《島流しされた悪役令嬢は、ゆるい監視の元で自由を満喫します♪》92. 大號泣
「アニエス様ーー、許可証持って來ましたよお」
コリンヌと羊舎をお掃除してたらバルナバさんが嬉しそうに走ってきた。
「ありがとう、バルナバさん」
「いえいえ、長期の滯在が許可されました。これで半年は往來可能です!」
「半年も?」
「はい。あ、短期だと十日なので、ちょっと慌ただしいですからね。良かったですよ」
そっか。何だか島に長くいられそうな気がして嬉しいわ。それに一旦戻ってもまたいつでも來れる。
「あ、バルナバさん……彼は見つかったの?」
実は昨日、子供たちから監視殿らしき人の目撃を聞いて、コリンヌが城で彼に報告していたのだ。あれから島では大捜索が始まったと聞いていたけど……?
「いや、まだ見つからない。でもあいつはこの島に居る。聞き込みでは港でベロムも見たって言うし」
「あの、彼は……」
わたくしは何故彼が逃亡してるのか気になって仕方ない。あの日、議會から飛び降りたのは何故? 監視殿は何をしたのだろう? コリンヌもベルティーユも皆んな心配してる。でも聞いてはいけない雰囲気をじるの……。
「アニエス様、いつか殿下がお話されると思いますよ。でも、一応警戒はしておいてくださいね。この屋敷にも警護の者を配置します。暫くは敷地でお過ごしください」
彼がわたくしたちに危害を加えるとは思えない。だって羊舎も鶏舎もパンの焼き窯や発酵する専用小屋も敷地の柵もアニエス牧場の看板も全て彼が手作りでこしらえてくれたの。最初は嫌な人だと思っていたけど一緒に過ごしてるうちに彼なりの優しさにれて、今は仲間だと思ってる。
だから彼にもう一度會いたい。元気な姿を見たい。
「う、うん。分かった」
バルサバさんはそれから慌ただしく城へ戻り、わたくしたちもお野菜を摘んでお屋敷へ帰った。そこで信じられない景を目の當たりにする。
ダイニングルームに男が座っていた。ベルティーユが固まっている。
「腹が減ったな……何か食わせろ」
その後ろ姿は紛れもないあの人だった。
「ブ、ブリス監視!?」
彼は似合わない笑顔を彼へ向ける。
「お前のめしが食いたくなってな。つい戻って來たんだ」
「な、な、何をなさってたのですかっ!?」
「ん? まあ、俺なりの世直しってやつかな」
「心配しました……皆んな心配したんですよお!」
わあーーっと彼がその場で泣き崩れた。
「おいおい、泣くか?」
「泣きますよ! 監視殿!」
背後から思わずわたくしはんでしまった。
「あ、アニエス……それにコリンヌ。ソフィアはどうした?」
「彼は王都へ一時的に戻りました。それより……」
自然にポロポロと涙が溢れ落ちてきた。
「ははは……俺がこんなにモテるとはな」
うわーーん! と、わたくしもコリンヌも泣いてしまった。三人で大號泣だ。
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