《桜雲學園の正不明《アンノウン》》03話 なじみ登場
目覚まし時計が鳴る前に起きてしまった。時刻は5時30分、もう一度寢るには中途半端な時間なので仕方なく起きることにした。
制服に著替え、リビングへ向かうと、なにやらいい匂いがしてくる。
「もう起きたんですね、景けい兄さん。ちょっと待ってください、すぐに朝ごはんの用意をしますから」
そういってエプロン姿の咲みさきは、ぱっと準備を済ませ、朝食をテーブルの上に並べた。
その作には無駄がなく本當に毎日ご飯を作っていることを伺わせた。
「それと、景兄さんの制服、似合ってますね。かっこいいですよ」
「えっ? あ、ありがとう。咲も······その制服、すごく似合ってるよ」
「えっ? あ、ありがとうございます(もじもじ)」
いくら妹でも5年も會っていなかったし、それにこんなに可くなっていたら照れてしまう。
二人とも顔を赤くし、し気まずい雰囲気が流れ初めていると......
「あー頭痛い、みさき~、みず~、水ちょうだい」
二日酔いなのだろうか、頭を痛そうにしている直子なおこさんがやって來た。
これで教師だというのだからちょっと心配になる。でも、ナイスタイミング!
「はいはい、直子さん。お水です」
すでにこうなることを予想してたのか、咲はすぐに直子さんに水を渡した。
「景兄さんは7時に學園でしたよね? なら、私と一緒に登校しませんか?」
「本當に? でも、まだ學園に行くには早くない?」
「大丈夫ですよ。それと、もう一人も來るのですが、よろしいですか?」
「もう一人?」
「景兄さんのよく知ってる人ですよ」
朝食を食べ終えて登校する準備を済ませ、マンションの前で咲の言っていた俺のよく知ってるもう一人を待っていた。
まぁ、誰だかは大予想がついているんだけどね。
「ごめんね~咲ちゃん! 遅れちゃったよ~」
と、の子が息を切らしながら走ってきた。相當急いだらしい。
「いえ、大丈夫ですよ志穂しほ。今來たところですから」
それって、人の定番の言葉セリフじゃ......
「おおー! 景くん大きくなったね。前はこのくらいだったのに~」
そう言いながら、志穂菜しほなはちょうど自分の腰辺りを指した。
「いやいや志穂菜、そこまで低くなかったよ」
昔と変わらないマイペースななじみの発言に苦笑いしつつ久しぶりの挨拶をする。
「久しぶり志穂菜。志穂菜も大きくなったね」
俺はあえてある箇所を見ないように意識しながら言う。
「景兄さん、どこのことを言っているのですか?」
「!? いっ、いや、それは······その······」
満面の笑みで咲が聞いてくる。昨日は可いと思ったその笑顔が、今はなぜか背筋が凍るような恐怖をじた。
どこ? どこってそりゃ······まあ······うん、あそこだよね? しょうがないよね? だって、さっき走ってきたとき揺れてたからね。俺は全然悪くないよね? これは不可抗力だよね?
「ん? どうかしたの? 二人とも」
俺と咲に何かあったとじたのだろう。志穂菜が問いかけた。
その容まではわからなくても。
「さっ、さあ! そろそろ行かないと學校に遅れそうだ!」
俺は無理やり話題を変えて急回避を試みる。
「そうですね、景兄さん。でも、放課後は時間がありますよね?」
「えっ?」
「ありますよね?」
「は、はい。あります」
「よろしい」
「???」
「志穂はわからなくてもいいですよ。時間もないことですし、そろそろいきましょうか」
今日の放課後は長くなりそうだ。
【書籍化】外れスキル『目覚まし』、実は封印解除の能力でした。落ちこぼれの少年は、眠りからさめた女神達と優しい最強を目指す。【コミカライズ企畫進行中】
サーガフォレスト様より、1巻が6月15日(水)に発売しました! コミカライズ企畫も進行中です! 書籍版タイトルは『神の目覚めのギャラルホルン 〜外れスキル《目覚まし》は、封印解除の能力でした〜』に改めております。 ほか、詳細はページ下から。 14歳のリオンは駆け出しの冒険者。 だが手にしたスキルは、人を起こすしか能がない『目覚まし』という外れスキル。 リオンはギルドでのけ者にされ、いじめを受ける。 妹の病気を治すため、スキルを活かし朝に人を起こす『起こし屋』としてなんとか生計を立てていた。 ある日『目覚まし』の使用回數が10000回を達成する。 するとスキルが進化し、神も精霊も古代遺物も、眠っているものならなんでも目覚めさせる『封印解除』が可能になった。 ――起こしてくれてありがとう! 復活した女神は言う。 ――信徒になるなら、妹さんの病気を治してあげよう。 女神の出した條件は、信徒としての誓いをたてること。 勢いで『優しい最強を目指す』と答えたリオンは、女神の信徒となり、亡き父のような『優しく』『強い』冒険者を目指す。 目覚めた女神、その加護で能力向上。武具に秘められた力を開放。精霊も封印解除する。 さらに一生につき1つだけ與えられると思われていたスキルは、実は神様につき1つ。 つまり神様を何人も目覚めさせれば、無數のスキルを手にできる。 神話の時代から數千年が過ぎ、多くの神々や遺物が眠りについている世界。 ユニークな神様や道具に囲まれて、王都の起こし屋に過ぎなかった少年は彼が思う最強――『優しい最強』を目指す。 ※第3章まで終了しました。 第4章は、8月9日(火)から再開いたします。
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