《小説家の作詞》『若人の』
君との最初のキスは
ワインの香りがした
僕に背びして
はにかんで見せた君は
互いの初めてを
こんな街燈の下なんかで
わして良かったのかい?
時には月夜を二人駆け抜けて
冬でも浜辺で手を濡らしていた
さぁ明日はどこへ行こうか
高くない指
泣いて喜んだ
ひと昔前の子どもみたいに
あぁ月が綺麗だね
赤い糸なんてないけれど
僕らの指は結ばれてる
絶対に離さないから
花束は笑顔でいいかな
花って枯れてしまうから
ほら 泣くより笑いなよ
その子どもは
君によく似た
わんぱくな子がいい
肩が狹くても
もう騒がしくって
幸せが飽和してるさ
辭書に載ってる言葉なんかで
この気持ちを言い表せって
僕には不可能だよ
私のことを知り盡くして
ピーマンだけは食べれないの
詰めにしてもダメだから
12月のプロポーズは
指も凍りそうだった
うん 泣くより笑うから
だから絶対に離さないでね
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