《【書籍化作品】自宅にダンジョンが出來た。》人類の罪過(28)
「一つの存在? 同じ存在? 私と、目の前の天照さんが一緒?」
思わず自の口から呟きがれる。
それと共に――、狂の神霊樹の呟き。
その言葉の真意は、その意味は――、まるで全てを知っていたかのような……。
「神霊樹さんは、全てを知っていて? それよりも、どうして……、今まで隠れて……」
「我が本當の契約者であり主である山岸直人には何かあると思っておってな。それに、余計な詮索は避けた方がいいと思ったじゃからのう」
「……それって……、先輩に……、直人さんに聞かれるのはマズイという事ですか?」
「うむ。そうなる。そうであろう? お主らも」
狂の神霊樹さんは、私の肩の上に乗ったまま前方の二人――、天照大神と山岸鏡花さんに問いかけるけど、二人は黙して何も語らない。
沈黙が、そのまま、その場を支配する。
そして――、數分が経過したところで天照さんが小さく溜息をつくのが見えた。
「やれやれ。まさか、前世界の原初の神が出てくるとは思わなんだ。そもそも、狂の神霊樹とやら、主も消去者(イレイザー)には恨みもあるであろう? 否、もっともお主ら原初の神が消去者を恨んでいるのではないのか?」
「天照とやら。別に、原初の神は、消去者を恨んではいない。そもそも、そう言ったは、切り離された狀態で封印されたのだからな」
「星の迷宮にか?」
「そういうことだ」
狂の神霊樹。
天照大神。
二人――、二柱の會話は、主語が存在していない。
それどころか――。
「星の迷宮ってダンジョンの事ですよね?」
「うむ。そうなる。マスターよ」
「なら消去者というのは?」
「山岸直人に他ならない」
「先輩が? どうして、神に恨まれているんですか?」
「決まっておる。そういう事が以前にあったからだ。しかし、まさか消去者だとは思ってもいなかった」
「どういうことですか?」
「妾達を封印した時の消去者が保有していた力とは、異なっていたからの。じゃが――」
私の疑問に答えていた狂の神霊樹さんの視線は再度、天照さんへ。
「鬼が出てきた時から気が付いた」
「鬼が?」
「うむ。あれらは、人の業の現であり、人類の罪の結晶であり、人類の罪過。そうであろう? 天照とやら」
「…………」
無言で、小さく溜息をつく天照。
ただ、一変に會話を聞かされたことで私は頭の中が整理できずにいた。
だけど……一つだけ確かなのは……。
「先輩は……、先輩を元の姿に戻すことは出來るんですか?」
――そう。
私の願いは一つだけ。
あんま黒い獣と化して破壊の限りを盡くした結果、先輩が消滅するなんて、そんなのは私は絶対に嫌だ!
だから! 私は――。
「そうじゃな。天照とやら。山岸直人の意識の解放を求めるのじゃ」
「それは斷る」
「何故!?」
「消去者――、山岸直人が、それをんではいないからだ」
「先輩が……? 先輩が、求めていないという事ですか?」
「……そうだ。それに――、世界の崩壊の切っ掛けを作った佐々木――、汝が何を言おうとも、私は貴様を消去者に合わせるつもりは……!?」
天照さんが言葉を言いかけたところで、彼は唐突に、その場から飛び退く。
「やれやれ――。対話で、何とか出來ればと……思っておったが……」
そう呟きながら、ばした枝を――、攻撃を仕掛けた枝をさせながら、元の長さまで戻す狂の神霊樹さん。
それに対して、「攻撃を仕掛けてくるとは……」とは、と――、呟いたあと睨みつけてくる天照大神。
「マスター! ここは妾が、時間を稼ぐ。奴は、消去者の消滅の時間を稼いでいるに過ぎん! 山岸直人に、話しかけて自我を取り戻させるのだ! それが、山岸直人を元に戻す!」
「神霊樹さん!?」
「貴様!」
「我が主を!」
「主の消滅をむ者が、主に仕えるとは愚かな」
私の肩から降りた狂の神霊樹さんと、天照大神の目が絡み合う。
「早くいけっ! マスターよ!」
「でも――」
「時間がない! 迷っている暇はない! そうであろう? 此岸と彼岸の名を継ぎし巫よ」
「……そうね。佐々木。この世界のり立ちは見て來たわよね? ――なら、貴は、答えを導き出す必要があるの。だから、頑張ってきなさい」
「…………」
「早くいきなさい! 貴の、お兄ちゃんを思う気持ちは、その程度なの! 何のために、ここまで來たの! 早く行きなさいよ!」
「鏡花さん……」
「行かせると――」
唐突にが膨れ上がったかと思うと、そのは木の枝に――、狂の神霊樹さんが作りだした無數の枝に吸収された。
「殘念じゃが、言ったろう? 天照とやら――」
「なるほど……。私の邪魔をするということか」
「そういうことじゃ」
「良かろう。原初の神と言ったところで、當代最強の知名度を誇る神に勝てると勘違いしている考えを、打ち砕いてやろう」
「早く行きなさいっ!」
二人の會話。
そして――、私の背中を押しながら先へ進めと促してくる鏡花さん。
數歩、たたらを踏んだ私は、先ほど一瞬見せられた先輩と數人の姿形の方へと駆け出す。
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