《【書籍化作品】自宅にダンジョンが出來た。》人類の罪過(32)
「あれは……」
「禍神よ」
「あれが……神?」
あんな化けが――。人を喰らい殺す禍々しい姿をした鬼が?
「信じられない?」
「それは……だって……」
私と月読さんが見ている前で、自衛が発砲する銃が落下してくる鬼を倒していく。
さらには、三宅という日本國総理のボディガードであるシークレットサービスなども懐から拳銃を引き抜き落下し続ける鬼に向けて拳銃の引き金を撃つ。
それでも、次々と姿を現す鬼は際限なく湧き続け、弾數が盡きたのかすぐに鳴り響いていた銃聲が止む。
「――な、何をしている!」
「総理! 撤退を! もう持ちません」
「どこに逃げろと言うのだ! 既に世界中に化けが――ヒイイイっ!?」
ナイフを抜き近接戦に持ち込もうとしていた陸上自衛の一人が、鬼により頭から食い潰された。
あたりに撒き散らされる鮮。
それを見て悲鳴を上げる――、この世界の日本國の総理大臣の稽な姿はまるで……。
「本當に愚かよね。自分が、殺される番になって初めて理解するんだもの。そして……、理解した時には遅い。貴も、そう思うでしょう? 佐々木」
「……月読さん。あれが禍神だと言うのなら、それは月読さんや天照大神と同じ存在という事ですか? それは――」
「ええ。そうよ。あれは人間。人間の負を集めた存在。そう――、『人類の罪過』そのもの」
もう起きてしまった事。
終わってしまった世界。
どうにもできない――、どうしようもできない――、滅びへと続く歩み。
それを目の前で見せられて私は……。
「こんな事が本當に……」
「あったから、今、があるのよ? そして、こんな狂った世界が存在したから――」
「私達が暮らしていた世界が存在している?」
「そう」
「でも、どうやって……」
これが、こんな地獄みたいな世界が――、鬼が神であり人であり人が人を喰らい殺すような煉獄の世界からどうやって世界は……。
自問自答している間に鬼は、魂が抜け――、抜け殻のような先輩のへと近づく。
それでも先輩は、椅子に座ったままでじろぎもしない。
「山岸直人さんっ!」
彼の――、する彼までが――、
貪られてしまう。
喰われてしまう。
そんな景を目の前で見せられることに私は、耐えきれない。
実際に起きたことであったとしても、それは許容なんて絶対に!
「大丈夫よ」
び踏み出した私の肩を後ろから摑んでくる月読さん。
「どうして! そう! 言い切れるんですか!?」
強い口調で、月読さんの手を振り払う。
「月読さんは……」
私は思わず口を閉じてしまう。
そこには瞳に涙を湛えた月読さんが居たから。
「――た、助けてくれ……。し、死にたくない……。だれか――、誰か……」
唐突に聞こえてくる助けを求める聲。
それは……、で変したスーツを著た初老の老人であり日本國総理大臣の三宅。
男の周りには、シークレットサービスも、自衛も言わぬ死骸と化していた。
男を守る為に戦したのだろう。
だけど、多勢の無勢。
最後は全滅し、殘りは一人だけ。
「死にたくない。死にたくない。誰か――、誰か――、助けて……」
男の助けを求める懇願を否定するかのように鬼の口が大きく開かれ男の頭を喰らおうとする。
もはや、命乞いも意味を為さない。
ようやく、それを理解したのかを震わせるだけで恐怖でがかないのか瞳から涙を零す男。
そんな男の最後を見たところで――。
「だって――」
そこで、男は唐突に突き飛ばされた。
石畳の上を転がっていく日本國総理大臣。
いきなりの事で、きを止めた鬼。
そして鬼と日本國総理大臣の間に一人の男が立ちふさがった。
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