《チートスキルはやっぱり反則っぽい!?》チート! 009 オークションが始まりました!
オークションは午前10時から始まり、夕方まで開催される4ヶ月に1度のイベントだそうです。
冒険者ギルドが冒険者より買い取ったアイテムや預かったアイテムだけではなく、一般の商人や貴族を含め多くの出品者が々なアイテムを出品するのがこのオークションと言うわけだ。
そして希なアイテムを捌くのが主目的でエスペノ王國では王都とこのカウラニの街ともう1つの街がそれぞれ年1回の頻度で4ヶ月毎で順番にオークションを開催しており、シローが偶然にも年1回の開催に合わせて高額アイテムを手できたのは超が付く好運であった。
その為に現在このカウラニの街には周辺の村や街から多くの出品者、そしてオークションに參加する人々が集まって來る。
參加者の中には當然だが商人だけではなく貴族も多くおり、街中は豪華な馬車が行きい高級宿は當然満員となる。
そしてシローの泊まっている『大熊の右手亭』も人でごった返しており、ジルさんに聞くと毎回こんなじでオークションの2日前には部屋が全て埋まるらしい。
そう言えば、この2日ほどは食堂に多くの人が居たし、廊下や階段でもすれ違う人が多かったな、と思い出すシローだった。
こうしてみるとオークションは冒険者ギルドだけではなく、街にとっても経済効果のある重要なイベントになっているのだとよく分かる。
そろそろ午前9時を過ぎるので宿を出ると街はいつも以上に喧騒に包まれており、ギルド會館に近付くにつれ人が多くなっていく。
そして道路脇の店の數もいつもより増えており祭りのような様相を醸し出している。
人を掻き分けてギルド會館へ到著するのにいつもの3倍ほどの時間がかかってしまったが、それでも開始時間にはまだ時間がある。
ギルド會館の中も人、人、人、人、もうウンザリするぐらいの人で一杯である。
冒険者ギルドは朝一と夕方以降に冒険者で混む事はあったが、冒険者以外でここまで混雑するのは新鮮だと思うシロー。
いつもは冒険者ばかりなので鎧姿やローブを著た人が殆どだが、今日は豪華な裝をに纏った貴族風の人や商人風の人が多い。
そして馬鹿な者はどこにでもおり、シローはそれを実する。
「気をつけんか、小僧!」
2階にあるオークション會場に向おうとホールを橫切っていたシローが後ろから來た貴族風の男にぶつかられたのだが、どう考えてもおかしな言い分の男がシローに詰め寄る。
(前進しているおれの背中に當たっておいて気をつけろもないと思うのですがね。俺が子供だからと舐めているのか?)
シローはそんな男は放っておいて進もうとしたが、男がシローの肩を摑んできたがシローは構わず前進する。
シローのSTR値は既に人類では數えるほどしか存在しない値に達しているので、肩をつかまれても大した行阻害にはならない。
それが上辺だけで訓練らしい訓練もされていない貴族であれば尚更だ。
つまりSTRに大きな差があるので男ではシローを止める事等できるはずもなく男はもうしで引きずられるところだった。
「貴様、ワシにこのような事をしてタダで済むと思うなよっ!」
ギルド會館の中が一瞬靜かになったが、シローは無視を決め込んでいる。
だが、シローの前には2人の騎士風の男が立ちはだかる。
「貴様、バカン様を無視するとはいい度だ」
「私ですか?」
シローはキョトンとした表を作り首を傾かしげて騎士風の男を見る。
「バカン様を引きずった報いはけてもらうぞ」
「私が馬鹿を引きずった? いったい何のことですか?」
「馬鹿ではない、バカン様だっ!」
「で、その馬鹿様を引きずったってどう言う事ですか?」
「貴様の肩を摑まれたバカン様をそのまま引きずったではないか!」
「え、肩? ああ、何か蟲が止まったのかと思い無視してましたが、馬鹿様が摑んだのですか?」
騎士は真っ赤な顔から真っ青な顔に変わっていましたが、その顔の変化を鍛えれば蕓人としてやっていけるのではないだろうか? と思われるほどだ。
「構わんっ、切り捨てろ!」
馬鹿、ではなくバカンが指示を出すと騎士風の2人は腰の剣に手を持って行き抜こうとしたが、そのような事にはならなかった。
「こんなところで何をしておる。貴様らは冒険者ギルドを敵に回すつもりか?」
「うっ、・・・ぐぅ・・・」
ダンディなおじ様がバカンと騎士風の2人を一喝する。
ここで剣を抜けばシローの正當防衛が立するのでシローとしては是非・・抜いてほしかったのだが、ダンディなおじ様が止めにった事をこの3人は謝するべきだろう。
「坊主もアホを相手にするな。さっさと會場に行け」
「あ、アホだとっ!このガバン・バカン様は男爵位をけておられる貴族だぞ!」
「だから何だ、アホが男爵なら俺は公爵家の嫡男だ。文句あるのか?」
嫡男という事はまだ家督を相続しておらず正式に貴族位を得ていないが、上級貴族の公爵家の嫡男と下級貴族の男爵では格が違い過ぎるだろう。
バカンは「ひ、退けっ」と小悪黨のような言葉を殘しギルド會館から出て行った。
しかし公爵家の嫡男はそこそこの年に見えたのでシローはダンディなおじ様だと思っていたが、まだ29歳だと【解析眼】が教えてくれた。
おじ様と思った事と面倒を収めてくれた事に謝罪と謝の念を抱き、頭を下げシローは階段を上がって行く。
公爵家の嫡男に頭を下げるだけかと思われるかも知れないが、シローが頭を下げた瞬間に嫡男も踵を返して行ってしまったので、お禮は言いたいけど本人がそれをんでいないと瞬考し、シローはこれ以上は良いかと思い階段を上がったのだ。
冒険者登録をした時にも、ジャイアントモウを殺った時も何もイベントがなかったのでここで初めてのイベントを験したシローはし満足げに軽やかな足取りだった。
シローはオークション會場にり指定された席に著く。
(てか、この席は貴賓席だよな?)
周囲は貴族や豪商っぽい人ばかりが座っており、いくら高額アイテムの出品者とは言えこんな席に自分を座らせるなんてある意味拷問だと思うシローだった。
「坊主、また會ったな」
聲の主は先ほどの公爵家の嫡男だ。
貴賓席だから予想はできたが、流石に公爵家の嫡男の近くに座るのは良いのか? と思い、そしてシローは普段著であり完全に場違いであった。
「先ほどは有難うございました」
シローは席を立ち頭を下げ先ほど言えなかったお禮をちゃんと言うのだった。
(俺は禮儀を知る男なのだ。先ほどの馬鹿のように禮儀を知らない奴には地獄を見せてやりたいもんだ)
「構わんさ、俺が勝手にやった事だ。それに俺が止めなくてもどうって事はなかっただろ?」
「結果はどうあれこれはケジメですから」
「ははは、そうだな。では素直にけれるとするか」
嫡男の名前はクラウド・ハーケンファイトと言い、父親である公爵の代理としてオークションに參加すると言っている。
公爵家としてはしいがなくてもオークションに參加するのが慣例で、これは冒険者ギルドと貴族の付き合いの1つでもあるそうだ。
ただ、今回はクラウドも本気で落札を目指すアイテムが出品されており父親から厳命があったらしい。
「シローは冒険者だろ?」
「はい、新人冒険者です」
「新人? この席に座る冒険者はそれなりの高額アイテムを出品している者のはずで新人が座れるような席ではないぞ」
「ははは、ちょっと手違いと言いますか・・・」
クラウドは察したようでそれ以上は何も言わなかった。
そんな話をしていたらローブをに纏った白髪まじりのおっちゃんが壇上に上がりオークション開催の挨拶を始める。
どうやら冒険者ギルド・カウラニ支部のギルド長のようだ。
ギルド長は長ったらしい話しと簡単な説明をしてオークションの開催を宣言して壇上から去っていく。
次は綺麗なお姉さんが壇上に上がり話しをして本當にオークションが開催される。
「私は本日の司會進行役を仰せつかりましたローレシアと申します。本日は最後までお付き合いを宜しくお願い致します」
背がスラッと高く、肩のやや下までばした金の髪のが綺麗なローレシアさんが司會をする。
「最初はB級の魔石です。この魔石の屬は火です。開始値は10萬レイルからになります」
「15萬!」「20萬だ」「25萬」「30萬だ」「40萬!」「50萬だっ」「70萬」「80萬!」「・・・」
「80萬が出ました。他の方はみえませんか?・・・では80萬レイルで22番の方!」
カンッと木槌を鳴らしこの出品の競売は終了した。
たしか冒険者ギルドがB級の魔石を買い取る値段は一律で10萬レイルだったはずで、市場での末端販売価格は25萬レイルから30萬レイルほどのはずだった。
それが80萬レイルで落札されて値段が大幅にアップしたが、これは屬の付いた魔石である為だ。
魔石は々なマジックアイテムの作や使用に欠かせないなのだが、一般人が使っているマジックアイテムはE級以下の安い魔石を使用するのでD級以上の魔石は貴族とか豪商などに流れる事になる。
そしてB級の魔石はノーマルでも流通量がない上に、更に希な屬付きとなれば価値が跳ね上がりこうしてオークションに出品されるのだ。
「次は迷宮で発見されましたマジックアイテムの槍です。アイテム名は『氷槍ひょうそう』です。主材料はミスリルになります。能力は攻撃+156、刺突強化、追加効果としまして凍結がランダムで発生します」
シローの【解析眼】で確認したらこうなる。
アイテム名:氷槍ひょうそう
スロット:2
主素材:ミスリル
効果:攻撃+156、刺突強化(中)、凍結ランダム発生
強度:585
條件:STR140以上、DEX100以上、INT70以上
ローレシアはスロット、強度、條件の3項目を説明していないが、恐らく氷槍を鑑定した人にはそこまで見えないのだと思われる。
シローの【解析眼】は鑑定系の最上位スキルなのでシローに見えても他の人には見えない項目も多いのだろう。
もしくはそこまでの報は不要なのかも知れない。
「ミスリルの武で追加効果も優秀です。しかも銀でしいこの合いの槍に刻まれた紋様は高級もあり武としてだけではなく調度品としても秀逸でしょう。きっと皆様の満足を得られるものと信じております。開始値は100萬レイルからとなります」
「150!」「200です」「220」「230だ」「250っ」「300」
どんどん値が上がり350萬レイルで落札される。
シローは槍を使わないから要らないと思うが、潰して剣にでもするという選択肢もあるかも知れないと勿無い事を考える。
(デリンボさんのところにあったミスリルの剣の方が良いなと思ってしまうのは俺だけだろうか?)
デリンボの剣も自己修復が付いておりかなり優秀だからこんな高い買いをするよりデリンボのところで作るか買えば良いのにと思うシローだった。
オークションは順調に進み午前の部は終了し、參加者は晝食を摂りに會場を後にする。
外に出ても主だった店は混んでいるし、店で買い食いしてもいいのですが人混みの中で食べるのは嫌なので、そこでシローが思いついたのが買い取り部屋だ。
幸いな事にシローのストレージの中にはまだまだ多くの食料が眠っているので素材を鑑定してもらっている間に簡単に晝食を済ませようと言う魂膽なのだ。
オークション會場で食べる事ができれば良いのだが、り口に飲食止というり紙がしてあったのでこの食事方法を思いついた。
幸い、1部屋空いていたので飛び込んだら、鑑定士はグラビスだった。
「ん? オークションは休憩か?」
「はい、それでここで晝食を摂りたいなと思いまして。勿論、アイテムの鑑定もお願いします」
「ふっ、毎年お前さんのような事を考える者が何人かおるわ。鑑定の間は好きにしても良いが汚すなよ」
「はい、有難うございます」
そうか、俺以外にも買い取り部屋で食事するって考えていた人が居たんだな。
グラビスは鑑定をいつもよりゆっくりしてくれたようで、シローの食事もしっかりと摂れた。
オークションは3部構で午前中が1部、晝の休憩後から2部が始まり休憩を挾んで3部となるのだが、ジャアントモウのの出番は2部の後半になると聞いている。
2部から來れば良いじゃないかと言われると、そこはシローの好奇心もあり後學のために々なオークションを見たいと思っているのだ。
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