《悪役令嬢の影武者を嫌々演じて十年、憎っくき本に『ざまぁ』したけど? 本當の悪役はアイツだった……!?》33
「報告します。ポピーが影武者を指示されるのは公式の場へ行かれる時……例えば宮廷でのお茶會やダンス大會、學力テストなど対外的に優秀さを求められる場合が殆どでございます」
「まぁ、そうだろうな。あのおてんばでは恥をかくだけだ」
「その間、シェリー様はグレース婦人やライラの言いつけ通り、隠れる様にお部屋で遊ばれていたり、お休みされているご様子。たまにわたくしがお相手致します」
「……で、シェリーは自分ではなく影武者を使われてる事に対してどう思ってるんだ?」
「ただ、言われるがまま……ご指示に従ってるだけの様にお見け致しました。が……」
「が、何だ?」
「この頃はポピーに當たりが強くなっています。恐らく嫉妬ではないかと……」
「なるほど。大事な場面でポピーが代わりを務めるとなれば自分と比べられてる様で、幾ら能天気な思考を持っていても傷つくって訳だ」
「思春期ですから……それに王子様に嫌われてるとなからず自覚されてると思います。宮廷で上手に振舞うポピーの事もお耳にってるでしょうから、余計に腹立たしいがあるのでしょう」
「ほう。しは長したって事かな」
あれから二年の月日が経過していた。
王子様は何だかんだと理由をつけて公爵邸へ行く機會を延ばしておられた。それでも互いのお屋敷へ訪問すると言う形で、三ヶ月に一度はお會いする様、説得し「親睦の行事」は継続していた。
王子様は段々シェリー様に冷たく接する様になっていく。しかし宮廷へお越しになるシェリー様とは楽しそうに過ごされていた。それもその筈。そのシェリー様はガラッと雰囲気が違い、慎ましく禮儀正しいお嬢様影武者だからだ。「あれはポピー」と未だに期待溢れる言をよく耳にする。
つまり、王子様はまだ疑っているのだ。それは願とも言える。
公爵邸の庭園でお二人の散策を見守りながら私はエミリーとの連絡を取っていた。今ではご婦人から信用されている彼はライラの命でポピーの変裝にも攜わっているのだ。
さて、これまで私のに収めていた重大なる事実を陛下に報告する時が來た様だ。その理由とは……
「エミリー、貴族院中等部の學試験はポピーが験したのだな?」
「はい。わたくしが準備して同行致しましたから間違いありません」
「不正に學したのか。……これは犯罪だな」
「全てグレース婦人のご指示でございます。因みに績はトップだったとか」
「ほう。エリオット王子様よりも優秀だとは余程の天才なのか、ポピーは?」
「いえ、勉強もダンスも寢る間を惜しん努力していた様です」
「彼も苦労してるんだな。似てると言うだけで利用されて。ところでもう一つ確認したい事がある」
「はい、シュルケン公爵の事ですね。主人様もシェリー様の兄、ジャック様もポピーの影武者には全く関與しておりません」
「そうか。では諸悪の源はグレース婦人だな。あとは実行役のライラか……」
「わたくしも変裝に関與してますが」
「ははは。お前は良い。証人だからな。ではこの件、陛下へ報告し判斷を仰ごう。それまでは引き継ぎ諜報を続けてくれ」
「ははっ」
悪いのは大人たちだ。シェリー様もポピーも大人の思に翻弄されてるに過ぎんな。
そして王子様も。
私はこれまで黙っている事に罪悪をじはじめていた。
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