｢私と､､､付き合ってくれない？｣

ずっと好きだった松下先輩から、たった今

告白された。

なんの予兆もなく、目の前にいる人から、

俺は告白をけた。

うれしさをの中に抑えきれない。

｢あの､､､とても急ですね｣

張と驚きがりじっているせいで、

言葉を発するのに多質なエネルギーを使う。

｢ダメ､､､かな､､､？｣

力なく先輩は呟いた。

｢そ､､､そんな！？

僕はとてもうれしいんですけど、急なもんで､､､｣

それに、もう一つ言いたいことがあったが、

のあたりで止めておいた。

それは、先輩には彼氏がいるということだ。

松下先輩は、前話でも説明したように、

顔はモデル並みに可く、心優しいため、

同學年の男からの告白は毎日のようにあった。

だが、先月あたり、學校一とも言われたイケメンの

武下先輩が松下先輩に告白し、OKしたのだ。

それにより、學校一の男カップルが

誕生したのだ。

なのに、後輩の俺なんかに告白？？

あまりに信じられないのだ。

｢急なのはわかってるけど、でも､､､

私、タクト君のことが好きだから！！｣

ズッキューン！

俺のハートは見事に撃ち抜かれ、

キューピットの矢は心の奧底にえぐられた。

｢こ、こちらこそ､､､お願いします！！｣

そう俺が言うと、松下先輩は笑顔になり、

｢ありがとう｣と告げると、速歩で去っていった。

だが、その笑顔の裏には、何かある予がした。

でも、それも予の一つ。

俺は、うれしい気分でいっぱいになった。

中が熱くなり、心が焼けそうになった。

気持ちを落ち著かせながら、ゆっくりと廊下を歩き、

育館へ向かった。

（早く雄一に自慢したいなー♪）

自然と顔が緩む。

と、行きに変な音がした俺の教室の前を通ると、

なんだか不思議な音がしていることに気づいた。

ドン､､､ドン､､､という、鈍い音が､､､

｢そういや、行きもバンバン音してたなー。

いつもの先生のストレス発散とは

違ったような音が､､､｣

気になったので、恐る恐る教室の扉を開く。

と、部屋では恐るべき視想が映りだされていた。

一部の機が倒されており、床にはのような跡が

殘されていた。

さらに、ドン､､､ドン､､､という鈍い音の正は、

なんと、掃除箱の中だった。

掃除箱の中から、だれかが叩いて

音を出しているのだ。

､､､だれだ？

俺の心臓からは、さっき告白されたときとは違う

張の心拍が音を出していた。

恐怖という名の騒ぎが。

｢だれか中にいるのか！｣

隣の教室まで聞こえる聲でんだが、返事はない。

俺は、覚悟を決めた。

手を掃除箱の扉のノブまでもっていき、つかんだ。

そして、勢いよく扉を開けた。

｢！！｣

まさかのまさかだった。

掃除箱の中には、を縄で縛られ、口をガムテープで

止められた香が力なく壁にもたれていた。

｢大丈夫か！？｣

香は目で何かを訴えようとしていたが、

何を伝えようとしているのかわからない。

俺は素早く香の口のガムテープをとった。

とたんに、香は最後の力を振り絞ったかのように

んだ。

｢後ろ！！！｣

俺は香の言葉に反応し、できるだけ早く後ろを

向いた。

が、あとし間に合わなかった。

視界には、鉄の棒を振り上げた男が立っていた。

だれだ､､､？と思う間もなく俺の頭にその棒は

振りかざされた。

ガーン！！

鈍く鋭い音を部屋中に響かせ、辺り一面に

が飛び散った。

その勢いで俺のは地面に吸い込まれるように

倒されてた。

（痛えぇ､､､）

中から熱が湧き出てくる。

助けを呼ぼうにも、あごがかない。

｢キャー！！｣

香の聲だ。

近くでんでいるはずなのに、なぜか遠くのほうで

聞こえているじがする。

目の前には、赤いが流れている。

（ああ､､､

これ、全部俺のかよ､､､）

だんだん意識が遠のいていく。

死ぬのってこんなじなのか。

痛みが中に走ると、その痛みすらじないように

覚がどんどん薄れていく。

やばい､､､死ぬ､､､

（せっかく、夢だった松下先輩からの告白を

けたのに、もう人生終わりかよ､､､）

悪い事があったら良い事がある。

良い事があったら悪い事がある。

そんなのはわかっていたが、さすがに悪過ぎねえか。

俺、どうなるんだ？

地面に倒れている覚もなくなり、俺が

誰だかもわからなくなる。

あ、死んだ。

この瞬間、俺の一度目の人生が幕を閉じた。