《異世界を追い出された俺は──元の世界でハーレム作りに勤しみます【凍結】》サボるのは良くないと思います

「先生、ぼ……ワタシ、祖母の忌引きのために早退します! では!」

そう言い捨てて、勢い良くドアを開け、飛び出しドタドタと去って行った。

「さっきの自己紹介ん時、隨分驚いてたな。まさか彼と知り合いだった的な?」

「知り合いといえば知り合いのような……」

未だ放心狀態で、正を探るところまで頭が回らない。

勇者だって?

「それよりさ、彼、廚二病だったのか……。危うく俺の黒歴史がぶり返して來そうになったぜ。お前もそんな時代あったろ? あ、それ繋がりで顔見知りとか? もしくはあの勇者っていうのは偽りで、お前らの共通の友人。そして、お前がその人のことを覚えているか、自分のことを覚えているか鎌かけたとか!?」

畳み掛ける彼は鋭過ぎではなかろうか、勘で核心を突いているあたり。

先生は、早退など聞かされていなかったらしく、慌てて出欠表を確認していた。

サボりか、サボタージュなのか。

まず、何を置いても自稱勇者を問い詰めて、詳細を聞き出さなければ。

俺もサボっt

「おら、さっさと席戻れ! 立ってる奴ボコんぞ、あ"あ?」

……俺には龍生の授業をサボる勇気など持ち合わせていない。

翌日何言われるか分かったもんじゃないからな。

「難波さんにプリント屆けてくれる人いるかな? あと、問題集ノートも。あ、勝鬨くん、行ってくれるの?」

「行きます! 是非行かせてください!」

珍しく夕禮で教壇に立った先生の呼びかけに対し、高々と挙手する俺は積極の塊と言っても過言ではないだろう。

授業をけていないクラスメイトーーサボりかどうかは闇の中ーーのために家までプリントを持って訪れてあげる。

これ、モテるんじゃね?

気配りの出來る男はモテるよな?

そんな打算込みの考えは何の問題もなく認可された。

「じゃあ、勝鬨くん、行って頂戴ね。住所は後で職員室で教えるよ」

「起立! さっさと帰りやがれよ、あ"あ?」

「「「さよーなら!」」」

三々五々に部活、帰宅、委員會と散って行く中、俺は先生について職員室へ向かった。

教えてもらった住所は……ここらへんか。

普通の住宅街じゃないか。

というか俺の家のすぐ近く。

表札、難波っと。

何気珍しい名字だよな。

難しい波さん。

俺の想像通りならば、これは偽名だ。

どのような家に、どのようにして住み著いたのかをしっかり問い質すのが今日のミッションだ。

モテたいがためだけに立候補したわけじゃないぜ!

ととと。

あった、ここか。

ピンポーン。

迷いなくインターホンを鳴らした。

さあ、來い!

ピンポーン。

………………。

ピンポーン。

………………。

ピンポーン。

………………。

シーンーー

「まじの忌引きかよ!?」

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