《悪役令嬢の影武者を嫌々演じて十年、憎っくき本に『ざまぁ』したけど? 本當の悪役はアイツだった……!?》45
※エリオット視點(語はし前に遡る)
「あの娘を貴族院へ?」
「はい、ながら、剣共に優れた兵士です。是非お側に……」
十七歳になった僕は久しぶりに元付き人のバトラーと宮廷の武道館で會っていた。今の彼は諜報機関にを寄せ、陛下から特命任務を指示されてるみたいだ。
「僕の周りは騎士で固めてるが?」
騎士団の演練を共に眺めながら、その提案に対して疑問を呈した。
「ならではの活躍もあります。それにゆくゆくは王子様のお側に仕えさせたいと思っています。ならば早い方が宜しいかと存じまして」
「そうか……彼の名は?」
「ミーアと申します。あ、平民ですが強さは勿論、學力も私が保証致ます。是非」
「分かった。バトラーが言うのなら間違いない」
「ははっ、ありがたいお言葉」
「ところで……」
僕は彼に聞きたい事があった。今日はその為に會っている様なものだ。
「エミリーの事……ですかな?」
「う、うむ。あれからどうなったのかなと」
「彼を潛伏させて六年、王子様が留學なさる前にもご報告しましたが、シュルケン公爵の不正など、足元を掬すくうネタを探らせております」
「そうではなくて。ほら、僕が昔言ってた……」
恥ずかしくて言い難いけど影武者の事を聞かずして帰るわけにはいかない。僕はまだどこかで希を持っていたんだ。
「王子様、それを回答する前に正直なお気持ちを聞かせてください」
「何の気持ちをだ?」
「お覚悟です。もし、ポピーが影武者を演じていたとすればどうなさいますか?」
「そ、それは……⁈ えっ⁈ まさか?」
「シェリー様との婚約を破棄なさいますか? いや破棄したいですか?」
な、何故そんな事を聞く? 彼は影武者だったと言うのか? そうなのか? そうなんだな⁈
「答えないと教えてくれないのか?」
「申し訳ございません。王子様の事を思えばこその判斷でございます」
「ならば言おう。本音は婚約破棄したい。出來ればポピーと結ばれたい。僕は彼が影武者であってほしいと子供の頃から願っていたからね。だが……」
そんな我儘が簡単に許されるとは思っていない。これは政略結婚だ。皇室と力のある公爵家との絆を深める為だと、十歳の頃から散々言い聞かされてきた。だからシェリーを好きになろうとした経緯がある。
「現実的には難しいと?」
「そうだろうな。例え彼が影武者であったとしても陛下がお決めになられた縁談だ。僕の我儘は通らないだろう」
ああ、だが僕はポピーが好きだ。あれほど公爵邸で探しても逢えなかった君が、今では用務員として働いてるとは……毎日逢える日が來るなんて思ってもみなかったよ。とても嬉しい。シェリーには悪いけど僕はポピーと生きていきたい。
その想いは益々強くなっている。だから苦しいんだ。
「私に策がある……としたら? まぁ全ては王子様のお考え次第ですが」
「バトラー、もういいだろう。いい加減教えてくれ。彼が影武者なんだな⁈ 宮廷で會っていたのはポピーだったんだな⁈」
「はい。黙っていて申し訳ございませんでした。直ぐに報告出來る狀況ではなかったのです」
それは余りにも衝撃的で僕は愕然としたーー
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