《お人形令嬢の私はヤンデレ義兄から逃げられない》終わりと始まり
私はレイア・エナ・カークフィールド侯爵令嬢。
しい黒髪と蒼の瞳を持つ母親エナは偶然にも侯爵夫人によく似ていると言う噂があった。母親は貧民街で育ち々な男達に酷い目に遭わされ私は産まれた。父親は不明。幸いにも母親に似た。
しかし私は母親から引き離され次は知らない茶髪の母親や知らない父親に引き取られた。私の事を「レイア」と呼び可がった。
そして叔父と名乗る男ラームに心ついた時から
ストレスか酒によっては暴され私の白い細い手を打たれた。そして決まって
「5歳になったらお前の暮らしは今とは逆転するぜ!」
ラームはそう言った。
私は売られるのかと思った。
私は時々本當の貧民街の母親の元へ行った。
「よく來たわね…セイラ…」
と母親はボロ小屋から迎えてくれた。母親と會える時間は僅かだった。私はそれでも良かった。
「またここに來てやがったな!!」
ラームに見つかり打たれる。
「辭めて!娘に暴しないで!!」
と母は私を庇ったけど
「うるせえだ!もう娘とお前はお別れだ!!明日から娼館に行くんだからな…!」
「お母さん!?」
母親とはそれきりだった。ラームはどこの娼館に母親が売られるのかも教えてくれない。
しかしその數日後に母親は自ら命を経った。ラームは悔しがり母親の住んでいた小屋を燃やした。
私はいながら貧乏を憎んだ。お金があったら…こんな目に合わないのに…。お母さんは死ななくて良かったのに!
5歳になるとラームが私を侯爵家に連れて行く。
「いいな!金をけ取り俺が去るまでちゃんとしてろよ!!じゃないと許さねえ!!」
ラームは怖かった。怒らせたら何をするかわからない。私は従った…でも母親と似たアリス様に優しく問い詰められると腕を見られて…泣いてしまう。
私はズルイ。この人を母親の代わりにした。いちいち笑った顔が母親にそっくりでもっと泣けたし、最初おかしかったお義父様も我に返り私を本當の娘と認めてくれたのだ。
罪悪がないわけじゃないけど…裕福な暮らしが手にり、時々育て親の様子も領地の視察で會えて彼らも昔よりは元気になり私が來ると抱きしめてくれる。育て親にはあまりは無かったが彼等は子供をしがっていた事を知っていたしラームよりは充分優しくしてくれた恩もあった。
その後…ラームは死んだと聞いたからホッとした。私の事を知る人なんてもう今は殆どいないだろう。今はもう貧民街にだって出りして無いし…。
そして私は可い義弟にをしていた。
育つに連れお義父様に似てくるけど靜かに本を読むハリソンが綺麗で私だけのお人形にしたくなる。
だから夜會でもハリソンにべったりしていた。
しかしある日お義父様とお義母様が事故に遭い私はいち早く駆けつけた。ハリソンはまだ學園にいた。
死際に私は二人に本當の事を話した。
本のレイアが今どこで何をしているかは私にはわからないし探す気もない。もう死んでいるかもしれない。知っているのは攫ったラームだし、そのラームもとっくに死んでしまったもの。
だから私は…本のレイアとして生きるんだ。
レイモンドお義父様はそれでも私の事を最後に
「レイア…僕達…の娘…し…あわせに…」
と手をばして頭をでると目を瞑り先に生き絶えたアリスお義母様に寄り添い天國へと旅立った。
私は熱い涙を流して泣き続けた。
それから1日遅れてハリソンが駆け込んできた。
「お姉様!!お父様とお母様は!!僕、急いで馬車を飛ばしたけど間に合わなくて!!」
「ハリソン…お父様とお母様に最期のご挨拶をして…これからお葬式よ」
喪服に著替えた黒いドレスの私はまだ制服のハリソンを案した。
棺の中で寄り添うように二人の眠っている姿を見てハリソンはボロボロと泣いた。
そしてハリソンは私に駆け寄り抱きしめ泣いた。
「うう!レイアお姉様!!」
「ハリソン…大丈夫よ…お姉様が付いているわ…。これからはお姉様が守ってあげるわ…」
と泣き続けるハリソンの背中をさすった。
……そう…一生…これから貴方の側にいるの。私の可いハリソン…お人形さん……。
私の歪んだがこれから始まりを告げるかのようにお葬式の鐘が鳴り響いた。
完
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読んでいただきありがとうございました。
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