そう。あれは何てことのないいつも通りの朝だった。

「ふぁ〜」

登校している黒髪のどこでもいそうな年は眠たげに欠をした。

「むむ？優ではないか！おはようなのだ！」

優と名前を呼ばれた眠たげな年、佐藤優は聲をかけてきたの方を見た。綺麗な黒髪ロングでつい目を奪われてしまうほどしく、無邪気な笑顔がそれにより一層拍車をかけていた。

優「おはよう奈さん」

と一緒に學校の階段を上りながらその、小桜奈の名前を呼ぶと

奈「奈でよいぞ！」

そう言って眩しいくらいに無邪気な笑顔で言われる。しかし、彼はなのだ。クラスでも冴えない俺がそんな彼を呼び捨てになどして見ようものならば、クラス、いや、學年あるいは學校中の男子生徒との鬼ごっこが始まりかねない。だからここで選択すべきものは

優「いや、そう言うのはもうちょと仲良くなってからで…」

と斷りをれる。我ながら見事と思っていたのだが、

奈「…もしや優は私のことが嫌いなのか？」

ん？？？

そう思っている間に気づけば教室。

この涙目のまま教室にれば俺が泣かせたことにより、即鬼ごっこ開始だ。

優「そう言う事ではないんだ。俺には世界を守る義務があるんだ分かってくれ」

そう言って悟りを開いた僧のような瞳で彼の両肩に手を置く。彼は意味が分からないと言うような顔で首を傾げる。

優「いやちょとみんなの前で呼び捨てにすると…」

と言いなおすと納得した顔になり、奈が教室にっていき、前屈みの姿勢で、人差し指を口に立て、輝く笑顔で

奈「二人の時だけだぞ」

と言ってくる。そう勘違いしたか！？と思っていると、男子生徒が肩を組んできた。

「なぁ？ちょと隠れんぼしないか？」

ものすごく怖い顔で言い寄ってくる。

優「あはは。江田くんは冗談が面白いや。…先にお母さんに電話してもいい？」

こうして僕のいつも通りのつまらない生活が始まるはずだった。

突然教室がったかと思うと、機や椅子などが周りにはなく、上には太が出ている。それが外であることに気づくのに多の時間が掛かった。しかし、それは自分だけではなく他のクラスメイトも同じだった。

そして、今は全員が前の壇上に立っている20代後半くらいの男を見ていた。

「まずは自己紹介から。俺はロイだ。まぁ、見えないとは思うが一応、魔族殲滅部隊の隊長をしてる。まぁお互い堅苦しいのはなしでいこう」

そう言って全員の顔を見ると

ロイ「君達は異世界から召喚された。大変申し訳ないが、帰る方法はない。不満は後で聞くとして、今から適をはかる。この職業ってのが大事になってくるがダメでもあまり気を落とさずに、それで勝ち負けが決まる訳ではない」

そう言って配られたプレートと呼ばれたカードのようなものに手を當てると、カードにる文字が現れ始めた。

【佐藤優:死神 レベル1

スキル:隠 気配遮斷 周囲把握 転移 死神の鎌 死神の目 

狀態異常:死神の自覚 死の呪い】

死神？この世界では職業で全てが決まるらしい。これはレアなのか？と思っていると

「なんで俺が剣豪でお前が勇者なんだぁ！」

「そんなこと俺が知るか」

と言う聲が聞こえる。

瀬一が柊冬馬に食ってかかっていた。

瀬一は、何においても負けるのが嫌いな人間だから何かとああ言ったことになりやすい。

そした、勇者に選ばれたのは柊冬馬か。と思う。彼はいつもクールで努力を怠らない天才と言った印象で顔も形と來たものだから、子からの人気も高い。

「見よ優よ。私は賢者だったぞ！」

と言って奈があちらの喧嘩を見向きもせずに優に近づいてくる。そして、頭を突き出してくる。おそらくでろと言うことなのだろう。

それにあははと苦笑いを浮かべながら躊躇いながらでる。

（な！？髪がサラサラでなんかいい匂いまでしてきた！）

そう思ってこちらに気をとられていると、壇上に立っていたロイが

ロイ「いやぁ。若者は元気だねぇ。とりあえず全員職業を確認したと思う。今からある本を渡す。それがその職業にあったマニュアルに変わる。各自確認するように。何か質問は？」

と聞くと、一人の男子生徒が手を上げ、

「レアな職業はなんですか？」

と尋ねる。すると顎に手を當てながらロイは

ロイ「そう言った本は後で配るが、勇者や、剣豪、賢者は伝説クラスでレアクラスだ。あとは神話級と言って職業に神がつくものが検討する職業だが、名前の通りかなりの激レアだ。他には何かあるか？」

神話級のクラスと言うのを聞いて安心できたのだが、なぜか喜びが湧かない。

そう思い本に目を落とすと、本には強くなるためにはどうするのがよいかなどと言ったことが書かれている。職業についての説明欄があり、そこで目がとまる。

［狀態異常である死の自覚と死の呪いによってがなくなり、死ぬことが出來なくなったのな大きな特徴であろう］

どうやら僕のは消えていってるようだ。そう思うと自分の側から熱のようなものが消えて行くのがわかる。しずつしずつ。

そして、この世界で一人取り殘され生きて行くのだろうが、それを悲しいとは思うこともないのだろう。