《暗殺者である俺のステータスが勇者よりも明らかに強いのだが》第46話 〜大和の國3〜 佐藤司目線
鶯亭の近くにある柊屋ひいらぎやと言う食事処ののぼり旗に“丼”と言う文字を朝比奈君が見つけ、俺達七人はその店にぞろぞろとった。
「うわぁ・・・うな丼あるぜ!」
「海鮮丼も!!」
「生きててよかった・・・。城を出てよかった・・・。」
ほかの客が食べている丼を見て、俺達は歓聲を上げた。
クオリティこそ日本に劣るが、今の俺達にはきっと、給料日前の母特製、天かす丼でも味しいと涙を流すに違いない。
「お客さん何にします?見たところ、丼飯を食べたことあるようだけれど。」
想の良さそうなおばちゃんが奧の方から注文を取りにやって來た。
髪と目のこそ俺達と違うが、服裝はまさに俺達が生まれる前の日本人の服裝で、注文の取り方などは現代の俺達と同じだった。
「お品書きってありますか?」
「おしながき?なんだいそれは。」
お品書きはないみたいだ。
細山さんは気を取り直して再び聞いた。
「メニューと言うか、品を書いたものはありませんか?」
「ああ、メニューだね。メニューならここにあるよ。」
雰囲気的にお品書きの方が通じると思ったのだが、どうやら何代目かの勇者は隨分と大雑把なようだ。
外來語と混ざってしまっている。
「ありがとうございます。・・・俺は、海鮮丼にしようかな。」
「じゃあ俺もー。」
「私はわさび丼で。」
「栞ちゃん、聞くからに辛そうなんやけど。あ、まぐろ丼で。」
みんな次々に頼んでいく。
細山さんの注文だけ、どこかおかしいじがしたがまあスルーだ。
そう言えば、細山さんはこれまでの旅でもどこかおかしい食事をしていたような・・・。
いや、忘れよう。
顔とのギャップが凄すぎて、記憶がかなり曖昧だ。
「俺はねぎトロ丼。おい、あと頼んでないの佐藤だけだぞ。」
「あ、悪い。えっと、親子丼で。」
「あいよー。」
俺はふと、あいつの事を思い出した。
晶は、ちゃんと食べているのだろうか。
・・・いや、心配しているのではなくてだな。
きちんと食べていないと倒しがいがないからな。
あと、帰った時に晶のお母さんに晶は死しました、なんて言えない。
晶のお母さん、怒ったら怖いんだよな。
いや、人は誰だって怒ったら怖い。
だけど、晶のお母さんはひと味違う。
普段大人しい人程怒ると怖いというが、正しくそれと言うか、一度晶と毆り合いの喧嘩をして、次の日に晶のお母さんとうちの母親の両方から怒られた。
晶の方は俺を覚えていなかったが、晶のお母さんは俺を覚えていたらしい。
そもそも、喧嘩の理由が晶が俺を覚えていなかったことに対する俺の怒りだったわけだから、あながち無関係とは言えない。
その時、俺は自分の母よりも晶のお母さんから怒られた方が怖かったのを覚えている。
ただ淡々と、俺と行のどこが悪かったのか、どうすれば良かったのかを懇切丁寧にニコニコしながら説明された。
まだかった俺は、怒っているのに笑っている晶のお母さんが理解出來ず、ただただ怖かったのだ。
「お待ちどうさまー!えっと、親子丼は誰だったかね?」
「あ、俺です。」
思考がちょうど途切れた時、注文の品が來た。
「「「いただきまーーす!」」」
そして俺達は、本當に久しぶりに米を食らう。
「ああ、米だ。」
「生きててよかった・・・。」
「お前、それしか言ってなくね?」
「味しいな。」
いつも通り表の変わらない朝比奈君を除き、幸せそうな顔で丼飯を食べる。
晶は米が好きだから、きっと何がなんでもこの國に來るに違いない。
朝比奈君は晶との合流をんでいるが、俺は先に進ませてもらう。
人族の大陸を東から大きく回って半周し、実力をつけながら魔族の大陸、ひいては魔王の城に乗り込む。
勇者は晶ではなく俺だ。
俺が、し遂げなければならないのだ。
朝比奈君には悪いが、俺は魔王を晶より先に倒す。
倒して、皆が俺のおかげで帰れるのだ。
みんな俺に謝するに違いない。
もちろん、晶もな。
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