《【書籍化作品】自宅にダンジョンが出來た。》人類の罪過(34)
「そんなの……そんなの勝手すぎです!」
この事態を本當に引き起こしたのが政府だとしたら、それは山岸直人さんも、犠牲になった多くの人々も全てが一部の人間のの犠牲者に過ぎない。
そんな馬鹿げた事の為に、誰かが――、まったく関係のない第三者が責任を負うなんて間違っている!
「そうね。だから言ったでしょう? これは人類の罪過であり罪。そして、人は何も変わらないし何も學ばない。だけど、それでも――」
月読さんは言葉を紡ぎながらも指先を向ける。
たった一人の命。
自分を貶めた人間であっても、助けを求める――、助けを願う人間を助ける為にを張って守り続けようとする一人の人間を――、戦うすら持たないのに……それでも懸命に救おうとする姿はまるで……。
「こんなのは間違っています」
悪意から他者を傷つけた人間すら、助けを求める聲を! 願いを! 呟いたのなら助けるなんて、そんなのは歪んでいる以外の何でもない。
本當に救われる命が、助からないなんて、そんなことを私は……。
「認められないわよね」
私の気持ちを代弁するかのように月読さんは語り掛けてくる。
「だけど――、それでも助けるのが私の主でありマスターであり、山岸直人という人であり、消去者(イレイザー)としての在り方。それが、存在理由」
「……そのをして、誰かを守る。それが、どんな理不盡な事でも……。それがあるから……。月読さんも、天照大神というも……」
「ええ。だから王である人間が嫌い。本質を理解せずに上辺だけを取り繕い表面だけを見て信じる。そんな人という種が嫌い」
ようやく――、どうして月読さんも天照大神というも人間を――人という存在をそこまで憎んでいるのか嫌っているのかを理解出來た。
私は、何も出來ない。
関わることすら許されない。
今、自分がいるこの世界を目の前で見せつけられて、どうして人を守りたいと思うのか。
そして、そんな人を助けようとして――、自らのを盾として使っている存在である山岸直人さんという存在が悲しくなった。
「現狀は理解できたわよね? 貴は、どうするの? 救う価値もない人間を守る為にをすり減らして戦う彼を人間に戻したいと、そう思うの?」
「それは……」
「私達はそうは思っていないわ。主は消滅した方が良いと思っているもの。主は、もう十分に苦しみを――、絶を幾度となく験したのだから」
「幾度となく……?」
「ええ。こんな地獄のような世界を繰り返し、何度も、何度も、何度も、何度も、何度も! 見せられているのよ? とても辛いことだと――、悲しいことだと――思わない? もう、終わりにしてもいいと思わない? それとも、貴は、自分の価値観と考えで、悠久に渡る地獄の世界を彼に見せたいと思うの?」
「……それは……」
山岸直人さんを、元の人間に戻したいという気持ちはあった。
最初は、私はそれを目的としていた。
それは、山岸鏡花さんに頼まれたというのも一因では、あったけれど、私の思いでもあった。
だけど……、鏡花さんが言っていた通り消滅を免れたとして、こんな地獄のような世界を繰り返し見せられるのだったら……それは……私には耐えられない。
間違いなく絶から心が折れる。
「諦めなさい。その程度の覚悟で、誰かの運命に干渉するのなら最初からしない方がいい」
月読さんの言う通り。
彼は、何一つ間違ったことは言っていない。
自が何故、ここに來たのか……。
それすら、もう分からない。
「主よ!」
現実を見せつけられ、人間という種がどれだけ救いようのない存在なのかを理解させられ絶の縁に呆然としていた私に唐突に狂の神霊樹の叱責のような聲が聞こえてきた。
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