《異能があれば幸せとか言ったヤツ誰ですか??》到著
陸を離れた機は、そのまま三十分ほど飛行を続けると、巨大な純白の建が姿を現し始めた。
「あそこに見えている白い建が、アニュッシュ學園です」
「マジででけえな…」
アニュッシュ學園は、コウジの想像を遙かに超える敷地面積だった。
「本校の敷地面積は約十平方キロメートルです」
浜曷は淡々と説明を続けた。
「小さい町なら収まるわよ。んで、今からそこに降りるの」
隣から補足をつけるように、橫から城嶺が言った。見ると、校舎の屋上にヘリポートと思しきマークが描かれている。
そして、その場所へとヘリはゆっくりと降下していき、著陸した。
著陸すると、スーツにを包んだ男が浜曷と言葉をわしていた。
「では、塚田コウジさん。これよりあなたには地下特殊隔離施設にっていただきます」
「…………………………………え?」
今何と言っただろうか。転早々に隔離施設?特待生なのに?聞き間違えただけだろうか?
すると、橫に居た城嶺がおもむろに説明を挾む。
「アニュッシュ學園の地下にある、能力者矯正施設よ。通稱〔ホワイトルーム〕。ここへ來る生徒はホワイトルームで三週間生活することが決まっているのよ」
城嶺は簡潔かつ分かりやすく、隔離施設についての概要を述べた。
「なんで……?」
「なんでって、そりゃあ能力の発條件や制方法も知らない奴を、いきなり人の集した教室なんかにブチ込んだら大事故になりかねないでしょうよ。そのくらい考えが回ってもいいんじゃないの?もしかしてアンタ、そこそこバカだったの?」
ちょっと疑問しただけでとても貶してくる。つらい。だが、確かに城嶺の言う通りでもある。コウジのように人を一人殺めてから転校した奴もいるだろう。にも関わらず、同じ過ちを繰り返すのは賢明とは言えないだろう。
「その間の勉強は……?」
「ホワイトルームに関しては追って説明致します。まずは、學園長室に向かいます」
まだまだ疑問は山積みだったが、転校先の學園長に挨拶もしないのは無禮だ。コウジは浜曷に案されるまま學園長室へ向かって行った。
【コミカライズ&書籍化(2巻7月発売)】【WEB版】婚約破棄され家を追われた少女の手を取り、天才魔術師は優雅に跪く(コミカライズ版:義妹に婚約者を奪われた落ちこぼれ令嬢は、天才魔術師に溺愛される)
***マンガがうがうコミカライズ原作大賞で銀賞&特別賞を受賞し、コミカライズと書籍化が決定しました! オザイ先生によるコミカライズが、マンガがうがうアプリにて2022年1月20日より配信中、2022年5月10日よりコミック第1巻発売中です。また、雙葉社Mノベルスf様から、1巻目書籍が2022年1月14日より、2巻目書籍が2022年7月8日より発売中です。いずれもイラストはみつなり都先生です!詳細は活動報告にて*** イリスは、生まれた時から落ちこぼれだった。魔術士の家系に生まれれば通常備わるはずの魔法の屬性が、生まれ落ちた時に認められなかったのだ。 王國の5魔術師団のうち1つを束ねていた魔術師団長の長女にもかかわらず、魔法の使えないイリスは、後妻に入った義母から冷たい仕打ちを受けており、その仕打ちは次第にエスカレートして、まるで侍女同然に扱われていた。 そんなイリスに、騎士のケンドールとの婚約話が持ち上がる。騎士団でもぱっとしない一兵に過ぎなかったケンドールからの婚約の申し出に、これ幸いと押し付けるようにイリスを婚約させた義母だったけれど、ケンドールはその後目覚ましい活躍を見せ、異例の速さで副騎士団長まで昇進した。義母の溺愛する、美しい妹のヘレナは、そんなケンドールをイリスから奪おうと彼に近付く。ケンドールは、イリスに向かって冷たく婚約破棄を言い放ち、ヘレナとの婚約を告げるのだった。 家を追われたイリスは、家で身に付けた侍女としてのスキルを活かして、侍女として、とある高名な魔術士の家で働き始める。「魔術士の落ちこぼれの娘として生きるより、普通の侍女として穏やかに生きる方が幸せだわ」そう思って侍女としての生活を満喫し出したイリスだったけれど、その家の主人である超絶美形の天才魔術士に、どうやら気に入られてしまったようで……。 王道のハッピーエンドのラブストーリーです。本編完結済です。後日談を追加しております。 また、恐縮ですが、感想受付を一旦停止させていただいています。 ***2021年6月30日と7月1日の日間総合ランキング/日間異世界戀愛ジャンルランキングで1位に、7月6日の週間総合ランキングで1位に、7月22日–28日の月間異世界戀愛ランキングで3位、7月29日に2位になりました。読んでくださっている皆様、本當にありがとうございます!***
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