《『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……》32話 デロデロデロデロデーデデレン 勇者は呪われました、教會に行っても治りません。

32話

センは、これまで渡ってきた世界で、一度も、『同郷の人間』が『既に、その世界で幅を利かせていた』という経験をしていない。

それが、偶然なのか、必然だったのか、今、答えを出す事はできない。

(なんつーか、この世界、々……これまでの99回とは違う所があるな。流石にワクワクはしないが、しだけ興味が沸いてきた。もちろん、終わり方は探していくが、片手間に、この世界について探ってみるのも――)

「ラムドォオオオ!!」

「おやおや、これは陛下。どうしました、そんなに相を変えて」

「それ、本気で言ってんなら、どっかで脳の治療けてこい!」

「ははは、実にテンプレな切り返しですなぁ」

「訳のわからん事をぬかすなぁ! てか、笑っとる場合かぁあ! なんで! なんで、あのカスを逃がしたぁ!」

「理由は明確だったと思いますが?」

「そんな事が聞きたいのではない!」

「ああ、ちなみに、陛下」

「あぁん?!」

「あの勇者になら、シッカリと呪いをかけておきましたよ?」

「……は?」

「あの勇者にとっては……くく……とびっきり、キツいやつをねぇ、しこんでおいたんですよぉ、ひひひひひひ」

「……ラムド、前から言いたかったんだが、お前、その笑い、マジでやめんか? ワシ、マジで恐いんですけど」

「さぁて、それでは、そろそろ、わしはお暇させていただきますよ。研究の続きに取り掛かりたいので」

「どんな時でもブレんなぁ、お前は……もういい、行け、行け。あ、いや、ちょっと待て」

「なんですかな?」

「すぐに腕の治療をけろ。あと、は大丈夫か? オーラが……なんか……小しているというか……とにかくエラい事になっているが……」

「ちょうど、回復系の、良い魔道を手にれたところですので、問題は何も……」

と、そこで、ラムドは、

「ああ、そうそう。陛下。ちょうど、ここから先、取りかかろうと思っていた実験で、人手が一本足りないのです。ちょいと、上位魔衆の中から、一人見繕って、部下にしてもよろしいですかの?」

「お前は、此度の闘いの功労者。もっとみを口にしても構わんが?」

「では、今後、出來るだけ、わしの研究を邪魔しないでもらいたいですなぁ」

「……本當に……ブレんやつだな、お前……」

「では、選別させていただきますよ……んー、そこの、龍人」

「はっ!」

「今日から、ぬしは、わしのパシリ。了解?」

「この上ない栄譽を賜り、心から謝いたします。このが果てても、側に仕えさせていただく所存でございます」

「いや、そこまでの忠誠心はいらん」

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