日本海に配置してもらうというのはどうですか?」
――そう発言したのは瀬村経済産業大臣。
「ですから! いつまで日本は他國の顔を伺って外をしないといけないのですか! 日本國民は、誰もがウンザリしていますよ! 我々は強力な外カードを持っているではありませんか! 他國を見れば自國の資源を外カードに使い國家間の渉を行っているではありませんか!」
「川野さん、あなたの言いたいことは分かりますが――」と、口を開いたのは日本黨所屬――、法務大臣である宮下(みやした) 隆(たかし)であった。
「宮下さん。貴方だって分かっているはずだ。今まで資源の無い日本が歐米諸國にどれだけ喰いにされてきたかと言う事くらい!」
「分かっていますが、ですが――、貝塚ダンジョンの所有者は佐々木 さんです。それを皆様、失念されているのではないのですか? それとも、取り上げるおつもりですか? 我々は法治國家の政治家です。市民を蔑ろにしては法治國家としての名が泣きますよ? そうですよね? 小野平防衛大臣」
「――どうして私に振るのだ……」
自由民政黨所屬――、小野平(おのだいら) 五木(いつき)は、思わず額に手を當てながら宮下法務大臣に言葉を返す。
「貴方に振るのが正しいかと思いまして」
「分かっている。すでに竹杉幕僚長は、魔法「心理作」を使い陸上自衛隊員をっていたことも判明したので尖閣諸島に輸送中だ」
「尖閣諸島に送ったのか?」
小野平防衛大臣と、宮下法務大臣の話を聞いていた夏目総理大臣は話に割ってはいる。
「はい。さすがに陸上自衛隊幕僚長が突然行方不明になっては騒ぎになりますので。それに、あの者の魔法は危険であるため、國の刑務所にれるわけにもいきませんで……。そこで尖閣諸島に建設した燈臺に家族と一緒に暮らせるように住居を用意しました。資については毎週屆けることとなっています」
「なるほどな……、して他に加擔した者の処遇については?」と、夏目総理。
「山2等陸尉に置きましては、勤続は、引退するまでということで竹島基地へ移を行いました」
「そうか、ご苦労。それで誰を陸上自衛隊幕僚長に任命するのだ?」
「佐々木 さんを陸上自衛隊幕僚長として任命する予定です。彼は、貝塚ダンジョンを攻略した者としても最重要人です。そのための人選です、それに彼のレベルは8800ありますので――」
レベル8800という言葉に閣僚たちの間から驚きの聲が上がる。
現在、大臣として座っている彼らの平均レベルは4000程度。
倍もの開きがあることに驚きを隠せずにいたのだ。
唯一人を除いて――。
「そうか……、魔法については?」
夏目総理は、小野平防衛大臣に問いかける。
「まだ決めかねているようです」
「そうか……、それよりも魔法「心理作」だが、それは例の魔が?」
「はい。佐々木 が契約をわした魔が確認した結果です」
「なるほどな……、まったく貝塚ダンジョンだけでも問題であったのに魔と契約が結べるとなると法改正も必要になってくるな」
夏目総理は深く溜息をつくと椅子に背を預けた。
そして彼は思った。
この閣議は長引くだろうと。
まるで前例のないことだらけなのだから。
そのあとも會議は続き、翌朝まで及んだ。
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