《異能があれば幸せとか言ったヤツ誰ですか??》招集
あれから二週間ほど経った。
ヒカリは依然コウジには塩対応だったが、それでもコウジがヒカリを尾けていたことを周囲の人間に話す素振りはなかったし、コウジの周囲の人間に干渉し、孤立させるような思はじられなかった。
どうやらあの件は完全に水に流してくれるらしい。
そんなある日のことだった。
その日もいつものように教室で一限を終え、休み時間にレンタと雑談をしていた。
すると突然、教室の扉が勢いよく開けられ、クラス中の視線が扉へと向かう。
そこにいたのは。
「城嶺……?」
一限の途中で浜曷に呼び出され、姿を消していたヒカリだった。
ヒカリは怒ったような、それでいてどこか悲しいような目でコウジを睨む。
しかし、すぐに視線を自分の機に向け、焦った様子で橫に掛けられた自の荷をまとめると、ヒカリは駆け足で教室を後にした。
「なんだアイツ…」
「なんだろうね。お腹でも痛いのかな?」
能天気な様子でレンタが言う。
こいつの脳はお花畑なのだろうか。
「まあ、過干渉はかえって迷だし、ほっとくか」
「冷めてるね…。聞いたりしないの?」
「いや。だって、どうでも良いし……」
「……もしかして、コウジくんってクズ?」
心境を率直に口にし、レンタに正がバレた。
もっとも、化けの皮というものは長期間の共同生活には適さないため、隠す気さえもなかったが。
その後は特段異変もなく、授業は終わった。
そして、帰路。
コウジはレンタと肩を並べて歩いていた。
沈む夕日は、寮舎によってその一部を切り取られていた。が、それにも関わらず、夕は燦々と學園の敷地に鮮やかな橙を塗りたくっていった。
「そういえば、明日の化學って課題あったっけか?」
「うん。あったけど、そんなに難しくないからすぐに終わると思うよ」
他もない會話をしていたその時、突然首回りが小刻みに振し、どこからか耳喧みみかしましいアラーム音が響く。
「───ッ!なんだこれ!?」
慌ててレンタの方を見やるが、彼は至極落ち著いた様子で、アテスターのボタンを押していた。
どうやらこの振はアテスター由來らしい。
コウジもレンタを真似て、頸うなじの辺りに設しつらえられたボタンを押す。すると、ピピッと軽快な音が鳴り、アラームが止む。
同時に、機械的で無機質な聲が響いてくる。
『塚田コウジのアラーム停止を確認。II級急招集です。至急、第3會議室へ向かってください』
「招集だね。行こっか」
レンタはそう言うと、持っていた荷を全て足元に置き、踵きびすを返して何処どこかへ行ってしまった。
「ちょ、ちょっと待ってくれよ!」
慌ててコウジがレンタにぶ。
「どうしたの?」
留めるコウジと、停まるレンタ。
「“招集”ってなんなんだよ!?」
「來たんだよ……」
レンタは俯く。だが、すぐに目線をコウジに向け、その口を開く。
「─────【排斥対象イントゥルージョン】がね………」
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