《不用なし方》第36話
大學で倒れてから一週間ほどおとなしくしていた亜だったけれど、家でじっとしているのは落ち著かない。
しかし、大學が冬休みにってしまったため、外に出る理由がない。
花は両親と田舎の祖母の家にいくと言っていたし、佳山も実家である京都に帰って年末年始を過ごすと言っていた。家族水らずの時間を邪魔したくはないので、本當に用事のあるとき以外は連絡するつもりはない。
だとすると……やることはひとつ。
「お母さん、ちょっと走ってくる」
スポーツウェアに著替えてリビングに顔を出すと、珍しくテレビが點いていることに気付く。
ソファに座って畫面を見つめている母は、テレビを観ているというよりも畫面を見つめながら考え事をしているように思えた。
「お母さん?」
再度母を呼ぶと勢いよくこちらに振り返る。
「あ……亜、どうしたの?」
どうしたの? と問いたいのは自分の方だと亜は思う。……口には出さないけれど。
亜が大學で倒れてから、母の様子がおかしいことには気付いている。考え込んでいる時間が明らかに増えた。その表は落ち込んでいるようにも見える。
倒れた日、岡部という男を追って母が醫務室を出ていったときになにがあったのだろう?
「ちょっと走ってくるね」
「無理しないのよ?」
「じっとしてると々考えちゃうから、をかしている方が楽なの」
「そう……じゃあ、なにかあったら連絡しなさいね」
「うん」
短く返事をして背を向ける。リビングを出る際に振り返ると、母の表は抜け落ちていて、もう心ここに在らずの狀態だった。
記憶が戻ればあんな顔をさせなくて済むのだろうか?
母の様子が気になりつつ、ウィンドブレーカーを著用して外に出た。
「さむ……っ」
門を出て軽くストレッチをしてからスローペースで走り出す。
徐々に寒さをじなくなってきたけれど、出している顔は若干痛い。
総合公園に到著すると、休むことなくそのままコースにった。 呼吸を意識し、両手を振ってただ前に進む。
母と岡部という男はなにを話していたのだろう? 母の気持ちに変化を與えるような容だったのではないだろうか?
……そういえば、岡部という名前……どこかで聞いた記憶がある。綺麗なが男のことを岡部さんと呼んでいるのを聞いたけれど、それよりも前に……どこかで……。
「きゃ……っ?!」
急に腕を摑まれて思考が遮斷され、小さな悲鳴を上げる。
気が付けば周囲は暗くなっていて、帽子を目深に被った男が亜の腕を摑んでいた。
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