《【完結】辛口バーテンダーの別の顔はワイルド曹司》44.職場への復帰

翌日改めて弦一郎のサロンに行き、思い切って明るいアッシュブラウンにカラーリングしてもらい、月曜から普通に出社してした。

メンタルを削られたこともあり重は5キロほど落ちた。

それに加えて髪もだいぶイメージを変えたので同僚には驚かれたが、村井の配慮で家族の介助で休んでいたことになっていたらしく、しばらくキツかったからイメチェンをして気分を切り替えたと言うと大抵は納得してくれた。

営業企畫の神山に呼ばれ、向かった會議室では、集まった役員からとにかく無事に復帰してくれて良かったと労いの言葉を掛けられた。會社側でも保全に努めるとの事で、厄介だからと首を切られるような話は出ずに安堵した。

バタバタと慌ただしい日常に戻り、グラブレとのプロジェクトチームにも抜擢され、仕事に追われながらも、マサと過ごす生活にも慣れてきた。

訴えが理され、裁判が終わるまでは、やはりピリピリしたがあったが、タクミや芝田には余罪も含めて8年以上の実刑判決が下った事で多なりとも肩の荷が降りた。

その他のニュースといえば、めぐみの結婚である。

めぐみは見合い相手と意気投合し、すぐに結婚を前提にデートを重ね、新郎の濁していた問題も難なく片付けると、この時期だと安いからという理由でそそくさと結婚式の日取りを決めた。

道香とマサの元に同じ差出人からの招待狀が屆き、マサはそこで初めてめぐみの結婚相手が、自分も世話になった兄貴分の老松恭二おいまつきょうじ、アスタリスクのオーナーの息子であることを知ったのである。

新郎側、新婦側、それぞれで列席することになり、道香はマサを伴ってそこで改めてオーナーに挨拶を済ませたのだが、世の中の狹さを実していた。

年が明けると、道香とマサの婚約の話が本格化して、結納を兼ねた両家の顔合わせが行われた。

道香の兄弟は忙しく調整がつかなかったので、両親だけが參加したのだが、道香もまたそこで初めて晃一郎と廉太郎が舊知のなかであることを知った。マサが最終兵と言ったのはこのことだったのだ。

晃一郎は嬉しそうに久々に再會した廉太郎を羽い締めにすると、レン坊と呼んでいい歳をした廉太郎を可がり、マサと道香の縁談を心から喜んだ。

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