《『経験値12000倍』のチートを持つ俺が、200億年修行した結果……》72話 存在値……たったの5か……ゴミめ……

72話

覇天虹玉の天

毘沙門天の剣翼。

朧月華の長羽織。

すべて、クオリティ1000の『究極超神』。

この三つの究極超神の最も特徴的な質は『異常なほど主をしているため、片時も離れようとしない』ということ。

――一言で言ってしまえば、文字通り『死んでも外せない呪いのアイテム』である。

こんな、常に太級のオーラを放っている『頭おかしい裝備』を、現世にいる間、むき出しにしておく訳にはいかないため、仕方なく、最高位のフェイクオーラを付與している。

フェイクオーラは、高位になると、オーラを抑えるだけではなく、プラスで、他の質も付け加える事ができる。

このイカれた三種の神に付與しているフェイクオーラの追加質は、完全不可視化。

『真なる神』の中でも、なかなか見通せる者はいない、究極の偽裝。

それを見通そうと思えば――

「俺の本當の姿を見通せるヤツが現世にいるとは、くく……なかなか面白い冗談だ。最高位のプロパティアイを持つ者は、神の世界の深層にもなかなかいないんだがねぇ」

プロパティアイは究極の目。

現世で使える者などいてはいけない、逸した力。

(くく、しかし、ありえねぇ話じゃねぇさ、第一アルファのシードなら……しかし、まあ、恐ろしいチート才能を持っているじゃないか。初期狀態だけを比べてみれば、俺すらゴミに思えるぜ)

そこで、アダムが、

「主上様の真なる姿が見えるとは、この娘はいったい……」

「ん? ぁあ、こいつは第一アルファ人だからなぁ。その稀有な特ゆえだろう」

「ぉお……一目で出世界を見抜くとは、流石でございます」

「ラメったスマホを裝備している関西弁のギャルJKは日本以外に生息してねぇ。そして、俺は同じ第一アルファの出だから分かった。それだけの話だ」

「流石でございます。そうではないかと予測はしておりましたが、改めて聞かされると、と心が震えますなぁ。全世界の頂點、序列一位のアルファ、その主神。実績も力も究極位。それほどの方に仕える事ができて――」

「俺は第一アルファ出ってだけで、第一アルファの主神ではないんだが」

「またまた謙遜を」

「ぁあ、もういい、もういい。黙れ。『またまた』『いやいや』の流れは時間の無駄だ。この場でハッキリと言っておく。今後、俺の事は一切褒めなくていい。なんも嬉しくないし、逆に鬱陶しいから」

「はっ、もうしわけ――いえ、なんでもございません」

學習しないアダムの行を見て、辟易した顔でため息をついたセン。

と、そこで、

(ぁ)

アダムの姿を改めて凝視するセン。

出度満點の、ほとんど変態みたいなエロ浴

(プロパティアイを持っているなら、こいつの、このふざけた格好も見通せてしまう……)

センは、視線をアダムから前髪パッツンに戻し、

子高生っつったら、アホほど多で、大概、病的に潔癖……どうすっかなぁ……別に威厳を出したい訳じゃないが、エロジジイ扱いされるのは、単純にウゼェ――)

「なぁ、なぁ、神様。そのの人、カッコえぇなぁ。ビシっと鎧を著て、りりしぃて。なんや、理想の戦士ってじや」

「……あ?」

「え? なに? あたし、なんか変な事いうた?」

「お前には、アダムが……鎧を著ているように見えるのか?」

「それ以外の何に見えたらええんやろか……ちょっと分からへん」

「どういう……まさか、プロパティアイじゃない……のか? そんな、バカな……では、どうして……ちっ」

そこで、センは、バチっと強めに片目を閉じて、

『天』に向けていた『視線』をカットする。

そして、彼を見る目にしだけ力を込めた。

(田中時雨、十六歳。存在値……5? なんだこのゴミみたいな數字は……第一アルファのシードなら、初期の存在値が低いことも充分ありえるが、『俺を見通せるほどの目』を持つ者が、これほどの低さというのは、流石に……)

さらに、強く目に力をれる。

( ――長タイプ『超々々晩型』。

――質『長、遅い』『長、超遅い』『長、超々遅い』

――全ステータス、極弱(容姿のみAAA+)。

ひ、酷いな……いや、まあ、その分、スキルは破格のチートになっているはず…… )

――固有スキル『無し』。

(……無し? ……無しぃい?!)

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